混濁
【第十七話】
マシェって男の人かと思っていたら50代くらいの女性だった。
そしてマシェは開口一番こう言った。
「何でお前は生きているんだ!」
ああ、レスフィナはあいつらに殺されることになってたからね。
「何故、王は死んで私も死ななければならないの!?」
と、レスフィナは心から訴えた。
が、マシェは…
「お前たちさえいなければ私の息子を王に出来たものを!」
「それなら他に方法もあったかもしれないのに、何故殺したの!」
レスフィナは怒りを込めてそう言った。
「だってあなた達がいたら、私らはどうすることも出来ないじゃないの。だったら消えてもらうのが当然でしょ!」
レスフィナが何か言いたそうだったが、私はそれを制してこう言った。
「あなたがあの男達に命じて今回の事件を仕組んだんでしょ、でもあの男達から連絡が無いからあなたは逃げたんでしょ」
「な、何故それを知ってるの!?」
「さあね、聞いた話では、あの男達はもういないも同然だから」
「ど、どういうことなの!? あれは相当のやり手だったはずなのに」
「はい、白状しましたね あなたが全て計画したのは分かってるんだから」
マシェは何も言えなくなって沈黙した。
が、しばらくしてマシェは口を開いた。
「私は病に侵されて余命半年なの! 死ぬまでに息子を王にするための道を作っておきたかったの!」
私はレスフィナを見た。そうしたらレスフィナは理解したようで、行動した。
レスフィナは、マシェの肩に手を置いた。
「これであなたの病気は治ったはずです」
そう言ったらマシェは驚いて、「そんな訳無いでしょ!」
まあ信用出来ないのは分かるけど、これは事実だから。
レスフィナは私の耳元で、こう言ってきた。
「…私はこれからマシェとして生きていこうと思います。そして、この国を立て直します」と
「分かった、じゃあ、ティーナを連れてきて」と言ったら、「はい」と言い部屋を出て行った。
鳥のティーナを肩に乗せて帰ってきたレスフィナ。
「じゃあ始めようか」と、鳥のティーナに向けて手を差し伸べた。そして、ティーナは手に乗った。
「転生!」
俺は又鳥に戻った。そして、マシェの肩に止まった。そして、
「転生!」
私はマシェになり、マシェは鳥になった。鳥になったマシェは廊下に向かって飛んで行った。
私はレスフィナに向かってこう言った。
「あなたがマシェになるのなら残された時間は多くないのよ、それでもいいの?」と。
「はい、このレスフィナよりマシェでいた方が国のために貢献出来るので」
そこまでの覚悟があるのなら、私もそうしよう。
「転生!」
レスフィナはマシェに、私はレスフィナに転生した。




