4月
4月1日
この春高校生になった。両親が死んだり、相続の手続きなどでてんやわんやしていたが、何とか新しい生活を始めることが出来た。相変わらず友達が出来そうにないが、こちらにちょっかいをかけてくるクラスメイトも居らず安心した。
4月4日
家の中の整理をしていると、引き出しのついた机を見つけた。どうやら父さんが使っていた机みたいで、随分汚れていた。使えそうなので、学習机として活用する。
4月5日
クラブ紹介や勧誘行事で疲れた。特に入りたいクラブも勧誘もされなかったので、3年間帰宅部の活動に力を入れて行こう。昨日見つけた父さんの机の引き出しを開けると、黄色の球体を見つけた。水晶玉くらいの大きさで、触ってみるとビリッと痺れた。
4月6日
今日は高校生活初めての休日。やることもないので、近くのスーパーでお菓子を買いに行った。黄色の球体で遊んでいると、いつの間にか消えてしまった。部屋の中を隈なく探したけれど何処にもない。どこに行ったのやら....。
4月7日
信じられない出来事が起こった。歯を磨いている最中に、指から電気が出てきた。見間違いかと思ったが、二度寝して顔を洗っても変わらなかった。ラノベの電気系能力者のように、パチパチッと火花が飛んで電気を放出している。指だけかと思いきや、体全体から放出出来る様になっている。よく分からんから深く考えないようにしよう。
4月8日
朝目が覚めて、真っ先に確認してみたがやっぱり変わらない。ラノベさながらのびっくり超人になってしまったようだ。学校に行く時間帯だが、行く気になれず休みの連絡を入れた。妙に心配そうだったが、親を亡くしたショックで休むと思われているのだろうか?ショックで休むのはあっているけど、お宅の生徒さんが電気を放出出来る様になりましたよとは言わなかった。
この力で充電が出来ないかと思ってやってみたら、何故か携帯が壊れてしまった。余計な出費が懐を痛めていく。ショップの人に、落雷の時に充電していましたかと聞かれてしまった。どうやら能力者のように充電出来るのは、遠い未来の話になりそうだ?
4月12日
学校や家事で日記を書く時間がなかった。出来るだけ毎日書きたいのに、よくサボってしまう。ナイフを投げて、ナイフ目掛けて放出することで正確に放電出来るようになった。磁力も使えるようで、投げたナイフを手元に戻すことも出来た。ナイフが熱すぎて持てなかったのは想定外。自分の電力で生じた熱は熱いようだ。
4月13日
放出出来る電力の力加減をしていた。程々に弱めることに成功し、静電気程度の電力に抑えることが出来た。試しに先生に試してみた。もの凄く痛がっていたので、人体には使用しない方が良さそうだ。持ち物検査されたが、何も出てこなかったので怪訝な表情で見られた。
4月15日
前髪が鬱陶しいので、静電気で髪の毛を逆立てていたまま郵便を受け取ってしまった。三度見されてしまったが、無表情でやり過ごしたあの配達員は相当の腕前だと思う。近くの公園で砂鉄集めをしていると、近くの人がこっちをチラチラ見てくる。悪いことをしていないのに、居づらくなったのでそそくさと帰ってきた。
後机の引き出しをまた開けてみると、今度は赤い球体が入っていた。
4月16日
空っぽにしたはずの引き出しにまた謎の物体が入っていた。この家には自分以外いない、家中を隈なくチェックしても誰かが入ってきた痕跡もない。何故この引き出しに入っているのか、そもそもこの球体は何なのか分からないがとりあえず触ってみた。じんわりと暖かい球体だ。
4月18日
体から炎が出るようになった。右手は電気、左手は炎と主人公の様になっている気がして嬉しい。熱する以外に、炎を噴出したりガスバーナーの様に勢いよく噴出出来る。色々と試したいが今日は疲れたのか体調が良くない。ゆっくり寝て体調不良を治すことにした。
4月21日
あれから体調が良くなる気配がしない。体が燃える様に熱い。頭もガンガンする。痛い。
4月28日
いたい。つらいしんどあい!なきなたい、
30
なにもしたくないといれもいかないたすけて