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よんじゅうごー






馬車はとても揺れる

整備はされているがそれは街の近くまでである

少し離れればボコボコとした地面だ



定期的に魔術師が道をキレイにする

人の手だと距離があるので過酷なため

魔法を使って対応する

街の近くは頻繁に直されるのでとてもきれいだが

外は半年に1回のペースだ

雨風にさらされたり、魔物が暴れたり

他の馬車が通るなどであっという間にガタガタ道になってしまう


 




「浮かない顔だな」





アドンに指摘され、窓の外に向けていた顔はそのままに

目だけ視線をよこす

頬杖をつきながらため息をこぼした



(我が息子ながらキレイな顔立ちだな、さすが私とアリスの子…!)



うんうんと頷くアドンに怪訝そうな表情を浮かべる




「ブロンシュと長く離れるのは初めてなんですよ」



「おっと寂しがり屋さんだったか」



茶化すアドンを睨みつけた

図星ではあるが他者に指摘されると恥ずかしい





「寂しいのは、まぁ、認めますけど…

ただ一人残していいのか不安でもありますね」




留守番を任せたがブロンシュは王族に狙われている身だ

たとえラネージュが牽制していても

魔族が王族を使うか、魔族そのものが強硬手段をとれば何かあってもおかしくないのだ





「大精霊様がついているさ」




狙われていて危険な状態ではあるが

ラネージュなりに対策はとっている



「信じて待ってもらおう。どちらかというと危ないのは私達の方だ」


アドンが腕を組み

ふぅ、と息を吐く

ため息ではなく、気持ちを落ち着かせている様子だ




「やはり戴冠式では何かあるのでしょうか?」



「…ブロンシュが言っていたのを覚えているか?」




質問に答えず質問をしてきたアドンを不思議に思う



「…何かひっかかると言っていたことでしょうか」


「そうだ」






国王陛下が殺され帰路につく途中

ブロンシュは難しい顔をしていた 



【なんか変な感じ。引っかからない?】



そう言っていたが二人には分からず

気のせいだと思っていた

アドンはあれから色々考えていたようだ





「大精霊様が言っていたのだろう?王都に魔族の魔力を感じたことを」


「そうですね、ブロンシュがそう聞いたそうですが…」




操られた国王陛下は殺されてもまだ魔族が王都に潜伏している

また誰かを操っているかもしれないし

これから事を起こそうとしているのかもしれない





「この戴冠式自体、私は違和感を感じる」



「…違和感」



「あぁ……」



ううむ、と唸っているアドン

これから向かう王都で何が起きるというのか




ふぅ、とまたひと息つくと

ジッとドゥータを見据える




「お前は気にならないか?

第二王子はなぜ突然(・・)隣国へ行ったのか

なぜ落石で帰ることができなかったのか」





ドゥータも気になってはいた

サミュエルが隣国へ行った理由は交渉の為だ

隣国が水不足のようで取引を行ったという

本来であればサミュエルが向かうことではない

もうすでに大体の話はついていたのだ

勉強の為、隣国に顔を見せる為など噂が出ているが

その交渉が急であるため

パーティーに出席して初めてサミュエルがいないことを知った



ただそれだけならいいのだが

妙な噂話が出ている



魔族は国王陛下を口封じのために殺した

サミュエルは隣国にいたから無事で魔族の手にかかっていない、と




民衆から見たらサミュエルは無害

性格に難ありなアーサーは国王陛下からブロンシュの婚約者としてあてられた

そのような者を次の国王にはしたくないだろう

サミュエルのほうが支持率が高くなる





「私には意図的に仕組まれていると考える」



「…ですが気づく人は気づきますよ、私達のように」




そう、分かりやすいのだ

情報をあまりもっていない民衆は分からないかもしれないが

知る者は気づくだろう



この意図的な流れはどういう理由があるのか

まだ二人は知らない




「向かわないわけにはいかないからな…心していけ」



「はい」







まじめ回

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