⑤猫から人間へ。
真白はあれから毎日のようにリハビリを頑張っていた。
でも、人間の真白は俺のことを知らないからな。。。
まだ、あんまり話せないみたいだしな。
そんなある日、まーにゃんは真白に話しかけてみた。
「おーい!わたしー!私の言葉わかるかにゃ?」
「んー。」
「あなた、私が助けた猫ちゃんだにゃ?」
「んー。あの時は本当にありがとう。感謝してるよ。でも、なんで、私、あなたになってるの?」
「私たち魂が入れ替わっちゃったにゃ。元に戻る方法は、ちゃーたから教えてもらってにゃ。」
「今から、僕の言うとおりにするにゃよ!手と手を合わせて魂が戻ることを同時に願うにゃ!わかったかにゃ?」
「んー。」
「私たちの魂が元にもどりますようににゃ!」
「私たちの魂が元にもどりますように!」
すると、あの時と同じように何か光のようなものがお互いの体から抜けてそれぞれの体の中に入っていった!
「あっ!私人間に戻ったみたい!翔!私のことわかる?」
「わかるよ!真白なのか?よかった!人間に戻れたんだな!」
「うん。翔のおかげだね。本当にありがとう。」
「いや。俺じゃなくてちゃーたとまーにゃんのおかげだろ?」
「あっ!そうだね。まーにゃん、ちゃーた本当にありがとう。」
「にゃー!」
二匹は同時に鳴いた。
もう2匹の言葉はわからないけど、これからも大事にしようと思う。
「真白!退院したらお祝いしよーぜ!あと、友達になった記念な!」
「うん!私、翔に会えて本当によかった。友達になれてすごく嬉しい。」
「俺もだよ。でも、俺は真白と友達以上になりたいけどな!」
「えっ?!」
「なんでもねー。」
2人とも、照れて顔が真っ赤になっていた。
まーにゃんとちゃーたも、うれしそうに「にゃーにゃー」鳴いてる。
2匹も仲良さそうだ!
「また、明日も学校終わったら来るからな!リハビリ頑張れよ!」
「わかったぁ!翔、大好きだぉ。」
「んー。俺も。。。また、明日な!」
俺は病院の帰り道、嬉しすぎて顔がずっとにやけていた。
ちゃーたとまーにゃんもしばらく俺が飼うことになった。
「母ちゃんただいまー!」
「おかえりー!あら??また、猫連れてきたの??うちにはワンスケがいるって言ったでしょ!」
「でもさ、ほっとけなくて連れて帰ってきた!この猫、昔俺が助けた猫なんだよねー!」
「何言ってるの?そんなわけないでしよ。相変わらず動物には優しいんだから。仕方ないわね。ちゃんとお世話しなさいよ!」
「わかってるってー!そう言えば、ワンスケも拾ってきたんだったな。ははは。」
「ははは。じゃないわよ!ちゃんと猫のお世話もするのよ!」
「はーい!」
「ワンスケー!お前のおかげで俺も人間に戻れたし、真白も人間に戻れたしほんとにありがとうな!ちゃーたとまーにゃんとも仲良くしてやってくれよな!」
「わかったワン!」
「えーっっ!!!お前、俺の言葉わかるのか?」
「わかるワン!」
「まぢかー!」
「翔が人間に戻ってからも我輩の言葉わかるようになっただけだワン!」
「でも、俺もう、まーにゃんとちゃーたの言葉はわからないよ。」
「そのうちまたわかるようになると思うワン!」
「まぢか。。。なんか不思議だな!もしかして真白もワンスケと話せるのかな?」
「んー?それはわからないワン!翔は猫歴が長かったからかもしれないとちゃーたが言ってるワン!」
「それってすごい能力だな!でも、ワンスケとまた話せてうれしいよ。」
「我輩もうれしいワン」
「ワンスケー!これからもよろしくな!」
「翔に飼われてる我輩たちは幸せだワン!」
次の日、俺は学校の帰りさっそく真白にワンスケと話せることを伝えた。
「いいなー。私もワンスケとまた話したいー。」
「それより、真白は早く退院しなきゃだろ!」
「はぁーい。。わかったにゃー!(笑)」
「あら?翔くん?久しぶりね。」
「お久しぶりです。」
「あの時、翔くんが言っていた通りだったわね?本当に真白は猫になってたのよね?でも、元気になってよかったわ。ところで、まーにゃんとちゃーたは元気にしてるかしら?」
「はい、2匹ともすごく元気ですよ。真白さんが退院したら2匹連れて会いに行きますね。」
「楽しみにしてますね。」
「ねぇー、お母さん、私が退院したらまーにゃんとちゃーた私の家で飼ってもいい?」
「そうね。。。まーにゃんもちゃーたも大事にしてあげないとね。」
「やったー!ママありがとう!」
「真白、よかったな!それまでは俺が大事に預かってるからな!」
「うん!私、頑張って早く退院するね!」