浄化
【第三十四話】
10人集まったので、私は説明した。
「では皆さん、円状に立って隣の人と手をつないでください」
皆、何の意味があるんだろう?と、首をひねっている人もいた。
「じゃあ、あなたとあなた、私の手を握ってください」
そして、しばらく手をつないだまま。
そして、「もういいですよ 皆さん、体の調子はどうですか?」と聞いたら、
「あ~、治ってる!」 「お腹がズキズキ痛かったのに、もう痛くない」 「もう息苦しくないよ」
と、全員が口々に快方したことを言っていたけど、皆、症状がバラバラだね。
うん、私の考えていたことは正解だったみたい。
つまり、私と直接触れていなくても、間接的に触れていることになるから治療出来たみたい。
ここで思ったことがある。
この能力、人間以外でも効果あるのかな? 例えば水とか。
あの汚染された水を浄化しない限り、回復させてもまた同じことになるし。
よし、決まり!
ソイルさんに、湖の場所を聞いてこよう。
ソイルさんに聞いたら、「では私も一緒に行ってご案内しましょう」と言ってくれた。
馬車が用意されていたので、私も乗った。
それほど遠くない場所にあったので、しばらくして着いた。
そこで私は言った。
「これからすることを人に見られたくないので、お帰りいただけますか?」
ソイルさんは、「承知しました では、そのように」と言って、馬車に乗って帰って行った。
「では、始めるか」
私は気楽な気持ちで臨んだ。
これだけ大きな湖なら、手を漬けただけではダメそうだね。
まあ最初から考えていたんだけど、湖の中に入らないといけないかも。
なので、衣服を脱いで湖に入った。
肩まで漬かるくらいまで入ったんだけど、何かがおかしい。
肌が何かピリピリしてる。
この水は明らかにヤバいでしょ。
気持ち悪くなったので上がろうとして、そこで異変が起こった。
クラッとした途端、目の前が真っ暗になって後ろに倒れた。
このままではいけない! と思ったけど、そこで意識が途切れた。
それからどれくら経ったのだろう? 私は意識を取り戻した。
湖に浮かんでいた状態で。
そうしたら、肌のピリピリが無くなっていた。
私は体を起こし、水から上がった。
そして振り返り湖の方を見てビックリしてた。
あんなに濁っていた水が、ものすごく透明になっていた。
それだけではなく、何かピカピカ輝いているような気がした。
まあこれは光の反射なんだろうけど、水自体が輝いているような感じ?
思わず水を掬って飲んでみた。
そしたら、「何て美味しい水なの!」
これなら大丈夫かな?
私は濡れた体を乾かすため、そこらじゅうを超速で走り回った。
そして衣服を着て、ソイルさんの元に向かった。
ソイル邸に着き水のことを報告したら、ソイルさんはとても喜んでいた。
一時気を失っていたので、治療は明日にしてくださいと言った。
明日はいよいよ治療開始だ。




