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部屋に入ると、やっぱり女はいた。
全裸で。
どういうことだよ……ここ男子寮だぞ?
男だと偽って男子寮に入り込むとしても、こんなに無防備なのはおかしいだろう。
うつ伏せで寝ているので、肝心な部位は見えないが、丸く生白い形の良い尻は十分刺激的だ。
触ってみたい、という欲望を抑えつつ顔を確認する。
「げっ……!」思わず声が出た。
俺の部屋で全裸で寝ている相手、つまり俺とルームメイトになる相手は、あのツインテールの少女だったのだ。
『先に行って休んでる』
少し前に、少女が言っていた言葉を思い出す。
休んでるって、ここでかよ!
それにこいつ、ここの生徒だったのか?
俺がこの部屋に来るって、わかってたのか?
いろいろツッコミ所はあるが、一番に言いたいのは
「なんで人がくるかもしれないってときに、全裸で寝てんだよ」
呟いた言葉は、当然ながら誰にも拾われずに空気中へ消えて行く。
俺はため息をつくと、無防備な寝姿に布団をかけてやる。
さすがにこのままじゃ落ち着かないしな。
向かい側にある自分のベッドへ腰掛ける。
それにしても、本当に疲れた。
上着を床へ脱ぎ捨てベッドへ横たわり、今日あったことを振り返る。
そういえばここと元の世界、時差があるんだな。
俺はもう完全に日が沈んでから異世界への行き方を調べていたが、こっちじゃまだ夕飯前。
校舎にも生徒が多数残っていた。
あの女生徒……土御門だっけか?
手ひどい反撃をしてしまったが、大丈夫だろうか。
パンツも見てしまった。白だった。
それと、同室の奴は何者なのだろうか。
起きたらすぐに問いただそうと思うんだが、起きないな……。