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虐められていた最強高校生  作者: んれる
警察の腐敗

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33/46

警察の表裏

所変わって、ここは警視庁


前が見えなくなりそうなほどの大量の書類を抱えながら、汐見(しおみ)凪乃(なぎの)はひとつの部屋を目指していた。


「相変わらず凄い量だね。」


と同僚がからかいながら言ってくる。


「彼にしか出来ない案件ですから。他の人はしようともしませんからね。」


と皮肉混じりに答え、その場を後にした。


やがて、目的の部屋に辿り着き片手で書類を抱えて空いた手でノックする。


はーい、という返事の後に扉が開き


「今日も多いね。持つよ。」


中にいた男性が書類を全て持って部屋に案内した。


部屋は机以外はさっぱりしており、机に関しては上にも周りにも大量の紙束が存在感を示している。


「置く所がないな。」


そう言いながら男性は、空いてる机の左側に書類を置き、椅子に座った。


それに続いて、凪乃も近くの椅子に腰かけ


「どうして貴方は、こんな仕事を引き受けてるんですか。貴方がやってるから他の人が」


最後まで言う前に、男性に止められ話すのを止める。


微笑みながら


「あの男が警視総監になってから、環境はかなり変わった。もちろん悪い方向にね。」


と、半ば諦めが含まれている言い方で男性は語った。


微笑んではいるが、なにか悲しげなものを凪乃は感じ、男性の近くまで歩み寄り


「大丈夫です。あなたの頑張りを見ている人間がここにいるから。」


と、軽く男性を抱きしめながら囁いた。


少しそのままの時間が続き、離れた時には男性の顔から悲しさは抜けていた。


「じゃあ私は仕事に戻りますね。頑張ってください。」


「うん。ありがとう。」


と会話をして凪乃は、部屋を出ていった。


・・・


彼女が部屋を出た後、男性は微笑みを崩し


「だけど、君はこの後あの男と」


と、悔しそうに唇を噛んだ。


しばらくして、男性のいる部屋にノックもなしに別の警察官が入ってきた。


ニヤニヤとしながら、仕事中の男性の机に足を乗せ


「窓際ご苦労さま。フルキチくん?」


フルキチくんと呼ばれた男性は手を止め、顔を上げる。


その顔は、先程の凪乃との会話と打って変わって真顔だった。


その表情にムカついたのか、机の上に乗せた足でフルキチくんの顔面に蹴りを加えようとした。


しかし、自然と避けた為、警察官はそのまま後ろに倒れ込んだ。


「相変わらず単純な暴力とか芸がないな。」


と、少し嘲笑を含んで微笑んでいるフルキチくんを忌々しそうに睨みながら警察官は立ち上がり


「警視総監殿に楯突いて、大した役職にもなれない落ちこぼれが生意気に避けてんじゃねぇよ!」


と吐き捨てて出ていった。


……………………………………………………………………………


ここは、会議室に隠れて併設されたプレイルーム


警視総監が、あらゆる手を使って自分のモノにした女性を連れ込む場所である。


秘書くらいしか知らない特別な場所で、凪乃は一糸まとわぬ姿で、荒くなった息を整えていた。


その傍らで男がタバコを吸いながらタブレットを操作していた。


「さて、どんな手を使ってやろうか。」


独り言を呟きながら、忙しそうに指を動かしている。


「何をしているの。」


平常に戻った凪乃が、フルキチくんと話していた時より鋭い口調で男に問いかける。


彼女の方を向き、卑しい笑みを浮かべながら


「差別を受けている男がいるのは知っているな?」


「えぇ、日出 義昭君だっけ?」


答えると、男はタブレットでひとつのページを開いて凪乃に見せ


「見ろ。そいつの周りにいる女を!どれも上玉だぜ。」


そう言われ、凪乃は写っている林達を見て可哀想と思った。


この男は、手に入れると決めたら、どんな手を使ってでも手に入れる事を知っているからである。


「そうなのね。どうせ貴方の事だからすぐに手に入れるんでしょう?」


と、冗談交じりに話したが、その後の男の表情は苦そうだった。


そんな表情を見たことがなかった凪乃は、苦しい表情を見せている男を見て気分が良かったが


「いつもならそうしているが」


その後の男の言葉で、考えが一変する。


「こいつは、学校の長である留萌 一三二を余裕で倒している。」


だから、難しいのだと男は語る。


凪乃はこの言葉の後、しばらく言葉を発しなかった。


自分に背を向け着替える警視総監の男にバレないように凶悪な笑みを浮かべていた。


その際、男が何か喋っていたが、別のことで頭がいっぱいの凪乃には聴こえていない。


男が部屋を出て少しの間、その場から動かず凪乃は一人声を出さずに笑っていた。


そして自分しかいない部屋で

「この子達なら」


と、考えるのだった。

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