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6話目 魔力過欠症からの魔力量増加なんて誰もが通る道


▽▽▽《アテルビア視点》



 言葉を理解できるようになってから、はや1ヶ月、時折遊びに来る兄上達や、心配なのか様子を見に来る強面ハンス、私を部屋から連れ出して、メイドさん達と一緒に庭でお喋りをしだす母親フレシスティア、お風呂とかのお世話係として、必ず最初に『理解できないと思いますが』と言いながら丁寧語で私の両親の文句を言ったり、風呂を沸かせる時に使う魔道具についての説明を独り言のようにブツブツ喋ってくれるサテラさん。

 と言った感じで、順調にこの世界についての知識が増えていった。


 まず、基礎的な知識として、この家は、リベルスタ子爵家。爵位は異世界でお馴染みの、騎士爵、準男爵から、公爵、王族の順で爵位があるらしい。


 そしてリベルスタ子爵家が属している国が、異種族混合国家ユグドラ

 リチートム大陸に属する大国で、人族から、耳長族エルフや魔人族、獣人族や鬼人族など、かつては隔たりがあった種族が共存する、異種族混合国家という場所らしい。

 さすがに赤ちゃんが内容を理解できてるとは思っていないようで、断片的な情報しか得ることが出来なかった。


 それでも、魔力は誰もが持つ常識的な力であることや、魔力を用いて現象を引き起こす、魔法の存在、魔法陣や魔法回路と言った魔道具の製作などにも使われるものについて知れたし、忌み子ルートはないようなのでよかった。


 まれに異世界ラノベとかだと黒髪は不吉な色と言われたりする設定があったりするけど、少なくともこの家ではないようなだった。


 あと、サテラさんが『進化するといいですねぇ』とか言ってたから、種族は進化をすることがあるかもしれない。




──転生してから、思考能力や魔力操作などのトレーニングはしてきたけど、私としたことが、異世界に行ったらまずやるであろうランキング第3位くらいに位置する魔力量増加のトレーニングをやらないなんて、転生者失格かもしれません。


 というわけでとりあえず、最近作った魔力に色を付ける魔法を使って、見やすいように青色にする。

 次に、目測で測った、1cm毎の立方体の空間の中を隙間なく青色で埋めるよう操作する。

 この量を1魔力量として、等間隔に埋めていく。

 最終的には、空中に青く光る立体が25個できた。とりあえず、今の魔力量を25として、次に、魔力を消費していく。


 体に巡るものの一つを取り出す。

 最後まで取り出すのは、シャトルランを、何百回と、体力を振り絞り血反吐を吐きながら最後の最後まで体の持つ限り走りきった後に、その倍の数を、脳に酸素が行き届かなくなり、やがて倒れふせるまで走るような、そんな感覚だった。

 辛いなんてもんじゃない。スカイダイビングの時よりも、苦しみをゆっくりとじわじわ与えてきて、少ししか経っていないはずなのに、その百倍、もしくは何千倍までも時間が膨れ上がったように感じられ、とても長く感じる苦しみの中、それでも魔力の放出を辞めず、私は意識を手放した。


──やがて目が覚める。目に映った景色は、先程からあまり変わらない時間帯の、薄暗い部屋の天井だった。


 どうやら、魔力は使い切っても、魔力が1でも生成されれば目覚めることができるようで、回復しなければ永遠に目覚めることはないそうな、これは母親フレシスティアがお茶会の怪談話で盛りあがっていた時に聞いた。


 とりあえずその制裁されたばかりの少ない魔力を、意識を保つのに使って、そこから魔力生成器官を刺激して少しの間だけ急速に魔力を回復させる。


『これは、下手したら精神的ストレスで死ぬかもしれないね♪』


 そう思えるほどの凄まじいものだった。魔力過欠症、よくそんなふうに呼ばれているのを見た気がするけど、そんな生易しいものではなかった。ラノベの主人公って化け物だったのか……


 そんなふうに思っていると、魔力が最大量まで回復したのを感じた。


 さぁお楽しみの結果発表だ。


──可視化された魔力によって埋め尽くされていく立体は、ひとつ、またひとつとび着ていき、最終魔力量は26。絶望的な増加量だ。いくら体に成長の余地があると言っても、このまま成長して行っても魔力量は20歳までに500にいくか怪しいくらいだ。1ヶ月でだいたい1くらいしか増えた感覚がなかったらね。


 なぜここまで絶望的だと思うのか。その理由は、前に魔力操作のトレーニングで作った、『視る』、『魔力』、『レンズ』、『付与』のイメージでできた《魔力視》で、この屋敷の中でいちばん幼いだろうと思われる、3つ上の兄上でさえ今の私の100倍くらいあったからだ。しかもこの国の子供は全員、5歳の時に魔力測定をするそうだ。


 まぁ別に家を追い出されたり他の貴族に嫌われるくらいならまだいいんだ。

 問題は、この世界の外敵が強かった場合、この世界を見て回ったりすることが出来ないかもしれないという点だ。

 要するに、せっかく転生したのにこの異世界を自由に楽しめなくなるという訳だ。










──クハッ♪


▼▼▼《作者視点》


この主人公が普通に絶望すると思いますか?

次次回、7話目 ■■■■■の■■ ぜってー見てくれよな!


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