表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法学校に入学したら、男の娘に俺の○液を提供することになった。  作者: 男の娘を孕ませてあげる会
運命の男の娘
11/20

10

「手加減してたのはこっちだから。

次は本気でいく」


 足が動かなくなった。


 見下げると、純夏を拘束した物と同様の光の輪が俺の足首にはまっていた。


 目の前の女生徒は、そんな俺を嘲るように笑うとブツブツとなにやら呟きはじめた。

 呪文ってやつか!


 これ逃げないとヤバいんじゃないのか?

 ヤバいんだよな。

 拘束するってことは、必ず当てる気だよな。

 さっきの火の玉だったりしたら、死ぬよな。


 必死で足を動かそうとするが、足はまったく動かない。



「終わりだなー」

「つまんね、あの野郎いいとこなしかよ」

「土御門の本気って、俺らも離れたほうが良くないか?」


 ギャラリーは止めるでも助けるでもなく、高みの見物を続けている。



 逃げようともがく俺の足元へ、細い木の枝のような物が転がってきた。


 これは……

「杖?」

 幸い、動かないのは足だけなので杖を拾い上げる。


「りっくん、わたしの杖を使って……!」

 相変わらず苦しそうに純夏が言った。


 そうは言われても、使い方なんてわからない。

 だが、やるしかない。


 女生徒はまだ呪文を言い続けていた。


「りっくん、落ち着いて、目を閉じて、深呼吸して」

 純夏の言う通りに目を閉じるが、さすがに落ち着くことはできなかった。


「胸の底に、ピリピリと電気みたいな物を感じると思うの」

純夏の苦しげな声が続く。

「そのピリピリをゆっくりと指先へ移動させて、発動したい魔法のイメージを浮かべながら杖を伝わせて放出する……」


 純夏の言うピリピリというのは、俺にはよくわからなかった。


 それでも、魔法のイメージを必死に思い浮かべる。


 この騒ぎのそもそもの元凶であるあのツインテールのように、身体を透過させる?

 純夏のように障壁を発生させて、相手の魔法を打ち消す?


 いや、無効化するだけではダメだ。

 おそらく、ジリ貧になるだろう。


 相手の魔法を打ち消すか防ぐかしつつ、反撃しなければ。


 魔法を吸収して、そのまま放出するような……そんなのできるのか?



 女生徒の呪文が終わった。


 女生徒の様子を窺おうと目を開ける。

 特大の光球が、俺の視界いっぱいにせまっていた。


 ――殺られる!!


 そう思った。


 腕からゾワゾワと血が引いていくような感覚が指先へ移って行く、その感覚は指先を通過し、杖を伝わり……


 純夏から借りた杖の先端から、眩い光がほとばしった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ