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第参話 用明天皇と穴穂部皇子

 〇 敏達(びだつ)天皇崩御


 敏達天皇は疫病により崩御しました。

 後継の大王は橘豊日皇子であり炊屋姫の同母兄です(敏達天皇と蘇我堅塩媛の子)。

 橘豊日皇子は即位して用明(ようめい)天皇となりました。

 これに不満を持った穴穂部皇子(あなほべのみこ)が敏達天皇の葬儀で騒ぎを起こします。



 □ 585年

 ・敏達天皇が崩御する

 ・敏達天皇の葬儀で穴穂部皇子が騒ぎを起こす

 ・用明天皇が即位する




――敏達天皇が崩御しました。次の大王が誰になるのか群臣の合議により選ばれます。選ばれたのは橘豊日皇子です。彼は欽明天皇の皇子の中で敏達天皇に次ぐ年長者で母親は蘇我堅塩媛と蘇我系なので大王になる資格は十分にあります。ただ、ひとまず彼以外の皇位継承有力者の一覧を見てみましょう。



 欽明天皇 ┬ 敏達天皇 ┬ 押坂彦人大兄皇子

      │      └ 竹田皇子

      │

      ├ 橘豊日皇子(用明天皇) ― 厩戸皇子

      │

      ├ 穴穂部皇子

      │

      └ 泊瀬部皇子



炊屋姫(かしきやひめ)「大王に選ばれるのは年長者ですので、押坂彦人大兄皇子・竹田皇子・厩戸皇子は年少すぎて候補外ですわ。ちなみに竹田皇子はわたくしの子ですの。



馬子(うまこ)「病が言えた私と守屋も群臣の合議に出席した。私は橘豊日皇子たちばなのとよひのみこを守屋は穴穂部皇子(あなほべのみこ)を推薦したが、橘豊日皇子が問題なく選出された」



炊屋姫(かしきやひめ)「穴穂部は………えっー、守屋小父様って穴穂部を推薦したんですの。あの人はちょっと問題児ですわよ」



馬子(うまこ)「年齢的にも人格的にも穴穂部皇子はない。泊瀬部皇子は二人より十歳ほど若いし、同世代では他に候補はいない。橘豊日皇子しかいないのだ」



――穴穂部皇子は蘇我小姉君の子です。蘇我系皇族なのに物部守屋が擁立しようとした理由はなんでしょう。



馬子(うまこ)「堅塩媛の姉上は長女で仏教に熱心だったので、父(蘇我稲目)から期待されて蘇我氏の支援を受けていた。次女の小姉君の姉上はそれが不満で非蘇我氏系の豪族との繋がりが深くなった。それで穴穂部皇子と泊瀬部皇子は幼少期から物部氏と縁があったのだ」



炊屋姫(かしきやひめ)「兄妹と言えども母が違えば別家庭で育ち疎遠ですのよ。ですから母違いであれば兄妹婚なんてことも普通にあるのですわ」



――敏達天皇の葬儀で事件が起きました。穴穂部皇子が自分が大王になれないことに憤慨して大声で不満をぶつけまくったそうです。



炊屋姫(かしきやひめ)「いい年してガキみたいですわねぇ」



馬子(うまこ)「全くだ。大王の葬儀でみっともない」



炊屋姫(かしきやひめ)「あら、馬子叔父様は守屋小父様とケンカしていたとお聞きしましたわ」



馬子(うまこ)「…………」



――物部守屋は「矢が刺さった雀のようだ」と腰に剣を差してる馬子を馬鹿にすると、蘇我馬子は「鈴をつければ良く鳴るだろう」と緊張で貧乏ゆすりをする守屋を揶揄した。



馬子(うまこ)「私はチビではない」



炊屋姫(かしきやひめ)「想像よりガキのケンカでしたわね………」



――用明天皇が即位すると大臣は蘇我馬子、大連は物部守屋で据え置かれた。







 〇 穴穂部皇子(あなほべのみこ)の野心


 穴穂部皇子は自分が大王になれなかったことを不満に思い炊屋姫の宮に押し入ろうとした。

 それを三輪逆(みわのさかう)に邪魔されたので、物部守屋に命じて三輪逆を討ち取った。



 □ 586年

 ・穴穂部皇子が炊屋姫の宮に押し入ろうとした

 ・穴穂部皇子は守屋に命じて三輪逆(みわのさかう)を殺した



――スポットゲストに穴穂部皇子をお呼びしました。



穴穂部皇子(あなほべのみこ)(以下「穴穂部あなほべ」)「いぇーい」



炊屋姫(かしきやひめ)「相変わらず頭が軽そうですわね」



穴穂部(あなほべ)「むかつくな、相も変わらず生意気だ。顔はいいのに、顔はいいのに」



炊屋姫(かしきやひめ)「短歌風にお褒め頂いて光栄ですわ。ですが口の利き方には気を付けた方が良いですわ。わたくし、前大王の大后ですので皇族では大王に次ぐ立場ですのよ」



――用明天皇が即位したことで穴穂部皇子は自分が即位できずに不満のようです。そこで彼は権力を手に入れる方法を考えました。敏達天皇の大后で大王家で高い権威を持つ炊屋姫を后にしようとしたのです。



穴穂部(あなほべ)「宮に押し入って無理矢理にでも俺のモノにすれば后になるだろう。なあに、所詮は顔がいいだけの女だ。そうすれば俺は権力を手に入れられる。次の大王は俺だ! げへへへっ」



炊屋姫(かしきやひめ)「………馬鹿ですの?」



――宮に押し入ろうとした穴穂部皇子を三輪逆(みわのさかう)は兵を集めて宮門を閉じて侵入を拒みました。



穴穂部(あなほべ)「おのれ………俺は皇族だぞ! 不敬だ! 許さん!」



炊屋姫(かしきやひめ)「………どの口が言うのかしら」



――穴穂部皇子はこれに激怒して蘇我馬子と物部守屋に三輪逆の不敬を訴えた。二人はそれに同意する。



炊屋姫(かしきやひめ)「………馬子叔父様?」



馬子(うまこ)「仕方なかろう。経緯はどうあれ皇族を兵で追い返したのだ。不敬は不敬だ。さて、どう収集をつけようか」



穴穂部(あなほべ)「三輪逆を殺せ!」



馬子(うまこ)「!?」



――穴穂部皇子は物部守屋に三輪逆の殺害を命じた。三輪逆は宮に逃げ込んで炊屋姫が匿う。



炊屋姫(かしきやひめ)「忠臣である逆はわたくしが守りますわ」



馬子(うまこ)「守屋を説得してなんとか収めてみよう」



――蘇我馬子は穴穂部皇子に会いに行くと説得をした。だが、その間に物部守屋が三輪逆を殺害してしまう。



馬子(うまこ)「間に合わなかったか………天下の乱は近い!」



炊屋姫(かしきやひめ)「穴穂部と守屋………絶対に許しませんわ!」


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