表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/8

第五章 Goodbye my hero

 真由ママに占いをしてもらい、小説を書くことにした俺だが、俺はこれまでの人生で小説を読んだことがなかった。

 読んだこともないのに書けるか?と、思った。

 それから数日後、お店のお客様に占いの話をし、


「小説を書こうと思っています」


 そう言うと、


『小説を投稿できるサイトがあるよ。一回みてみ』


 と、アドバイスを受けそして、営業が終わり早速、小説サイトを拝見した。

 俺は、小説というのは読んだことないので、勝手な想像で物語を書かないといけない・・・

 ものだと思い込んでいたのだが、そのサイトは詩やエッセイなど色々なジャンルがあり色んな方が投稿しているのを拝見していると、


「こんな感じでいいんじゃ」


 と、俺がいつもSNSで投稿している内容でも読んでくれる・・・かもと、自信が沸いてきて小説サイトに投稿することにした。

 そして、ふいに物語が浮かび、俺は実際にあった話をモデルに書こうと小説を書き、ついに、初作品ができたのであった。

 早速書いた作品を、小説サイトに投稿し、お店の従業員に読んでもらうことに。


「小説書いたから読んで」

『書いたって、どうせ龍司のことやから任侠ものやろ?』


 って、俺はそっち系の話が大好きなのは皆知っているのだが、


 “ここでもそれを言われるとは・・・”


 そう笑いながら思いつつも、


「まぁ、読んでみて」


 モトクロスを引退してから遠ざかっていた俺だが、心のどこかに少し、


 “またモトクロスがしたい”


 と、気持ちがあった。

 また、せっかく小説を書くのなら俺の書いた小説でなにかを流行らせたいと思い、モトクロスのレース小説を書こうと思ったのだが、モトクロスを知らない方は、まず読まない・・・

 それで、ミュージシャンの俺は、これまでも詩を沢山書いて曲作りしていたのだが、ある日、どうしてもジミーとジュリアの曲が作りたくて、作詞したのだがどうしても曲ができなかった。

 そこで、その曲を物語として小説を書いたのが、【Goodbye my hero】である。


 従業員が、俺の小説を読み終えると、いつも俺の作った曲やネタをダメ出ししかしないのに、


『泣かされた・・・』


 と、感動作品として、一発OKをもらった

 それがなにより嬉しくて、次は、SNSに“小説を書いた”と、投稿するとありがたいことに沢山の方々が読んでくれた。

 しかし、ろくに勉強もしてない俺・・・

 小説を書いたものの、誤字脱字だらけで文法もめっちゃ間違っている!

 ここでもありがたいことに、いつも応援して頂いているファンの方々から沢山アドバイスをいただき、新たに小説を編集した。

 だがその反面、アンチもあった。

 モトクロスを流行らせようとしていたり、一生懸命にレース活動している方からしたら俺の小説は、ハッピーエンドではない。


『この内容だと、モトクロスは危険なスポーツと世間に思われる』

『モトクロスは、ただでさえマイナーなスポースなのに不評を買うとどうするん?』


 などと、叩かれた。


 俺は、昔テレビで言っていた映画監督の話をアンチの方々にコメントをした。


「世の中には、ハッピーエンドの映画、ドラマがあるのに平和にならずなぜ、犯罪がおこるのか?」

「逆に、殺人はしてはいけないのに、殺人映画、ドラマを放送するのか?」


 すると、少しずつアンチも減ってきた。

 確かに、小説の内容はよくないかもしれないが、小説を読んでモトクロスに興味を持って始める方もいれば全く興味なくスルーする方もいて、また、モトクロス以外の内容に共感を持ってくれる方もしれない。

 もちろん、モトクロスは危険なスポーツ・・・

 でもそれは、モトクロスだけではなく全てのスポーツも危険だし、スポーツは怪我が付きものである。おそらく怪我をしないスポーツは、俺はないと思う。

 そのために、マナーやルールがあり、スポーツマンシップがある。

 俺なんか、中学生の体育の授業でサッカーがあり、ボールと思って蹴ったら地面を蹴ってそのまま病院送りになったし、野球なら生身の身体に、100キロ以上のボールが直撃する可能性もあり、そう考えると俺はそっちの方が痛いし恐い。でも、野球好きな方はそのリスクも分かって楽しんでいる。

 俺は自分の書いた作品、自信を持って書いた。

 仕上がって、自分でいうのもなんですが、ヒットする気しかしなかった。


 それから数日が経ち、SNSをチェックすると、なんと出版社の方の目にとまり、俺の作品が本として出版されることになった。

 モトクロスの小説であり、実際にあった話をモデルにした小説はいきなりの大ヒット!

 そして、映画化もされ、それもまた大ヒットした。

 俺は、映画化されたときのために主題歌と、エンディング曲も作っていてそれを、ジュリア役の女優さんが歌うと、映画がヒットと同時に曲もヒットした。

 なんと!占いが当たったのであった。

 一躍有名人になった俺は、作家、プロデュースをする道が開けたのだが、ここまでこれたのはお店があったから、また今まで応援してくれた方々のお陰様と感謝をし、俺は現場で仕事がしたいと思いお店を辞めず今まで通りお店をメインに仕事をすると決めたのであった。


 数ヶ月が経ち、仕事も落ち着いてきたころ、小説、映画、曲、物販等の沢山の印税が入ってきて、少し生活に余裕ができた俺は、


 “今ならあの頃の夢をもう一度叶えられるかも”


 と、昔の夢であったモトクロスを復活して、プロライダーになり活躍できなくても、国際A級ライセンスを取得できるのではないか?そう思った俺は、またモトクロスを復活するのであった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ