表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/11

掃除である!

加筆しました。

なっちゃんの館を秘密基地と称し、無断侵入してからしばらくがったことだ。


村のみんなからは、私が隠れて森に行っていることはばれていなかった。子供心に村の誰か一人でも心配してくれていると淡い期待を持っていたというのに。皆は私が家に引きこもっていると思っているようだった。そもそも村のみんなは収穫祭の準備中である。忙しくて私に気づくはずもないのだ。


それもそのはずだ。夜遅く、私はバケツと雑巾を持ち森へ出かけるのが常であったからだ。村の皆の朝は早く、夜も早い。それにばれないように時間を合わせていたのだ。……難しいのだ。


どうして私が掃除用具を持っていたのかというと、秘密基地が汚いからだ。発見したときは、冒険心に秘密基地とういう自分だけの空間にわくわくしていたが、母上を思い出したからだ。


酔っ払った父上が荒らした部屋を母上が掃除しながら大きく息をはきながら

部屋が汚いと誰もよべないし、暮らすなら大変。病気になっちゃうよ。

というのだ。秘密基地を誰かに招待することはないが、長く過ごす秘密基地が汚く居心地が悪いとなればそれを改善するしかない。病気になったらこわいのだ。


そんなわけで、私は自分の安全な行動範囲を広げるために掃除をしていたのだ。冒険心にたとえると、ダンジョンにはいれば行く手をモンスターに阻まれる。そのとき、掃除をすることでモンスターを倒すのだ! そうすれば道が開かれ、私の気持ちを高揚させていた。


行く手を阻む大きな蜘蛛の巣。暗闇の中、ぎょろり、と光り私を驚かせた大きな蜘蛛。体にひっつき、息をすれば気分が悪くなるほどの埃。割れた窓ガラス。それらが解消され少しずつ、少しずつ綺麗になる廊下に、私は嬉しくなっていた。


そのころのなっちゃんは部屋に引きこもっていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ