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魔王の元教育係ですが勇者の仲間になりました☆  作者: レーゼ
人間世界へやってきました☆
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救世主とか居た堪れない

「すまないな」


男たちは頷いて、すぐさまボーンベアに向き直った。


 茶髪にそばかすのある青年が、一頭のボーンベアの真正面からつっかかっていく。

その右側に金髪のマッチョな男が回りこみ、左側には高身長の青年が。

ボーンベアを囲い込んで、切りつける。


 が、相手は魔物だ。左側の青年が切りつけた腕を思い切り振り回し、青年をぶっとばした。

青年は地面に叩きつけられたが、うまく受身をとったらしく、すぐに立ちあがった。


「よかった」

「ほっとしている場合じゃないぞ!」


安堵のため息をついた茶髪の青年に、マッチョが怒鳴る。

もう一頭のボーンベアが、別の男の肩に噛み付いた。


「ぐぁああっ!!」

「一陣の風よ、集束し、空を裂く弾丸となりて敵を撃て。風裂被弾(ウィンドショット)


すかさず、風の弾丸を頭を狙って撃ちこんだ。

死にはしないものの、ぐらっとして噛み付いていた口を離す。


ぐらついたボーンべアを一斉に刃が襲う。

数本の剣が、ボーンベアを刺し貫いた。


 それでも動こうとするボーンベアに、風裂被弾(ウィンドショット)を浴びせる。

剣を引き抜いた男たちも、何度も何度もボーンベアを突いた。

 魔物って、刺しただけじゃ死なないような頑丈なやつもいるんだよね。切断とか貫通とかすれば別だけどさ。


もう片方のボーンベアが、囲っていた3人を吹っ飛ばしているのをみて、やや早口に詠唱する。


「鋭き風の刃よ、数多を切り裂いてうなれ。風裂刃(ウィンドリップ)


咆哮をあげ、そばかすの青年の頭をもごうとするのをなんとか防ぐ。

油断も隙もないっていうのは、このことだな。


「その身に受けよ、世界をとりまく高潔なる風の塊を。空気射出(エアーシュート)


空気の塊をぶつけて動きをとめ、そこを風裂被弾(ウィンドショット)で叩く。

虫の息になったところを、命の危機を逃れたそばかすの青年が突き殺した。


残ったボーンベアももう弱りきっている。

倒すのも時間の問題かな。


「弱ってるからって気を抜くなよ!死にたくねぇんならな!!」


男の1人が怒鳴ったので、ついびくっとしてしまった。

気、抜いてました。すいません・・・。






「助けてくれてありがとうございました」


ボーンベアを倒した後、そばかすの青年がかけよってきて、私に頭を下げた。

私なんかしたっけ?・・・あ、頭もがれそうになったところを助けたのか。


「おかげで頭と胴体が離れずにすみました」

「や、加勢するっていっときながら、対して役にたってなかったしねぇ」

「それでも、命の恩人です。見ず知らずの僕たちを助けにきてくれてありがとう」


そんなに役にたってはいなかったよね、私。

苦笑いしていたら、肩に噛みつかれていた男の人までやってきて、頭を下げた。


「無事でなによりですよ。肩をやられちゃったら、仕事できないですもんね」

「はい、俺には生まれたばかりの娘がいるもんで。肩を食いちぎられなくて良かったです。ありがとうございました」


おお、生まれたばかりの娘さんが。

無事でよかったね、ほんとに。


そんな会話をしていたら、金髪のマッチョが近づいてきた。

なんだい?


「我々に加勢し、勝利に導いてくれたこと、感謝する」

「そんな大層なことしてないですよ?」


や、ほんとこれはマジで。

私は安全な位置から風ふかしてただけですもん。


「俺の名前はベン=ビルディンという。我々はフランチェカ=ファスルベル侯爵令嬢の護衛中なのだ」

「フランチェカ=ファスルベル侯爵令嬢?って・・・」


上流貴族様じゃないですかーやだー。

あの豪華なドレス着た人でしょ?


「なぜ、そんな方がこんな辺境のまちに?」


そもそも侯爵令嬢ご一行の護衛にしては少なくない?

死んでしまった2人も含めて9人しかいないよ?侍女も含めて11人だよ?


「・・・これには深いわけがあってだな・・・聞かないでもらえると嬉しいんだが」

「あ、はい(察し)」

「ボーンベアなんて大型の魔物がでるだなんて聞いていなかったんだ。ボーンベアに驚いて馬も逃げてしまったし、みてのとおり馬車も粉々だ。地図も破れてしまったらしい」


ため息をつく金髪マッチョことベン=ビルディンさん。


「重ね重ねすまないとは思ってはいるんだが・・・どうか、マウンテまで案内してはもらえないだろうか」


すまなさそうな顔で頼んでくる。

まぁ、それぐらいならいいか。と了承したんだけど。


いやな予感っていうのは、あたるものなんだよね。








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