♥ 砂海 3 / 酸性雨砂漠を目指して 3
セロフィート
「 砂漠の下は巨大生物が生息してます。
何処から出て来るか分かりません。
壊された道を誰が修復します? 」
マオ
「 其は…… 」
セロフィート
「 ワタシに生き物は構成出来ません。
荷車の用意は出来ても荷車を引く生き物は用意出来ません 」
マオ
「 だからさ、魔法で動くベッドとか浮いたりする絨毯とかをさ出してよ!」
セロフィート
「 旅の醍醐味を味わいたいのでしょう?
駄目です 」
マオ
「 ──くうっ!
セロのケチもんっ!! 」
フィンフィレイナ
「 煩いわねぇ〜!
グダグダ言ってないで黙って歩きなさいよ!
寝られないでしょ! 」
マオ
「 フィン?
静かだと思ってたら寝てたのかよ? 」
フィンフィレイナ
「 そうよ、悪い?
景色が変わり映えしないから退屈なのよ。
≪ 都 ≫に着く迄寝てたいのよ。
アタシの邪魔しないで! 」
マオ
「 いい身分だよなぁ!
歩かないでフードの中で寝こけてればいいんだもんな! 」
フィンフィレイナ
「 あぁん?
やけに突っ掛かるじゃないのよ!
アタシに喧嘩売ってんの? 」
マオ
「 だったら何だよ! 」
八賢悳壹
「 タンマ!
フィンさんもマオもオレを挟んで言い合いしないでくれるかな! 」
マオ
「 ご、御免…… 」
フィンフィレイナ
「 フン!
トイチに免じて此のぐらいにしといてあげるわ!
アタシに感謝しなさい! 」
八賢悳壹
「 フィンさん、有り難う 」
マオ
「 …………はぁ… 」
八賢悳壹
「 マオ…。
セロさん、マオも限界みたいだし、何とかなりませんか? 」
セロフィート
「 少し休憩しましょう 」
八賢悳壹
「 セロさん!
──良かったな、マオ。
休憩するってさ! 」
マオ
「 休憩じゃないんだよ〜。
『 移動手段をどうにかしてくれ 』って言ってんのにぃ〜〜〜! 」
八賢悳壹
「 マオ、一先ず休もう。
{ 美味しい茶菓子でも食べながら、セロさんに交渉しよう }」
マオ
「 トイチぃ〜〜〜 」
何時も元気で世話好きの確り者なマオなのに、今のマオからは頼もしさが微塵も感じられない。
相当グロッキーになっている様子だ。
心底疲れている感じで、オレに寄り掛かって来た。
こうゆうのはセロさんにした方が良いと思うんだよなぁ。
後ろに居るセロさんからの視線が恐くて後ろを向けないだろ〜〜。
八賢悳壹
「{ マオ、こうゆうのはオレにじゃなくて、セロさんにした方が喜ばれるんじゃないのか?
こうゆう時にこそ少しでもポイントを稼いどくのがお利口さんだと思うぞ? }」
マオ
「 そんな気力ないよ……。
其にぃ、こんな事でセロが機嫌を悪くしたりしないよ…。
セロだし! 」
八賢悳壹
「{ 兎に角、オレに寄り掛かるのは禁止にするからな。
──ほらっ、セロさんに寄り掛かって来いよ! }」
オレはマオを引き剥がすと背中を押してやった。
マオは思い詰めた様な顔で、オレを恨めしそうに睨みながらセロさんの方へ行ってくれた。
やれやれだな……。
マオは鈍くて困る。
セロさんからの圧をビシバシと感じるオレの身にもなってほしいもんだ。
はぁ……。
セロさんもマオに甘えてもらいたいなら、素直に「 甘えてください 」って言えばいいのに…。
本当にマオを好いているのか疑わしい程に、マオに対する仕打ちが酷いと思う時が多々ある。
マオってセロさんの恩人なんだよな?
う〜ん……セロさんって、ツンツンツンデレなのか?
デレてるセロさんをオレは見た事がない。
どっちかと言えば、ドS寄り……。
オレには親切なんだけどなぁ。
マオの言う通り、動くベッドや空飛ぶ絨毯には浪漫を感じる。
確かに旅の醍醐味は味わえないよな〜〜。
はぁ……。
オレは空飛ぶ絨毯よりも空飛ぶベッドの方がいいと思うんだよな。
空飛ぶベッドは確か…… “ オズの魔法使い2 ” で見たんじゃなかったかな?
名前は忘れたけど、鶏が喋るから好きなんだよなぁ。
そうそう、 “ 死の砂漠 ” って言う入ったら身体が砂に変わる砂漠が出て来たよなぁ。
喋るトナカイの顔と羽根の代わりに長い葉っぱを付けて、魔法の粉を振り掛けたベッドに乗って、死の砂漠を越えるんだったよな?