キャラクター:攻略対象――メイン
続いて「攻略対象」について。
パッケージで大きく描かれていたり、取説での登場順がはやかったりする攻略対象を、便宜上「メイン攻略対象」と呼びます。
「メイン攻略対象」には以下のような人物を据えるとそれらしいです。
人数は多くても十人、大体五人から八人くらいが攻略しやすいのではないでしょうか。
これらは「続編が出てキャラが増えた」「1と2で違う舞台だったのが3で合流したので増えた」などなど、幾らでも増やしようがあるからこそ、最初は人数を絞って考えたほうが安全です。
「きらきらした王子さま」タイプ
人望がある、成績がよい、光属性である、カーストの頂点に居る、攻略対象のなかで一番位が高いなど、「きらきらした」要素のある人物。いいお家柄、また責任ある地位や、なにかしらのジャッジ(エンディング条件などに絡むもの)をする立場であることも。
後述する「陽キャ」タイプとは違い、気難しい、生真面目、冗談が通じない(冗談そのものを毛嫌いしている)、など、「堅物」で悪くいうと「亭主関白」的な人物です。その為、パッケージにでかでかと描かれているのに攻略が難しい、なんてことも。
「物静かな貴公子」タイプ
どことなく「影」があり、限られた交友関係のなかですごしつつもそのなかではカースト上位に居る人物。闇属性や氷属性など、「静か」「くらい」印象の属性であることも。
後述する「学究」タイプとは違い、勉強や仕事はできても意欲はなく指示以上のことはしない、けだるげで憂鬱そうな会話をする(もしくは、親しくならないとまともに会話もできない)、過去に酷い失恋などなにかしら自信を喪失するような出来事に遭遇している、など、「扱いを誤ったらヤバそう」な雰囲気を醸しています。
また後述の「放蕩者」タイプとは違い、根っから厭世的ではなく、希望を求めている節があります。
「スポーティな陽キャ」タイプ
にこにこしていて頭で考えるよりも行動! どこから来るのか不明だけれど必ず結果を伴う自信を持っている人物。風や炎、雷など、「はかなくて派手」なイメージの属性であることも。
「王子さま」タイプと異なり、「きらきら」は「家柄」や「実績」ではなく「スポーツで流す汗」「努力」が源です。また、主人公の幼馴染みポジションであることもあります。
「粗忽」で「裏表がなく」「素直」が過ぎて、「バカ」みたいに見えることも。
「真剣な学究」タイプ
行動よりも思索が先にたち、なにかしらの理論や理屈がないと動きたがらない人物です。興味のあるものにはのめりこみ、相性や選択肢如何であっという間にエンディング条件を充たせる場合も。大地、金属などのしっかりした属性のイメージがあります。
「貴公子」タイプと違うのは、自分の役割や地位に対して意欲的であること。その為、指示以上のことをして誰かを怒らせたり、旧来のやりかたを持ち前の理屈っぽさで変更してほかの攻略対象ともめごとになったり、頭でっかちで言葉足らずな為に誤解されがちだったりと、主人公の仲裁を必要とする「厄介ごと」を運んでくる存在でもあります。
理屈が先、ではあるものの、自分の専門以外ではなにもできず、子どものよう、というのもパターンか。実際に主人公よりも歳下である場合も。
「優しく平凡? なお兄さん」タイプ
主人公に対してはじめから優しく、あたたかく接してくれる、少し歳が上の人物。少々中性的な印象を与える人物が多いように感じます。主人公と同じ属性の先輩、最初期のナビゲート役などであることも。
「平凡」や「若輩」とへりくだりますが自称に過ぎず、実際は高い能力で役目をこなし、周囲からの「人望」もあついです。出自が低いなどの理由で謙遜している場合も。
迷走する攻略対象や主人公を導く役割で、主人公を好きになったことで調子を崩してしまう、などがイベント内容として考えられます。
「優しい」ことが「優柔不断」に見える、「親しくなるとつめたくなる(主人公とどう接していいかわからないだけ)」などのパターンも。
「可愛い弟」タイプ
主人公になついている歳下の人物。まだまだ実力が伴っていなくとも、主人公をサポートすることを目標としています。女の子と見紛う容姿であることも。
能力値は覚束ないものの、ほかの攻略対象からも可愛がられ、組織の軋轢を解消する立場になるなど、ストーリー上役に立つというプレイヤー側の理由でパーティに組み込まれがち。次回作や未来を描いた作品で一気に成長し、背の高いイケメンになっていることも。
このタイプは自分に自信がなく、告白イベントなどで選択肢を誤ると思いっきり振ってきます。
「道化師」タイプ
不真面目で放埒である人物。そのように装っているだけ、というのもまたパターンなので、「不真面目」よりも「道化師」かなと。
表面上陽気ですが、「陽キャ」ほどの爽やかさや活発さはなくくらい面を持ち、かといって「貴公子」タイプのように陰鬱ではなくよき「兄貴」的な面を見せることもあり、しかし「お兄さん」タイプのような控えめさはあまりありません。
実力は素晴らしいが、怪我や病気、トラウマなどによるブランクがある、もしくは体に障碍を負ってしまった、などで、当人が思っている「実力」を出せず、密かに「苦悩」しています。苦悩を冗談や悪ふざけでごまかし、ほかの攻略対象を怒らせることもしばしば。
「放蕩者」タイプ
派手な服装で、かなり歳上である場合が多い人物。多くの女性と浮名を流し、主人公のことも口説いてきます。
ただし、女性を口説くのはリップサービスもしくは癖のようなもので、からかい半分であることがほとんど。主人公のことを「蕾」や「野の花」と評することが多いような。
人生経験の豊富さなどからかなり厭世的で、この世に希望はなくあとは死ぬまでのひまつぶしくらいに捉えている、なんていう場合もあり、はつらつとして生きる力に充ちた主人公に浄化されることも。
「持たざる者」タイプ
能力値が低い人物。
お金だけは持っている、人脈だけはある、など一点突破なパラメータ。実力は伴わっていないがわがままを通すでもない。実はなにかしらのきっかけさえあれば能力値が高くなる、なんてことも。
「敵なの? 味方なの?」タイプ
敵なのか味方なのか謎の行動をとる人物。
他国にルーツがある、呪術などを用いる為にきらわれている、などの設定があり、ほかの攻略対象には基本的に心を開かないが、目をかけてくれた人物や主人公には忠実。
「片言」タイプ
なんか人気があるよね? な、片言で喋る人物。
無口なのは言葉がわからないからでほんとはもっと喋りたい、というタイプと、そもそも喋ることに慣れていない(もしくは喋る「機能」が備わっていない)タイプとがあります。
一般的な育ちかたをしていない、その国での常識を持っていない、「他国の上流階級出身」である、そもそも「人間ではない」、なども。なかなか露出度高めな服装をしている「野生児」である場合もありますね。
言葉少ななために誤解されるけれども「純真」で「ロマンチスト」な面を持っていることも。
「姫」タイプ
あえて「姫」と表現します。
とにかく我が強く、なにがなんでも自分の意見を通したい人物。「外面完璧、主人公には裏の顔を見せる」パターンと「直情径行なおこちゃま」パターンがあります。
非常に抑圧された環境で育った、家族を理不尽に失った、不意に自分の夢を絶たれたなど、実はどのタイプよりも重いものを背負っているなんてことも。
これを女性にしたらかの高名な「悪役令嬢」になるのでは、というレベルの過去を背負っている場合もあり、かなり気合いをいれてかからないとイベントがつらいことも。
攻略がうまくいけば、イベント自体は一番甘ったるいかも。
これらのタイプは単体ではなく、複合している場合もあります。
「可愛い弟」で「姫」だったり、「スポーティな陽キャ」が攻略をすすめると「物静かな貴公子」的側面を持っていることが判明したり、「きらきらした王子さま」が「真剣な学究」タイプでもあったり、様々です。