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モモタロウ  作者: 110
1/11

白鳥の鳥でキジ

「転校生が来るってよ」


「そーなの?男?女?」


「男。」


「じゃ興味ないわ。」


「確かに。てか、女でも別に興味ないし。次物理の授業だよ。早く行こ。」


穏やかな桜の舞う春も過ぎ、情熱の夏を迎える前の、

ジメジメとした梅雨の時期。

物語の全てをスタートさせる転校生、

蒼真(そうま) 駿(しゅん)が、

川流(せんりゅう)高校にやってきた。


川流高校とは?


◯◯県内トップクラスの就職、進学率を誇る高校。

幾多のオリンピック選手を排出し、

東大、京大への合格者も多い、男女共学の名門校。


単純に言えば、

超頭いいマジメ~な子と、

超体育バカの集まる学校。


蒼真はどちらでもない。

では、どうやってこの川流に入ったのか?はじまりはじまり。


2年A組。


「超難関と言われる、えー、川流の編入試験を合格して、この2年A組に転校してきた新しいクラスメイトを紹介する。

君、自己紹介を。簡潔に。10秒以内に。どうぞ。」


「、、、蒼真です。よろしく。」


「早いな。3秒だぞ。10秒以内と言われたからには10秒の時間を有効に使うようにしなさい。」


「、、、。」


「いや、無理強いはしない。川流に入った以上、そういった些細な事にも配慮するよう次から心掛けなさい。

席はあいうえお順だから、えーと、白鳥…か。

白鳥の後ろの席だな。

あそこの、そう、あの席に座りなさい。

では、朝のホームルームは以上。」


なかなかマジメな学校。

転校生蒼真は、身長170ないくらいの、

おとなしい感じの目鼻顔立ちのキリッとした、なかなかのイケメン。

イケメンに騒ぐ女の子たちを筆頭に、共学の川流に、超難関の編入試験をクリアして、突如転校してきた蒼真の名前はすぐに校内に知れ渡った。


「ねー、蒼真くんってどこから来たのー?」


早速女の子たちが群がる。


「、、、▲▲県。」


「なんだーすぐ隣だね。▲▲て事は、▲▲第一?秀学館?それともデ・スティーノ学園あたり?」


「あ、えーと。、、、だよ。秀学館。」


「そーなんだー!ここの編入試験通るくらいだからねー。やっぱりー!」


「てか蒼真くんイケメン♪」


「アンタはしゃぎすぎだって♪」


「蒼真くん彼女いないのー?」


「、、、。」


そんなキャピキャピ女の子たちが騒いでた休み時間。

その空気を一蹴する、クラスのムードメーカー的な男が教室に入ってきた!


「んああああ!!寝坊した!!」


「、、、!?」


「おーい純平~!また遅刻~?もう三時限目だってーwww」


「三時限目かーギリギリセーフだね♪」


「あーね。四時限目体育だしねwww」


「でしょ♪」


そんな、

クラスに凄く馴染んでる感じの、純平ってゆう奴に、

驚くほどの違和感を感じた蒼真。

理由は、その見た目。

身長は180ないくらいのモデルみたいなやつ。

綺麗な二重に整った顔、

ジャニーズ風な雰囲気。

ゴツくもなく、痩せてもない、モテマッチョって感じの丁度モテそうなマッチョ。

で、前髪だけ黒髪の、白髪(はくはつ)に染めたパーマの、

チャッラチャラしてそうな感じのやつ。


そのチャラそうな雰囲気が、この就職、進学率トップクラスの川流に、全く不適合だと感じた蒼真。


蒼真の心の声は、心に留めきれなくて、

ついつい声に出して言ってしまった。


「なんだコイツ」


「ん?」


二人の出会いから、物語は急激に、

…、

…、

…、

…、

…、

ヤンキー漫画ばりの話に加速していく。

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