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虐められていた最強高校生  作者: んれる
学校の破滅編

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鬼と戦闘

「この学校って旧校舎があるくらい広かったんだね。」


と楓羅は林に言った。


「確かに珍しいと思います。」


そう返答し、二人はある教室を探した。


それは生徒会室


一三二は戦いたくて仕方ないだろうから、下手な教室には隠れないと判断したのだ。


そして、二人は三階にあった生徒会室の扉を開けた。


そこには、

「流石だね。そんなに長い時間探してなくてビックリしたよ。」


拍手をしながら椅子に座っている留萌 一三二がいた。


拍手をやめ、二人に向き直り穏やかな口調で続けた。


「頑張って探したところで、次のゲームをしよう。」


「次?」


林も楓羅も少し腑抜けてしまった。


すると、一三二は立ち上がり二人の前に立ち、こう言った。


「鬼ごっこだよ。ただし、鬼は私しかならない。君は私から逃げながら戦ってもらうよ。」


と二人に説明した。


「そんな事しなくていい。ここで相手してもらうよ。」


楓羅はそう言い放った。


滑稽だったのか、一三二は少し呆けたあと大声で笑い出した。


何が可笑しいのかと、少しイライラしながら楓羅が聞くと


「いや、失敬失敬。ここまで好戦的な人は久しぶりだったからつい笑ってしまったよ。」


そう言うと一三二は、来ていた制服をブレザーだけ脱ぎ捨て、3回ジャンプした。


すると、ジャンプの度に着地する床がギシギシと音を立てる。


三回目になると、もう床が抜けるのではないかと思うほどの音になっていた。


「じゃあ熱烈なリクエストに応えて、ここで相手してあげる。」


そう発した瞬間、楓羅は林の頭を掴んで自身と一緒に伏せさせた。


直後、二人の頭を風が通った。


すると、二人から少し離れたところで一三二は姿を現した。


その顔には驚きが混じっていた。


「おー、すご。今の避けるんだ。」


攻撃がないと分かった楓羅と林は、ゆっくりと立ち上がる。


二人の顔にはじんわりと汗が滲んでいる。


「あんな黒板裂くような右フック、見た事ないんだけど?」


楓羅が指差す方向を見ると、綺麗に横に斬られた黒板がそこにはあった。


林はその光景に唖然としていた。


楓羅もこんな化け物と戦うのかと、少し協力したのを後悔した。


「ジャブのつもりだったんだけど、今の避けるなら次は少し力強めちゃおうかな。」


「出来ればさっきよりも弱めな方が、個人的には嬉しいな。」


そう言って、楓羅は林の腕を引いて生徒会室を出て行った。


一三二は、笑みを絶やさず


「やっぱり鬼ごっこしたいんじゃん。よしじゃあ10数えるからね。」


一三二はそのまま目を瞑り数え始めた。


その頃、生徒会室から出た二人は周りを確認しながら走っていた。


「楓羅さん、さっきのって一体」


「風圧だよ。右フックした時の風圧だけで黒板が裂けたんだ。あれがジャブなら、本気は私達じゃこの世に形も残らないよ。」


走り続け階段を見つけるたびに凝視して確認する。


一階まで下りた時、二人は一度泊り、めいっぱいに呼吸した。


落ち着いた頃、林が楓羅に話しかけた。


「それにしても、私だけだったら死んでました。反射神経ってやつですね。」


話を聞いて少し誇らしげになった楓羅は


「私の自慢なんだ。自惚れだけど私には本当にこの神経があるって思ってる。」


笑みが戻った二人は、ドンドン鳴っている音を聴き臨戦態勢に入った。


どこから出てくるのか分からない。


天井を突き破って来るかもしれないし、扉を壊してくるかもしれない。


相手が規格外なだけに二人の緊張は常に最大だった。


その時


「あ、危ない!」


楓羅が叫び、自分と林を横に吹き飛ばした。


すると、轟音と共にさっきまで二人がいた所が木片ガラスと一緒に粉々になっていた。


驚愕している林と苦笑いをする楓羅は、目の前で起こった事に対して、何を言うでもなくその場から動けずにいた。


「今のも避けられるのか。完全に不意をついたはずなんだけど。」


そんな言葉と共に()()()()()()()()()()()


相対した状態で、楓羅は


「多分私をメインに狙って来るんじゃないかとは思ってた。まさか外に出てるとは思わなかったけどね。」


と、軽く笑って言った。


一三二は数え終わった後、生徒会室の窓から外に出て探していたようだ。


久しぶりにまともに攻撃を避ける人間が現れた事で一三二の興奮は最高潮に達していた。


この状態では逃げる事ができないと悟った楓羅は、立ち上がって一三二に向かって戦う姿勢を見せる。


「お、ようやっと私とやってくれるんだね?木森 林なら門前払いだけど君なら大歓迎さ。折角だし、名前を教えてくれるかな?ちなみに私は留萌 一三二だよ。」


「東西南北 楓羅だよ。よろしくしたくないけどよろしく。」


声が弾んでいる一三二とは対照的に、沈んだ声色の楓羅が答える。


林に息を呑むことを忘れさせるほどの緊張感が二人を取り巻いている。


「よーし、奮発して頑張っちゃうぞ!」


その言葉と共に、一三二は姿を消し楓羅と林だけが残る。


沈黙が場を支配している。


瞬間、楓羅はしゃがんで足払いを繰り出した。


そして、宙を舞いながら姿を見せた一三二の腹に蹴りをお見舞いした。


それがもろに当たり一三二は吹き飛び、止まったところで咳をした。


辺りに血反吐が飛び散る。


息が荒い楓羅を見ながら一三二は立ち上がり、人間が出せるのか疑問なほどの高音で笑い始めた。


鬼が本気を出すのだった。

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