さんじゅうさーん
「建国記念…パーティー?」
小首をかしげる姿に
ドゥータは微笑む
「そうだよ、この前ローズが来たときに言っていただろう?まぁエスコートは断ったけどそもそも俺は出席する予定なんだ」
「ふーん」
興味がなさそうな返事
目の前のねずみのおもちゃに目線がいく
(これを弾いたあとすぐに捕まえるのが楽しいんだよね)
精霊でも猫らしさがあるのかそんなことを考える
ちょいちょい弾いて
ダン!と抑える
ちょいちょい
「君も行くんだよ」
「へっ?」
ねずみが弾かれて飛んでいった
遡ること1週間前
厳かな謁見の間
アドンは王城に来ていた
国王陛下への報告、そして王命を受ける…という目的だ
「アドン・ロアンヌ」
ジャン・ラヴェル国王陛下
金髪金眼でまだ若く30代後半である
威厳がありこの国を支えているキレ者だ
「精霊が現れたと聞いた。報告せよ」
「はっ」
掻い摘んで精霊が現れたこと、森に魔族が現れたが大精霊様達が倒したことを報告した。
ひとつ、ブロンシュがロアンヌ家にいることは触れなかった。
「…ふむ。もう一つ言うべきことがあるだろう」
「はて…」
「精霊がお前たちロアンヌ家に滞在していると聞く。なぜ隠す」
知られていた
アドンは睨みつけられるが取り乱さず淡々と答える
「隠すなどとんでもない。ただの猫、そして家族として我が家におります。その力を何かに利用もしませんし、他領や王家に被害を与えることもありませんから報告せずで問題ないかと判断致しました」
「…………まぁよい。人間になれるのだろう?その精霊は」
どこまで知っているのか
王家が抱える駒はそんなに優秀なのか
「なれるにはなれますが…身体の負担が大きく難しいです」
ブロンシュに負担をかけまいと
精一杯の抵抗をする
「これは王命だ。建国記念パーティーにその精霊を呼べ。」
「はっ仰せのままに…」
面倒なことになった
何か企んでおります…




