システム:行動と時間経過
まずは「時間経過の方法、もしくは時間の経過が明確かどうか」「体力/行動力の有無」を決めましょう。
これらを一緒に決めるのは、ちぐはぐなものを選んでしまうと大きな矛盾になるからです。
時間経過の方法は、ジャンルに左右されがちです。
育成シミュレーションなら「パラメータが変化する行動をとった時に経過する」「イベントが起こると経過する」。
キャラクター(など)を育成するものなので、「一週間勉強をさせて賢さが上がった」などは自然ですよね。
クラフト系なら「アイテムを作成すると時間がすすむ」「アイテムを入手する為に移動すると時間が経過する」「イベントで経過する」。
ものをつくるのに時間がかかるのはごく自然です。
RPGであれば、「特定の場所へ移動した段階で時間が進む」「特定のイベントを起こしたら時間がすすむ」というのが自然かと思います。
ノベルゲームなら、「選択肢を選ぶことで時間が経過する」。
例えば「行方不明になってしまった攻略対象をさがす」という選択肢を選んだら、「――三時間後、わたくしは川の畔にたたずんでらっしゃる○○さまを見付けた。」という文章がその次に表示される、というような経過の仕方です。
戦略シミュレーションであれば、「行動すると時間経過する」が一番簡単でしょう。
勿論どのジャンルでも、なにもしなくてもゲームを起動させているだけで時間が自然にすすんでいく、というのもありです。
「時間やカレンダーが画面上に表示されず、主人公には決められた行動回数があるだけ」でもかまいません。
さて「行動のリソース」を決めましょう。これが「体力/行動力の有無」です。
単純に、「一日(一フェイズ)にn回行動できる」でかまいません。
「ヒロインのパラメータ(体力や行動力、行動回数、魔力、胆力などなんでも)によって行動回数が増減する」「イベントを起こすと行動できる回数が増減する」「アイテムによって行動できる回数が増減する」など、細かく決めるのが楽しいです。
「攻略対象とのイベントでは行動力は消費されない(反対に、そのフェイズの行動力すべてを失う)」なども考えておくとリアリティーがあるかも。
「時間やカレンダーが画面上に表示されず、主人公には決められた行動回数があるだけ」ならば、例えば「オープニングイベントの選択肢や主人公の個人データを決める段階でその行動回数が増減する」「はじめに一定の範囲からランダムで決まる」のも面白いですね。
「主人公は一日三回行動できる」と書いていたのに、あとから「作中では昼も夜もなく時間経過ははっきり出てこない」などと書いてしまい、矛盾になる、というのをこれで防げます。
これらを決め、「期間」も設定してしまいます。
「高校三年間、入学から卒業まで」でもいいですし、「とにかく誰かとのエンディングを迎えるまで」でもかまいません。「パラメータの合計値がある一定以上になるまで」「特定のアイテムをつくるまで」「行動回数がなくなるか、エンディングに至る選択肢を選ぶまで」でもいいでしょう。
これで大枠はできました。次はパラメータです。