水玉模様
よく晴れた空は
暑く
白い雲さえ
みえない
知らない人の袖には
白い水玉模様が
踊っていた
するりと抜けて
可愛らしいブラウスの
袖をするりと
抜けて
水玉模様が飛んでゆく
風と戯れ
回りながら
軽く幼く笑い声を上げながら
太陽はてらてらと
油じみた光を零し
前を行く知らない人の
白い水玉模様を
舐めていた
水玉模様は
その光から逃がれるように
ひとつ、ふたつ、みっつ
知らない人の可愛い袖から
するり
水玉模様が去ってゆく
笑いながら
踊りながら
くるり くるり
しゃなり しゃらん
風は静かに吹いている
水玉模様に悪戯をしかけ
低く笑って戯れる
お読みくださりありがとうございました