助けた後は-3
今回結構無理やり感満載です(いつも通り)
騎士たちの方を振り向くと騎士はこちらに剣を向け警戒態勢に入っていた。良い判断だ。ここで逃げ出すような奴や強圧的な奴は戦場で早死にする奴だ。後は仲間を助ける奴とかな。
戦場は無慈悲で残酷な世界だ。自分本位で考えて動かなければ死ぬ。実際にゼロデスでゲームをクリアしようとしたときに一番効率よくキルを稼げたのが『自分本位』の動き方だった。仲間を助ければその隙に弾丸が飛んでくる。戦場を甘く見ている奴ほど隙を突かれる。そんな世界だ。
「何者だ!」
先頭にいた騎士が問いかけてくる。見た感じ他の騎士と違いスリムで胸辺りの鎧が少し膨らんでいるところ。そして、声の高さから女だと推測できる。...テンプレか?取り敢えずまずは問いに答えよう。
「名を聞く前にまずは名乗ることだな。」
先ずは相手の名前を知る。これに特に理由はない。単にこのセリフを言ってみたかっただけだ。...今思ったがこれでさらに警戒度が上がったらどうしようか...。
「...我が名は"へレーナ"だ。再び問う、貴様は何者だ?」
突然だが実は私はBogの世界の中では優勝する前からある有名人だったのだ。その名も『プロ・ローラー』。『ローラー』は簡単に言うとロールプレイをしながらゲームをするプレーヤーのことだ。俺はローラーでありながら、優勝するほどの腕を持っている凄腕ゲーマーとして有名だった。いま、その設定が役立つとき!
「それでは応えようへレーナ。私はダスベスト帝国軍所属第31攻撃旅団長 シラフ=エイジ中将だ。」
「ちゅうじょう...?」
そうか、この世界には中将という階級は存在していないのか。確か...中将はどのくらいの階級だ?上から何番目かだったはずだが...。
「そうだな...君の軍の構成は知らないが上から2,3番目ぐらいの偉い人だと考えればいい。」
「!?」
おや、身構えてしまった。...よく考えたらそんなに偉い人がこんな森の中に一人でいるのは不審だな。...設定が仇になったか...。作戦遂行中ということにするか。
「おっと、身構えなくていいよ。私はこれでも作戦の遂行中なんだ。」
「作戦?何の作戦だ?」
どうするか...このままうまく話を運べればさえすれば『こいつもしかして違うとこから来たんじゃね?』みたいな感じで認識してくれるかも...。でもそれって結構チョロいような気が...。
「答えられるわけがないじゃないか。この作戦は我が国の存亡を賭けた戦いでもあるんだ。」
「存亡...?それに私はダスベストなんて国は聞いたことがない。」
そう言えばこの騎士が所属している国は何処なのだろうか?もしも列強とかそんな感じだったら喧嘩は売りたくないな。ミニミ無双すれば国ひとつは軽く屠れるとは思うが面倒くさい。
「なに...?そうか...確かにここら辺は見覚えがない。こんな辺境の国ならば知らなくても仕方がないか...」
「辺境の国だと...?我が『デレスト王国』は一応名は通っている大国だぞ?」
なるほど、デレスト王国と...脳内メモメモ...。
「私もそんな国は聞いたことがないな。話を戻すが、我が国はとある国へ戦争を仕掛けたことにより我が国の同盟国と敵国の同盟国との戦争状態になった。それによって我が国の周りは敵国に囲まれた。最初は我が国が押していたのだが、敵国の新型爆弾により戦線部隊は壊滅、その後我が国はそのままなし崩しに攻められていった、というわけだ。」
「...それは本当か?そんなに大規模な戦いなら私たちも知っているはずだが。」
最後はかなり強引だが、召喚魔法みたいなものでこっちに来たみたいなことにするか。
「そして、俺が戦場に立った時に巨大な魔法陣と召喚という言葉が聞こえた。そして気が付いたらここに立っていた、というわけだ。ちなみに我が国では...というか世界には魔法なんてものは存在しない。」
「まさか...帝国が行った勇者召喚の一人か...?」
勇者召喚か...残念だが違うんだよなぁ...っていうか勇者召喚なんてものあるんだ。俺この力持って召喚されたかったなぁ...。
「よくわからんが、そちらの話とこちらの話をまとめると一つの結論が出る。『私と君の知っている出来事が明らかに異なる』という点だ。そして、先ほど言った勇者召喚だが、私は覚えがない。もしも、それなら私のような格好の人間が一人はいるはずだ。」
「...すまないが、帝国とは戦争中なのだ。しかし、先ほどから気になっていたが...その鉄の塊はなんだ?」