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第六話 魔術特訓

「まずは魔術の基本ですわ。指先に魔力を集めてください」


 実際にセリアが指先に集めてみせる。目には見えないが何か感じる・・・気がする。


「肉体強化の要領ですわ。あれも、魔力で強化しているのですから」


 身体中に流れるイメージをし。指先で塞き止める。


「できたのか?」


 何となく感覚はある。でも、ばっとしない。


「それは、試してみればわかりますわ。次は呪文を。ファイア。アイス。ウィンド」


 小さな火。氷。風と次々切り替わっていく。


「基本エレメントは4つ。火。水。風。土ですわ」


「さっき、三つじゃなかった?」


「気体と個体じゃあ、扱いが違いすぎますから。ですから、地面に着ければ、アース」


 小さく地面に突起ができる。


「じゃあ、俺もファイア」


 指先から火柱が上がり。俺の髪を焼いた。


 それを見てセリアが笑い転がる。


「魔力を溜めすぎですわ。」


 知っていてわざとやりやがったな。


「もっと弱めてください。あなたの場合魔力が綺麗に流れてるんですが、勢いが強すぎるんです」


 清流でもイメージすればいいのだろうか。


 心を落ち着けて自分の中の魔力を探る。なんとなく感じていたものをはっきり把握するために。


 感じ取れた。自分の全身を血液のように流れている魔力を。それを呼び先に集める。


 まだ、多い。魔力をなるべく落ち着かせて小さく小さくする。


「ファイア」


 今度はきちんとライターのような小さな火になった。


「お上手ですわ」


「アイス。ウィンド」


 きちんと氷と風に切り替わった。


「自分の指は熱くなったり冷たくなったりしないんだな」


 そう俺がつぶやいた瞬間。驚いたような顔をされた。具体的には何頭おかしいこと言ってるんだこいつ。


「基本中の基本ですわよ。そんなことで温度を感じていたら魔法を使えないじゃないですか」


 確かにその通りなのは認める。少し疑問に思ってしまっただけだ。


「あぁ、もういい。つまり、手とかに魔力を集中させれば使えるのか?」


「そうですわねぇ。実際にやってみますか。一応お手本としてファイアーボール」


 バスケットボール位の火球がセリアの手の中に生み出し放たれる。庭に小さな穴が開いた。火力的には手榴弾程度の火力だ。もっとも、破片が飛び散らない分圧倒的に威力はファイアーボールのほうが低いが。


「初級魔法のファイアーボールですわ。まぁ、無駄ですけど挑戦してみてください」


 掌に魔力を集める。さっきよりは多めに集めればいいだろう。



「ファイアーボール」


 何も起こらない。今度はもっと魔力を多めに集める。


「ファイアーボール」


 やはり何も起こらない。


「詠唱とかは?」


「中級以上だと必要になる呪文もありますが初球はまず必要がありません。大事なのは魔力の質とイメージですわ。さて、これでさっきの練習に戻ります。ファイア」


 指先にて火をともす。


「精密なので、よく感じ取ってくださいね」


 そう言うと日の火力がいきなり三倍ほどに膨れ上がった。


「魔力の量は変わってませんよ。質を変えたのです。ファイアはあまりに簡単すぎるから魔力さえあれば使えます。しかし、火には火。水には水の魔力の質があるのです」


「え?もう一回やって?」


 全然わからなかった。


「まぁ、初めはそうでしょう。いきますわよ。ファイア」


 はじめは小さく火がともる。


「では、今から変えますわよ」


 その瞬間火がまた三倍くらいに膨れ上がる。確かに魔力の質が変わっているかもしれない。言われなければ気づかない微妙さだ。


「すっげぇ微妙じゃない?」


「こんなもんまだ序の口ですわ。今は初級を使えるようにする最低限の質のかえ方です。中級以上になれば」


 次は青くなったり黄色くなったりした。目での変化はわかるが。魔力の違いは全く分からない。


「このような魔力を精密に混合して初めて中級上級とできるのです」


「まったく変化がわからねぇ」


「まぁ、慣れですわ。私ですらこの違いに気づくのは一か月かかりました。何度も何度も意識して魔術を使っていけばできますわよ」


「セリアって意外とすごい?」


「意外は余計ですわよ。錬金術は魔力の精緻さでは上級魔法すらしのぐ難易度のものがいくつもあります。この程度のことができなければ師匠に見捨てられますわ」


「ちなみに今どのくらい魔術使えるの?」


「まだまだですわ。中級は一通り。上級は完全にはできないことが多いですわね。その上の魔術なんて果ての果てです」


 上級って俺と同じ八歳だよね。この世界の上級は以外に簡単なのかな。


「少しは尊敬する気になりましたか?」


「尊敬度うなぎ上りです。師匠」


「だから、師匠呼ばわりはやめてください。寒気が止まりませんわ」


 顔面を青くしながら両肩を抑える。


「まぁ、とにかくトライ&エラーを繰り返すのみです。初級程度じゃあ暴発しても死にはしませんので頑張りなさい」


 ちなみに俺がファイアーボールをできたのは四日後のことだった。


「才能ないですわね。私は一日でできましたわよ」


 二日目あたりからごみを見るような目で見られている。


「どうせ、またオチがあるんだろう」


「それが本当にセリアちゃん一日でマスターしましたのよ」


 いつもぼろを教えてくれるサーシャが事実だと告げる。


「ふふん。才能の差ですの」


 鼻が天狗になってるように見える。


「まぁ、これも師匠の教え方の差ですわね」


「なんでですの!?」


 良かった。鼻をへし折るオチがついた。


 こんばんわ。いつも読んでいただいている御方。まとめて読んでいただいているお方。ありがとうございます。(蒲池風)おかげさまでブックマーク10人超えました。有名どころと比べるまでもないわけですがちょっとづつ増えている実感があるのでうれしい限りです。アクセス数も日に平均100人以上をキープしております。非常にありがたいです。今回から冒険いける予定でしたが(毎回いっている)まぁ、例のごとくそこまで進まなかったです。次回から冒険者になります。約束します。ついでにセリアとは少しお別れです。個人的に好きなので二部にも出す予定なのですぐに復帰しますが。そして、決めました。ハーレム展開を目指します(今更)まぁ、こうちょくちょく言っていることが変わる熊五郎ですが末永いおつきあいをおお願いします

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