狂った、イヌ
「ん?誰だっけ?」
蒼真と白鳥の出会い。
「今日からこのクラスにきた、超イケメンの蒼真くん。」
「そーなんだ。ん?どっかで見たことあるよーな。」
「、、、。」
「ま、いっか♪男に興味ないしwwてか体育♪柔道♪柔道♪」
「純平ホント柔道はまってんねー。ホント凄いよお前って。」
「打倒、哲二だから♪」
「柔道部史上最強って言われてるアイツ?!いやいや、無理でしょwでも純平ならやれそうだね。」
そんな会話しながら白鳥とクラスメイトは、
柔道場のある武道館に行ってしまった。
「、、、。」
(なんだアイツ。気に食わねえ。)
蒼真の白鳥の第一印象は、気に食わねえだった。
取り巻いていた女の子もシカトして、蒼真は授業も受けず、どっかに消えてしまった。
それから今日は、誰も蒼真の姿を見ることはなかった。
「蒼真くん、帰ったのかな?」
「なんかちょっと近寄り難いオーラ出してるよね。」
「めちゃくちゃヤンチャしてた人だったりして」
「だったらここの編入試験通らないでしょー」
「だよね。」
その日は帰ったけど、次の日からまた普通に登校していた蒼真。
登校してきた蒼真の目に入ってきたのは、
朝練でサッカーをしている、
いやでも目につく白髪パーマの白鳥。
「、、、。」
気にはとめないで、そのまま学校に入っていく蒼真。
授業の時間になっても、前の席の白鳥は一向に現れない。
そんな事も対して気にはとめなかった。
次の日。
「、、、?」
登校する蒼真の目に入る、
パーマ野郎、白鳥。
野球のユニフォームを着て走り込みしている白鳥を、蒼真はなんとなく眺めていた。
そしてまた授業が始まっても、教室には現れない白鳥だった。
「、、、。」
そしてまた次の日。
朝練でテニス部一同で、テニスの練習をしている部員の中にいる白鳥に目が行く。
「なんだコイツ。」
またも心の声が、勝手に口をついて出てしまった。
たまたまその蒼真の言葉を聞いた、蒼真のクラスメイトが、
「おはよ蒼真くん。ビックリでしょ?
純平、7つ部活掛け持ちしてんの。それで、全部レギュラーなんだよ?アイツ以上の体育会系バカいないからねw」
「、、、。」
「もともと剣道の特待生でウチに入ったみたいなんだけど、
アイツの身体能力って異常なんだよね。
掛け持ちすら非常識なのに、それがまかり通るくらい凄いやつなんだよね。」
「、、、。は。」
「ん?どうしたの蒼真くん?」
「なんでもないよ。じゃ。」
そう言って蒼真は、教室の方へと歩いていった。
蒼真の心の声は、また無意識のうちに言葉に出ていた。
「白鳥か。なんか、丁度いいや。
コイツぶっ殺して、退学してやる。」
転校生蒼真に見え隠れする闇は一体!?