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幼馴染から解散宣言されました

作者: 猫の集会
掲載日:2026/03/22

 春休み期間中、二度寝開催実施中に突如起こった出来事です。

 

 バタバタと階段をのぼりくるい、あけるよ‼︎との声と同時に登場したのは、オレの幼馴染のリナだった。

 

 やかましいやつがきた…

 

「ねぇ‼︎壮大そうだい‼︎起きて‼︎起きた⁈起きて‼︎」

 

 …

 

「なによ…うるさいなぁ」

「ちょい、未来のデザイナーさんによくもそんなことが言えるわね」

 

 …

 

「え?なに?」

「わたし、デザイナーになるっ‼︎デザートじゃないからね‼︎」

「…あー、おめでとー」

「ちょっと‼︎きいてよ、みてよ‼︎」

「二刀流とか…無理だけど」

「じゃあ、とりあえずみてよ‼︎」

 

 なにやら渡された紙には、なんかいっぱい書いてあった。

 

 渡された紙の、靴下の絵に目がいった。

 

 …靴下に文字が書いてあった。

 

 靴は下→ って書いてある。

 

 もうひとつには、この辺くるぶしと書いてあり、くるぶし辺りがまるで囲んであった。

 

 あとは…

 水色のジャージに二本線の入った服の絵には、ぢゃーぢーってひらがなで書いてある。

 

 あと、あっちこっちに文字が並んでいた。

 

 故障中 賞味期限切れマジか リニューアルしました あっちってどっち? この先通行止め 迷子です 売り切れゴメン 抜け毛注意 ほぼ水です 受付終了 ソールドアウトー‼︎ 夏ってサマーっぽくね? とか、さまざまな文字が並んでいた。

 

「えっとー…これは…」

「シャツにワンポイントだよ?どう?こんな文字のシャツ着たいでしょ?」

「あー、そういうこと。面白いね」

「でしょ?どうしよう…一気に有名になったら、どうしよう…風邪のひきはじめくらいに、少しずつくるなら、まだ心の準備できるけどさ…一気に突風みたいにビューなら、ムリ」

 

 …

 

 なにをおっしゃっているのだろう…

 

「とりあえず…大丈夫なんじゃないかな。」

「そう?」

「うん、知らんけど…大丈夫だよ。たぶん」

「そうかなぁ?あ‼︎そういえばさ、駅前にパン屋さんできたんだって‼︎」

 

 …

 

 唐突に話がかわるな…

 

「パンか。いいね」

「でしょー?ふふん」

 

 …

 

「なぜあなたが得意げな顔してんのさ」

「なんとなく」

 

 …

 

「そうなんだ…」

「ええ、それで?パン屋行く?行かないない、行く?」

 

 ⁉︎

 

 行かないないって…

 

 行かないは、なしってことなら一択やん…

 

「行きます…」

「だよねー。パン好きだもんね〜」

「リナがな」

「うん♡」

 

 リナは、なんだかんだでかわいい。

 

 だから、二度寝開催実施中を妨害されても、つい許してしまう。

 

 そして、パン屋でパンを購入してあっという間に、帰宅。

 

 さっそくパンパーティの始まりです。

 

 リナは、おかずパンをパクりと口に頬張ると、このジャガイモさあ、ポテトの味がする〜と、ほっこりしていた。

 

 …ああ、それはよかったです。

 

 モグモグパンを食べていたリナが、水を飲みたいっていうから、水汲んでくるよって持ってこようとしたら、

「蛇口ひねるだけでお水がでるなんて、楽な世の中になったわよねぇ」

 と、しみじみしていた。

 

 タイムスリップしてきたんか?ってくらいの勢いでおっしゃってくるリナ。

 

 かと思えば、いきなり窓の外の空をジーッと見上げ、

「ねぇ壮大、空って…そうだいだよね」

 って、つぶやいた。

 

 …

 

「あー、うん」

「ねぇ壮大、ありがとう。エブリデイエブリデイいつも優しくしてくれてありがとうテンキューなぁ」

 と言い出した。

 …

 

 一瞬、脳がバグったかと思ったぜ。

 

 リナは、いつも話がぶっ飛ぶし言葉もぶっ飛ぶ。

 

「あぁ、うん。てか…なんかあった?」

 

 …

 

 しばらく黙ったリナは、

「あのね…わたし、リナなの。昨日初めて知ったんだけど、リナって可愛すぎるでしょ?だから…どうしようって困ってるの」

 と、また意味不明発言してきた。

 

 …

 

「どう困るの?」

「壮大が、わたしを好きになっちゃうんじゃないかって」

 

 …

 

 実は、もう好きだ。

 

「そしたら…どうなるの?」

 

 …

 

 フラれるんだろう。

 

 で…幼馴染やめようとか、言われるんだろうなぁ。

 

 だから、一生『好き』は…封印だな。

 

 

 

「そしたらさ…顔、みれなくなるよね」

 

 もう、会わないって意味か。

 

「あー…、それはシンドイな」

「ですよね。で、わたしって…かわいいじゃないですか?」

 

 …

 

「うん」

「じゃあ、やっぱり…壮大ってわたしのこと…好きだったりします?」

 

 …

 

「なんで敬語なんだよ…」

「なんか…そうなってた」

「そっか。でさ、リナ…オレはさ、リナをさ……嫌いでは、ないし…」

 

 えっ⁈

 

「おい…いきなりどうした?」

 

 リナが目からポタポタ涙をこぼした。

 

「あの…びっくりして」

「なににっ⁉︎」

「嫌いって言われたかと思って…」

 

 …

 

「嫌いなわけ…ないじゃん。ほんとは、封印するつもりだったけど、言わせてもらうと、ホントは…好きです。」

 

 …

 

「それは…困る」

「うん…」

「顔…みれない」

「うん…」

 

 リナが帰ったら…もうこのままずっとさよならかもしれないなぁ。

 

 オレは…なんであんなこと、言ってしまったのだろう。

 

 …

 

 でもさ、言わなきゃそれはそれで後悔してたかもだよなぁ。

 

「壮大…わたし達…幼馴染やめよう」

 

 きた…

 

 一番ききたくない言葉…

 

「なんでだよ…別に今までオレはずっとリナのこと好きだったんだから、言っても言わなくても好きにかわりはないし…幼馴染やめなくても、よくない?」

「ムリなの…昨日気づいちゃったし…」

「昨日なにがあったんだよ…」

「壮大が、笑った」

 

 …

 

 え…

 

「オレ…リナの前で何回も笑ってるよね?」

「うん…でもね、昨日なんか…あれ?なんか…壮大の笑顔がずっと…ずっと忘れられなくない?ってなって…このまま…壮大がずっと笑顔でいて欲しいって思って…そしたらなんか…泣けてきて…ずっと…ずっと忘れられなくて…」

「リナ…幼馴染やめたら、どうするの?」

「他人になるの。で、壮大をみかけたらわたしが壮大に笑顔で笑うから。笑顔を向けるから、そしたら…その笑顔を一生おぼえててほしいの」

 

 …

 

「なにそれ…」

「お互い、笑顔を最後の印象として、脳内にやきつけるの。笑顔でさよならするの。ずっと」

 

 …

 

 意味がわからない…

 

「リナはさ、好印象で終わりたいの?」

「うん…」

「なんで?」

「だって…壮大の笑顔が…わたしの癒しだから…」

「なら、そばにいてずっと癒し続けるのは、ダメなの?」

 

 …

 

「それは…ムリでしょ?ずっと笑ってるの?朝から晩まで?」

「それは、キモいけど…でも、そうだな…オレがそのうち他の女の人にその笑顔向けても平気?」

 

 …

 

「ヤダ…ヤダよ…それは…ヤダ‼︎」

「それにさぁ、オレ…リナがいなかったら、もう心から笑えなくなるかもしれないなぁ。リナは、オレから笑顔奪うんだ?」

 

 …

 

「え…それも困る」

「なら、ずっとそばにいてよ」

「…ぅゔ」

「オレ…もう上っ面でしか笑えないなぁ。笑うと必ずリナを思い出すんだろうなぁ。今の泣いてるリナを…」

 

 …

 

「いや…そんなの、ヤダよ‼︎リナは、かわいいんだよ?こんな泣いてる顔…思い出さないで‼︎ヤダ…」

「なら、ずっと隣でいろんなリナをみせてよ。オレは、どんなリナも大好きなんだ。」

「壮大…壮大って、壮大な心の持ち主すぎる。どんなわたしでもいいの?こんなんとか、こーんな変な顔して寝ててもいいの?」

 

 リナが、わざと変な顔をしてきた。

 

「うん、かわいい」

「壮大…わたし、壮大が好き‼︎」

「オレも好きだよ。幼馴染やめて恋人になろうな」

「もう‼︎幼馴染やめるとかいうから心臓とまりそうになった‼︎」

「リナ…オレのことめっちゃ好きだな」

「そうだよ‼︎好き‼︎大好き‼︎」

「オレもだよ♡」

 

 チュ〜♡

 

「リナ、かわいい。」

「壮大もかっこいいよ。」

 

 チュ〜♡

 

 この可愛らしい顔を、一生忘れないだろう。

 

 こうして、

 幼馴染解散からの恋人になりましたとさ。

 

 

 

 

 おしまい♡

 

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