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つまはじきされていたのである!

加筆しました。

これは、なっちゃんが住む森の近くにある村へ私が引っ越したきたころの話だ。


エリアール国のはしっことポレール国のはしっこ。地図の上では、二つの国の堺に一する小さい点。そこは、父上の故郷であり、これから私が住むエポレール村だ。

母上と父上が喧嘩をして別れたのだ。原因は父上が浮気者で金遣いの荒い乱暴者だったからである。そして二人の子供である私は、父上の生まれ故郷であるエポレール村で暮らすことになった。


エポレール村の人々は、誰かが困れば村一丸となり協力し解決。村の誰かの子は自分の娘、息子……と分け隔てなく接する素晴らしい人たちである。


……、身内だけには。悪くいうならば、排他的。よそ者には冷たいのだ。


浮気性で金遣いが荒い、乱暴者の父上でも村のものだったら仲がいいはず、と私は思っていたのだが、そんなわけなかった。身内には優しくも限界があったようだ。父上は荒くれ者なのだ。父上は村を出る前も出たあとも皆に悪いほうでお世話になりっぱなしだったのだ。迷惑をかけ続けていたともいう。両者の関係はよろしいはずがない。父上は村から嫌われていたのだ。それは子供の私にも影響がくるほどでもあった。


村の大人は私にはよそよそしい。子供は大人の背中をよくみるというものである。最初は仲良くしていたというのに、皆は大人の態度や雰囲気を読み取り、真似をするようになっていた。


村の子供みんなで遊んでいるというのに、私は爪弾き……というのは多くあった。村では常に私は一人ぼっち。近づけば逃げられ、離れればなにかを投げられ笑われた。村の大人たちからは遠くからひそひそと小声でささやかれ、近づけば嫌な顔をするというなんとも面白くなさ。そして、子は親に似るという顕著な証明であった。あ、私は母上似といわれていたのである。よかったのである。そういうわけで、私にとって村にあまりいい思い出がない。


そのころのなっちゃんは部屋に引きこもっていた。


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