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宣戦布告?

【第四十三話】


4日後、ルウが話しかけてきた。


「頼まれていた物が出来たから、見てくれないか?」


えっ? 早っ!


「まずは、これを見てくれ」


私が頼んでいた物を見せてくれた。


「え? 何コレ? 完璧じゃないの?」


私が頼んでいたものは、「バット」。そう、野球で使うアレ。


しかも中に鉄芯が入っていて、折れないようになっている。


軽く振ってみたら重量があり、鉄芯が入っているのが分かった。


けど、その鉄芯をうまく隠してあって普通のバットにしか見えない。


それにしてもこれはどう見てもバット。あの絵でこれを再現したなんてすごいな。


再度振ってみたら「ブォン!」と音がした。そうしたらルウが、


「それ、当たったら一撃じゃないか」と言った。


確かにこれで叩かれたら即死だね。ものすごく加減しないといけない。


これ、ものすごく気に入ったんだけど、不満が出てきた。


それは、もう1本欲しい…


こう思った瞬間、「もう1本作っといたから」とルウが言った。


何、心を読まれている? と思ったら、


「これ作っているうち、何か気に入ったんでもう1本作ったんだ」と。


「それはありがとうね」と、一応感謝しといた。


これは気のせいか、とちょっと安心した。



「それとこっちなんだが見てくれ」と言って、矢を出してきた。


鋼鉄の矢をみてビックリ。何ですかこれは? ピッカピカに磨かれてるんだけど。


「これは、空気抵抗を減らすためにこうしたんだ!」と自慢している。


これはよく飛びそうだな、と思った。


もう一つの、先を丸めた矢、別に普通だなと手に取ってよくみた。そしたら、


「先を丸めてとは言ったけど、先端がザラザラしてるのは何故?」


「ああ、それは殺傷能力を無くすために丸くしてるんだろうけど、そうしたら滑るじゃないか それを防止するためだ」


へ~、細かい所まで考えてるんだなと感心した。


「じゃあ、これもらって行くからありがとうね」と言ったら、もう一人やって来た。


レンだった。


レンが言った。「これまでやつらのことを調べていたんだ 今からそれを説明する」


あー、それは聞いておきたい。


「領主は城を構えているんだが、その城が厄介なんだ どんな攻撃をも跳ね返すと言われているんだ」


私は、「へー」と言って、別に気にはしなかった。


続けて、


「500人いると言ったんだが、その殆どは各地の村から徴集された者たちだそうだ 領主の兵は、十数人に過ぎないらしい」


「ではその人達は強制的に従えられているということですね なんて奴なの!」


「ああそうだ あんたが最初に言った通り、誰一人殺してはいけないのだ」


私はそういうつもりで言ったわけではないけど、やっぱりその通りだね。


「それにしても許せないですね、その領主は」


「ああ、それでどうする?」


「えーと、手紙を送ってはどうですか?」


「何?」


「お金は払いませんし、村人も提供しないと  これで手紙を書いてくれませんか? 私が届けるので」


「あ、ああ、では書くとしよう」


レンは書き終わり、読ませてもらった。


『こちらには金を払う意思は無い。村人を提供もしない。そちらの対応次第でこちらは応えるとする。』


はっきりと意思を示した簡潔な文章で、対決も有り得ると匂わせているね。


「では届けてくるので、地図を書いてもらえますか?」


「いや、それは必要無い この前の道をあっちに向かって行けば見えてくるから」


「はあ、それでは行ってきます」と言って、家を出た。


走って行ったら10分位で着いた。実際は結構な距離だったんだけど。


目の前には小さな城があるんだけど、どうやって届けよう。ポストなんか無いし。


これは宣戦布告ということで、壁に穴を開けてそこから手紙を入れてみようと思った。


手のひらくらいの大きさの石を手に取り、1階の木の窓に投げた。


「ズドーン!」と音がして、大きな穴が開いた。


窓は全部木で出来ており一見頑強な作りだが、私にかかればこの通り。


そこに手紙を入れて帰って来た。


「帰りましたよ」と言ったら、「え? あ? ウソだろ?」と、ひどく驚いていた。


「明日が楽しみですね」と、微笑みながら言った。


そうしたらレンはちょっとひきつった顔をしていた。

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