#340
クリーズを燃やしたハギのところへ、ガレットとブリュレが駆けつける。
「大丈夫だったか」
「あんな雑魚なんか余裕でしてよ。それより貴方どもはいかがでしたの?」
ハギに問われて、ガレットは暗い顔でうなずく。
「ああ、きっちり引導を渡してきた」
ゾンビはたくさん出てきたら厄介な相手だけど、ペリン1人だけゾンビにしても大して怖くはない。心理的には戦いにくいかもしれないけど。
そこへネリキリたちも合流して、ほぼ全員揃った状態。
「あとはテツヤだけだな」
当のテツヤは、まだラスクとの決着がついてない。
「ギモーヴがいないぞ」
辺りを見回して、ネリキリがつぶやいた。
「どうせどこかへ逃げたのでしょう。あいつ1人では何もできやしませんわ」
「でも、王都から援軍を呼ばれたら」
ユベシたちも心配するけど、ハギは余裕ぶっこいたまま。
「雑魚が何百人集まっても怖くはありませんわ。もうこのロボトムはクリーズはもちろん、王都の支配も受けない自治都市なのでしてよ!」
「自治都市!」
その響きは住民たちの心にクリティカルヒット。
「オレたちは自由だー!」
燃え盛る警察署を前にテンション上がりまくりの一同。組織同士の対立から、1歩先のステージへ進んだ瞬間だった。




