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さんじゅうしーち



ドゥータの友人達は離れ

本当にお腹が空いていたブロンシュは食べることにした

パーティーには色々な軽食やデザートが並んでいる

女性はコルセットをつけているためほとんど食べていない





「これ美味しい〜」




パクパク食べてはおかわりをしに動く

何回目だろう、というくらい食べている

食べている姿はとても愛らしいが

倒れてしまっては大変だ



「苦しくならないかい…?」



訪ねてみるとブロンシュはきょとんとしている



「苦しくないよ?このドレスね、パパが魔力と一緒に編み込んで作ったみたい。だから身体に合わせて形を変えるって言ってたから問題ないよ」



さらっというが大精霊の魔力だ

国宝級のシロモノだろ…

そう考えているとアドンが戻ってきた




「陛下がお待ちだ」



すごくムスッとした顔で来た

何か言われたんだろうか?

嫌な予感がしつつも促され国王陛下のもとへ向かう









「君が精霊か。本当に人間のようだ」




ジロジロと全身を舐め回すように見てくる陛下にさっそく苛立つ

すごく威厳がある方だなと思ったら

侮辱してきた貴族と同じではないか




「名は何という」



「ブロンシュです陛下」



ブロンシュなりになんとか礼をとる

ふむ、とさらに値踏みするような目を向ける




(この人嫌い)




「アーサー」


「はっ」



呼ばれた者は国王陛下によく似ている

その場から1歩前に出てブロンシュを見つめる

表情は無く何を考えているかわからない

年はドゥータと同じくらいだろうか




「息子である第一王子アーサーはまだ婚約者をつけておらん。そこでどうだね、ブロンシュ

こやつの婚約者にならないか?」




アドンとドゥータはこれを予想していた

権力に固執している国王陛下のことだ、

精霊も取り入りたいのでは?と考えていたのだ


ブロンシュはにっこりと微笑む






「お断りします」









場がシーンとなる

宰相や近くで控える騎士も狼狽えている

まさか国王陛下の話を断ると思っていなかったようだ

にこにこ顔のブロンシュを皆見つめていた




「そうか…ではロアンヌ家がどうなっても良いと?」



余裕な表情だがすこし顔が強ばっているのが分かる

すぐに了承しないのが不満なのだろう



「それは脅しでしょうか?」



「まさか…お願いだよ」



「なら断ります」




緊迫した空気が流れる

騎士達が様子をうかがっていた

いまだにこにこ顔のブロンシュを、怖いものを見る目で見ている




「なら【雪の涙】は知っているか?もし知っているのであれば献上して欲しい。それなら婚約者などにならなくても良いぞ」



 






【雪の涙】








そのフレーズを聞いた瞬間

ブロンシュの笑みが消えた

途端に溢れだす魔力

騎士達は国王陛下を守るように剣を構える





「なぜ貴方がそれを知っているのでしょう?これは私達精霊など限られた者しか知り得ません。人間も知らないことです」




そう

【雪の涙】の存在はひた隠しにしていた

だが一部の魔族に知られ20年前とこの間、狙われることになった

この存在を知る者は精霊と魔族、あとは魔族から聞いたウィリアムのみ

ウィリアムはシロだ

ラネージュは見た者の性格、隠していることがあれば見抜く力がある

ブロンシュの近くにいたウィリアムを視たが問題がなかった

そのあとラネージュ直々に警告した

口外すればお前の命が危ないと

真面目人間ウィリアムはきっちりと守っている



王家には駒がいる

どこの誰なのかは分からないが

諜報活動や暗殺などをこなしていると噂だ

駒が先日の戦いで知った可能性もあるが

魔族が現れたのは突然だったのと

その日のうちにブロンシュが倒した

その為タイミングよくその場に鉢合わせない限り

知り得ない




となると最有力なのは

魔族と繋がっていること





「…王家の駒が知り得た情報だ。情報源は黙秘する」


(まあそうだよね)



タイミングよく鉢合わせた可能性もゼロじゃない

なのでそこを通すしかないのだろう




ふぅ、と国王陛下は息を吐く

ブロンシュが【雪の涙】を渡すつもりがないと分かったのだろう



「仕方あるまい。では王命だ。第一王子の婚約者となれ」





会場がざわつく

国王陛下はたしかに国を考えている

権力にも固執しているが

それにしては焦っているように感じる





1度魔力を抑えたブロンシュはまたにっこり微笑むのだ








「しつこいんだよこのクソ野郎♡」









ブロンシュちゃん口悪い!

というのもラネージュからぶちかまして良しと言われたときに、実はクソ野郎と言いなさいと言われておりましたw

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