⑦ヤキモチ。
次の日の夕方、私は学校まで翔を迎えに行った。
まだ翔出てきてないみたいだな。
あっ!翔だ!えっ。。。なんか、めっちゃかわいい女の子と楽しそうにしてる。まさか彼女かな?
そうだよね。翔の学校は男女共学だもんね。なんか、妬ける!!
翔「おー!真白ー!もう来てたのか?」
真白「う、うん。。。」
女友達「翔の彼女?」
翔「ちげーよ!ただの知り合いだよ。また明日な!」
女友達「なぁーんだ!また、明日ねー。」
翔「なんだよ!暗い顔して。なんかあったのか?」
真白「なんでもない!」
私は何故だか翔に不機嫌な態度をとってしまった!
「なんか怒ってんのか?やっぱなんかあったんか?」
「なんでもないってば!今日はやっぱり帰る!さよなら!」
私は泣きそうだった。。。さっきの女の子すごく可愛かったし私なんか勝てるはずない!どうせ、さっきの女の子も私のこと見て翔と不釣り合いって思ったに決まってるし。。こんなことなら猫のままがよかった。
「おい!真白!」
翔が追いかけてきて私の腕をつかんだ!
「離して!今日は帰るんだから!」
「真白が泣きそうな顔してるのにほっとけるわけないだろ!」
「翔には関係ないでしょ!私のことはほっといて!」
翔が私のことギュッと抱き締めた。
えっ!なんなの?なんでそんなことするのよ。。。
「好きな女が泣いてるときにほっとく男がどこにいんだよ!」
「えっ。。。今なんて?」
「だからー!俺は真白が好きなんだよ。すごく大事な存在なんだよ!ほっとけるわけないだろ!」
「だって、さっき翔が話してた女の子に私のことただの知り合いて言ってたじゃない。」
「それは、真白が嫌がると思ったから。昨日も学校のやつに俺の存在知られたくなさそうだったし。」
「ちがうよ。だって、私なんか地味でかわいくないから翔には不釣り合いだって思ったからだよ。」
「俺の方こそ不良だし、真白の迷惑になるんじゃないかって思ってた。」
「そんなわけないでしょ!私、翔のこと好きなんだもん。」
「俺だって真白のこと好きだよ。真白以外は考えられないよ!」
「翔。。。ありがとう。大好きだよ。私、猫助けてほんとよかったよ。猫になってなかったら翔とこんな風にきっと、話せなかったよね。」
「そんなことないよ!猫になってなくても、きっと俺は真白を探してたと思う!」
「ほんとに?でも、私猫になってよかったって思ってる。だから、これからも猫大事にするよ。」
「なんだそれ?まっ、俺もちゃーたには本当に感謝してるよ。あの時猫助けてなかったら、今の俺はいなかったからな。こんなふうに高校生活もきっと送ってなかっただろーしな!」
「翔が中学生の時どんなだったのか見てみたかったなー。」
「どうしようもないバカなくそヤンキーだったよ。」
「ワンスケに聞いてみたいなー。私もワンスケと話がしたいよ。翔のことたくさん知りたい。」
「ワンスケに聞かなくてもこれからの俺のこといっぱい知ってってくれよな!」
「そだね。翔のことたくさん知りたいよ。」
「俺も真白のことたくさん知りたいよ。」
「あはは。」
やっぱり翔といるとすごく楽しい!きっと、これは神様がくれた大切な時間なんだ!それとも猫の恩返しなのかな?
「ねぇー、翔、もしまた、まーにゃんと私が手を合わせたら魂交換するのかな?」
「どうかな?ワンスケに聞いてみるか!」
「うん。」
私たちは翔の家に行った。
「おーいー!ワンスケー!ちょっと聞きたいことあんだけど?」
「なんだワン?」
「俺らってまた、手を合わせたら魂交換されんのかな?」
「ちゃーたに聞いてみるワン!」
「ワンワンワン!」
「にゃーにゃーにゃー。」
ちゃーたとワンスケが会話してる。
私にはワンワン!ニャーニャー!としか聞こえないけどね。
「ちゃーたにもわからないらしいワン!」
「そうなんだ。でも、なんであんな不思議なことがおこったのかな?それに、人間に戻れたのに俺はワンスケとだけ話せるのかも不思議だけどな」
「我輩には翔の言葉は、昔からわかってたワン!我輩の言葉が翔にわかるようになるとは思っても見なかったワン。」
「そうだったのかー!ちゃーたもまーにゃんも俺らの言葉がわかってるんだな!俺たちがわからないだけか。。。」
「翔と真白にもそのうち猫の言葉もわかるようになるワン!」
「そうだといいな。」
「ところで、翔は真白に告白したワン?」
「なっなんだよ!ワンスケ!」
「その反応は、したってことだワン?」
「あー。」
「翔は昔から真白のこと好きだったワン。やっとだワン。それで、真白にオッケーもらったワン?」
「えっ??昔からってなんだよ。」
「小学校の時、翔が我輩を公園で拾ってくれたワン。その公園で翔はいつも真白のこと見てたワン!」
「えっ!まさかあの時の女の子が真白だったのか?」
「ワンスケとなんの話してるの?あの時の女の子が私って何?」
「真白!小学校の時、公園で転んで泣いてたことあるだろ?その時、話しかけたのが俺なんだよ。」
「えっ!うそ!あの時大丈夫だよって優しく頭を撫でてくれたあの男の子が、翔なの?」
「あぁ。あの時の女の子真白だったのか!」
「私たち、そんな前にすでに会ってたんだね。」
「だなー!やっぱ、俺ら運命なのかな?」
「そうだね。」
だから、この前、翔が私の頭撫でたときなんだか懐かしい気がしたのか。私たちそんな前から知り合ってたんだ。
まーにゃん「まーちゃん、よかったにゃ。」
真白「えっ?まーにゃん?私、まーにゃんの言葉わかるよ。」
ちゃーた「僕たちの言葉がわかるようになったにゃん?」
真白「まーにゃんの、言葉もちゃーたの言葉もわかるよ!翔は2匹の言葉わかる?」
翔「あぁ。俺にもわかるよ。ちゃーた、まーにゃんありがとう。」
ちゃーた「翔、ほんとによかったにゃ!」
ワンスケ「これでまた、みんなで話せるワン!」
真白「すごくうれしい。」
これからも、ずっと、こんなふうに楽しい毎日が続いていくんだと思っていた。。。