精神
自分から蟻地獄に戻る話の方が面白いなと思った。
でも、いくら環境を良くしようが結局は刑務所の中にいるのはよくないので、脱獄するというのは大切な考え方だ。
第三の選択肢として、楽しい刑務所の外も楽しい刑務所にしちまおうというのが今取り組んでいる作品の考え方だ。
主人公は、他者から見れば「かわいそうに」とか「惨め」という境遇に置かれる。
その通りの反応をする。でも、きっかけがあって主人公は自分ではそうは思わない。
すると周りは「あなたはかわいそうであるべき!」「惨めであるべき!」みたいな圧力をかけてくる。
主人公はそれになんとか耐える。そして今度は同様の目に遭った他者を導く。ここまでが主人公の成長。でもなんかこの先もあるとより良い気がしてきた。
最初にきっかけを与えた人が、自己肯定のために主人公をそう導いていた。つまり圧力をかける点では上述の「周り」と変わらない。
その影響を受けた主人公が、今度はまた他者に同じことをしている。さらにそれはエスカレートしているように見える。つまり、別に「かわいそう」と言われる境遇になかった人を、故意にそこに陥れてしまう。負のスパイラルの完成である。
さらに要素としては、皆うっすらと自覚的に、ある意味悪意を持ってそれをやる。なぜかというと、他人を陥れるような自分自身を肯定したいから、他者に「善意」として同じことをさせようとする。
最終的には、主人公を救った最後の相手を演じた新しいヒロイン(主人公が陥れた)にかりそめの満たされながら殺される・・・が、その役は生きる。




