第四話・・・遅刻は幻覚?
やばーです。投稿予定まであと3分。なぜいつもこんなにもギリギリ何でしょう。それはあなたも私も分かりません(?)
それでは時間がないので前書きはここまでにして、本編へどうぞ!
色々なことがあった今日一日がもう終わりに近づいている時刻。俺はベッドの上で寝転びながら思考を巡らせる。
「そもそもなんであいつは俺に付きまとってるんだ?」
そんな疑問が出てきたものの、茶立場本人に聞かなければ正直予想もつかないため諦めて他の考え事をすることにした。
しかし、今日一日での出来事の大半が茶立場関連で、インパクトが薄かったことに関しては記憶が曖昧になっていた。
「あ、舞が作ったカレーは美味かったなー」
小学2年生の妹が作ったカレーがまずいわけがなく、その味を今もなお思い出して味を楽しむ。これは少し行き過ぎたシスコンなのではないかと自分自身で分かっているものの、舞が可愛すぎるが故にこのシスコンが治らないのである。
そんなことで思考を巡らせているうちに眠気が襲ってきて、いつの間にか深い眠りに入っていた。
深すぎる眠りなのか夢すらも見ずに気づけば小鳥のさえずりと顔を照らす朝日と共にベッドから体を起こしていた。
「あ? もう朝か......今何時だ?」
そんな独り言を呟きながらベッド脇にあるデジタル時計に視線を集中させる。そのデジタル時計にはしっかりと8時12分と表示されていた。
「おいおいおいおいおいおいおい!!!! 嘘だろ!? やばいやばい!」
遅刻確定な時間ということを理解した瞬間、さっきまでの眠気が嘘のように吹き飛び、焦りが体を支配する。
兎に角急いで準備して学校に向かわなければ今まで優秀、完璧超人という教師からの生徒像にヒビが付くと思い咄嗟に体が動く。
恐らく人生最速並みの速さで支度が終わり、亜依さんから勧められた朝食を丁重に断って走りながら玄関に向かう。
すると玄関には一人で靴を履いている舞の姿。その頑張っている姿に見とれてしまい、学校に遅れてしまっていることを忘れてしまう。
しかし後ろから亜依さんに背中を叩かれたことで自我を取り戻し、遅刻しそうなことを思い出す。
「舞、隣失礼するよ」
「おにーちゃんめずらしいね」
「ちょっと寝坊しちゃって」
「ふ~ん...おにーちゃんがんばってきね!」
「舞も頑張れよー!」
俺は舞にそう告げるとものすごい勢いでドアを開け放ち、体感人生最速の走りで学校へと向かう。
(間に合え! 間に合え! 間に合え)
心の中で遅れず、間に合うことを大声で叫んでいると、大分先の方にゆっくりと歩く同じ高校の制服を着た男女二人が視界に入る。
その二人がゆっくりと、まるでいつもの様に学校へ向かっている様子に俺は唖然とする。そして道脇にある児童遊園の大きな時計には8時12分ではなく、7時16分を指していた。
この現状に理解できず、ポカーンと口を開けていると後ろから聞き馴染みのある声と共に背中が叩かれる。
「せんぱーい! なんでこんな早くにいるんです? いつもはもうちょい遅くに学校来てますよね?」
「え? あ、あの時計あってんの?」
「ええ、合ってますけど......どうしたんですか?」
「うわああ! マジかよ! 焦って損したー!」
茶立場の言葉に頭を抱え、安堵しながら大声で言葉を口にしていると、不敵な笑みを浮かべ、隣にいる友人の制止を振り切って俺に近づいてくる茶立場。
そして口を手で隠しながら俺に視線を集中させると、小馬鹿にするような声色と口調で言葉を口から出す。
「もしかしてせんぱい、時間を見誤って遅刻したと思って急いで学校に走ってたんですか?」
「...そうだけど、何か悪いか?」
「い~や? 完璧超人と謳われるせんぱいが時間を見誤ることあるんだな~っと思って」
「大丈夫ですよせんぱい? このことは誰にも口外しませんから。そ の か わ り! なんでも言うこと聞いてくださいね?」
「...しょうがねえ、分かったよ」
今回のことを口外されると何故か俺を他人から見た完璧超人像にヒビが入りそうな気がしたため、渋々承諾し、契約を成立させる。
そして安堵した俺は安心と共に眠気が襲ってきて、学校に着くまで終始眠気との格闘をしていた。
やばいやばい! まあ大丈夫か......落ち着いて、よし、今回は遅刻...ではなく勘違いしてただけみたいですね、よかったよかった。
それでは......
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では次回あるかどうかわかりませんが不定期なので、もし次回があればその時はよろしくお願いします!ではまたお会いしましょう!