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じゅういーち

シリアスシリアス…


屋敷を探検中

ふと、廊下の壁に絵が飾られているのを見つけた


何枚かかけられておりしげしげと見つめる

エマが向かい側から歩いてきて鉢合わせた



「あら、肖像画を見ているの?」



(しょうぞうが?)



「これはね、ロアンヌ家のご先祖様から順番に飾られているのよ。最近からだと坊っちゃん、旦那様とその隣にいるのが…」



(あ…)



「坊っちゃんのお母様、アリス様よ」




とても綺麗な人

アドンは明るい茶髪だがアリスは金髪、

ドゥータは母親に似たらしい



「アリス様はとても朗らかで優しくてね、笑顔が絶えない人だったんだけど流行り病にかかってね…」




ドゥータが10歳になる頃、流行り病にかかり

治療も虚しく儚くなってしまったらしい


 



「皆すごく悲しくてね…しばらくは気持ちが沈んでいたんだけどなんとか持ち直したのよ」


「にゃ…」


「でもね、坊っちゃんはほんとに見ていられないほど…弱ってしまったの」



大好きだったんだろう

そんな母親がいなくなってしまったのならその悲しみは言い表せないほど深いだろう




「旦那様も気丈に振る舞われていたけどお辛かったと思うわ。でも何年かしておふたりも以前のような笑顔が増えてきたんだけど、坊っちゃんの振る舞いが少し変わられたのよ」



年頃になり少しずつアドンの仕事を補佐するようになったという

だが仕事をしているときは淡々とこなしあまり感情を出さなくなった

【俺】と【私】と使い分けるくらい

仕事とプライベートの差が激しかった







「最近は貴方のおかげよ」



(へ?)



いきなり褒められたのできょとんとすると

その姿にエマはくすくす笑う



「貴方が来てくれて昔のような笑顔がたくさんある屋敷になったわ。旦那様も坊っちゃんも…本当に楽しそう。だからありがとう」



「にゃっ!」



なんだかよく分からないが良いことをしたんだろう、というのは分かったのでドヤ顔で胸を張った



「貴方本当に猫なの?私の言葉を全部理解してくれてるわ」


それが面白いんだけどね、とエマは仕事に戻っていった







ブロンシュは再びアリスの肖像画を見る




(これがどぅーたのおかあさん)




とても優しそうな笑顔

隣のアドンも微笑んでいる



(わたしのおかあさんは、どんなかおだっけ)





私を見るといつも怒っているか悲しそうな顔をしていた

金髪よりもややくすんだ色で

少しほうれい線があって気にしてて……


ん?私のお母さんって何歳?

ドゥータのおかあさんよりも歳上……?






(むねがくるしい)




無理に思い出そうとすると動悸がしてきた

それ以上はやめ、思考を振り払い

急ぎ足で寝床に戻った













それから同じ夢を見るようになった

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