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義妹ハーレム  作者: ひだまりのねこ


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第百話 竜皇国へ


「旦那、本当に行くのか?」

「ああ、でも大丈夫、無理するつもりはないよ。いずれにせよ竜皇国の『世界喰い』を倒せなければ本体には到底勝てないからさ。現在地を知るためにも一度戦っておいた方がいいと思うんだ」


 紅蓮の刃リーダー、イスマイルは心配そうだが、克生は気にする様子はなくあくまで自然体だ。


 この一週間、血の滲むようなイチャイチャを自らに課して強化に取り組んできた裏付けがあるからだろう。


「まったく……魔法で回復するからって寝なくて良いわけじゃないのよ?」 

「あはは……わかってます。でも、後悔したくないんで」


 一切睡眠をとらなかった克生に紗恋は呆れた様子で苦言を呈するが、本気で言っているわけではない。純粋に克生の身体が心配なだけで、そもそも回復させていたのは他ならぬ彼女自身である。


「カツキさま……どうかお気を付けて。戦いのお役に立てず申し訳ないです」

「謝る必要なんて無いよ、マイアさんたちのおかげで移動時間を強化に充てられたんだから」


 マイアも人族のレベル上限に達しており、さらにステータスの強化も上乗せされているが、レベル上限が存在せず成長速度が規格外な克生や妹たちとは比べることはできない。いずれは『世界喰い』とも戦える領域へ到達する可能性はあるが、現時点では戦力外という扱いにならざるを得ない。 


「そうだぞマイア、悔しいのは私も同じだ。せめて聖剣さえあればもう少し戦えたのだが……」


 立場的には同じサラも悔しそうに拳を握り締める。彼女の場合は、剣聖筆頭候補としての自負がある分、マイアよりも辛い思いをしているかもしれない。それでも彼女たちが大陸各地の『世界喰い』発生地を巡ったおかげで克生たちはその移動時間を強化に充て、さらにそれらの『苗木』を駆除することで大幅にレベルアップすることが出来たのだ。


 現在確認出来ている『世界喰い』は、北の果てにある『本体』と竜皇国にあるものを残すのみとなった。克生たちとしては、可能であれば竜皇国の『世界喰い』を倒して勇者一行に合流、『本体』に集中出来れば理想的な流れとなる。


「サラもありがとう。コレさ、本物の聖剣を知らないからあくまで俺のオリジナルだけど、今使ってる剣をベースに作ってみたんだ。『世界喰い』との戦いで改良してるから苗木クラスなら斬撃が通るはずだ、良かったら使ってみてくれ」


 克生は手製の剣をサラに手渡す。


「こ、これを私に? おお……何という軽さだ、しかも手に吸い付くように馴染む……!!」

「あくまで試作品だから気になるところがあったら遠慮なく言ってくれると助かる」

「わ、わかった。しかし――――こんなものを貰ってしまったら、もうお嫁さんになるしかあるまいな」


 頬を染め嬉しそうに素振りするサラ。


「なっ!? そんなこと言ったら全身装備を貰っている私こそすぐにでもお嫁さんになるべきね!!」


 隙あらば抱きついてくるマイアだったが、聖の鉄壁ブロックは崩せない。克生は苦笑いしながら号令をかける。


「じゃあ皆、集まってくる魔物は任せたよ」

「「「「「はい!!」」」」」


 世界喰い討伐メンバー以外で希望する者は、竜皇国を目指し集まってくる魔物の駆除と防御を担当する。どうやら世界喰いはある程度成長すると魔物を呼び寄せる臭気を発するようになるらしい。いずれにしてもあまり世界喰いに接近すると危険なので、ここで一旦お別れ、別行動となる。


「では参りましょうか」

「案内頼むよミルキーナ、ハクア」

「「お任せください!!」」


 ハクアは竜皇国内の案内兼予備戦力だ。白竜は戦闘向きではないものの、竜はあらゆる種族の中で最大の能力値を誇っており、白竜はその中でも防御能力に関しては突き抜けている。したがってレベル上限に達しステータスが上乗せされたハクアは苗木レベルであれば十分に戦えるだけの力を持っているのだ。


 そして――――聖属性を持ったハクアの『癒しのブレス』はあらゆる怪我や状態異常を完全に回復することが出来るため、フォローに徹する紗恋の護衛とサポートを任せることになる。ミルキーナは竜の巫女としてハクアの能力を大幅に高めることが出来るということで同行することになった。戦闘には参加せず、後方の結界の中から祈りを捧げる役割だ。万が一の時は、克生が設置したゲートを使っていつでも離脱出来るよう保険も用意する。



 世界喰い討伐メンバーは、すでに竜皇国入りし、『世界喰い』が根付いた皇都郊外を目指して飛行を続けている。今回はクロエではなくハクアの背に乗って。


「ミルキーナとハクアの話を聞いた限りだと皇都に巣食っている『世界喰い』は明らかに今までのものとは別格だ。現時点で勝てないのは仕方ないけど万が一にも被害を受けるのは避けたい。だから――――最初から『女神のキス』で融合するつもりだ。魔璃華――――」

「わかっている、最悪のことを考えれば転移が出来る私が最適だろう。それに――――世界喰いのことも私が一番詳しいからな」


「むう……仕方ないですね、魔璃華姉頼みましたよ」

「魔璃華が駄目なら私の魔法で焼き尽くしてやりますから安心するのですわ!!」

「今回は相手の力量を計ることが目的です。絶対に無理はしないでくださいね」  


 選ばれなかった妹たちも若干不満そうではあるが、克生の決定に異論は無い。戦闘中の発動速度を考えれば魔璃華の転移は克生のゲートよりもはるかに速く、仮に拘束されていても使用できる。たしかに時間は無いが、ここで無理をするほど差し迫っているわけでもない。勝てなければ出直せば良いだけなのだから。


「克生くん、そろそろ奴の生息圏に入るわよ」


 紗恋の言葉に全員気を引き締める。


「よし、全員魔力障壁展開準備、生息圏突入と同時に発動してくれ。魔璃華、行くぞ」

「はい、兄上!!」


 克生と魔璃華は『女神のキス』で融合し、幻想形態『魔璃華』となる。


 そして――――ミルキーナが祈りを捧げるとハクアの身体が強烈な光に包まれる。


『攻撃――――来ます!!!』


 ハクアが短く叫ぶと同時に無数の攻撃が魔力障壁に激突して高い金属音が響き渡る。


「っ!? この距離から届くのか、思ったよりも厄介だな……」


 本体からはまだ数キロ以上離れているし、ここは高高度の上空だ。警戒はしていたが、まさかいきなり届くほどの攻撃をされるのは想定外だった。即座に危険度を上方修正する。


『カツキさまどうします?』

「悪いけど一キロくらいまで接近してくれ。向かってくる攻撃は俺が処理する」


 遠距離攻撃は脅威ではあるが、威力はそこまでではなかった。防御に徹すれば問題なく対処できると克生は冷静に分析し、ハクアにこのまま飛ぶように指示する。


 一方で妹たちは――――



「はあ……獣耳の克生お兄さま尊いです……」

「ハアハア……あのモフモフの尻尾をモフりたいですわ!!」

「くっ……『世界喰い』よりもお兄ちゃんの肉球の方がはるかに危険です……」


 いわゆる獣人姿である幻想形態『魔璃華』に悶えていた。

祝100話達成(≧▽≦)


作者「……もうすぐクリスマスかあ」

克生「まさかプレゼントの催促ですか?」

作者「あはは、まさかあ、そんなわけないじゃん。クリスマスまでに完結したいなあって思っただけだよ。それに――――読んでもらえることが何よりのプレゼントだしね!!」

聖「でも――――いいね、感想、ブクマ、評価、レビューは大歓迎!!めっちゃモチベになります――――と作者は仰ってますね」

作者「うわああ、勝手に心を読まないで!!」


一同「それでは残りあと少し、最後まで義妹ハーレムをよろしくお願いいたします!!」



にゃああ……更新お待たせしました<(_ _)>

勉強と仕事が洒落にならない状況に加えて、先週から体調を崩しております。

今週と来週はなんとか週末更新だけでも出来るよう頑張ります!!

最終盤だからあまり間隔開けたくないんだけどなあ……( ノД`)シクシク…

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