FaithCompany1:発見
みなさん、お久しぶりですみません!
高校が忙しく、まったく更新してませんでした!
とか言いながらも、今回更新するのはネロ編ではなく、タイムラインに並立して起こっているフェイト社での物語です。タイトルも若干違います。そして、この物語の主人公は『アレン』です。
後一つくらい並立して進む物語を書くつもりです。
とにかく、更新が非常に遅れてしまい、申し訳ございません!
フェイト社はまた過去のデータを掘り返し始めたみたいだ。
でなければ、会社が僕と、僕の隣にいる戦闘員をこんな場所に飛ばしたりしない。
任務の内容は現在ネメシスの制圧下にある古い研究所から過去のデータを入手すること。
その研究所に続く通路はただ一つ。地下に続く真っ直ぐな通路しかない。唯一のそのルートが、とても面倒な状況に。
「大体、なんでこんな風に通路塞がれちまったんだよ!」
「アンタが通路の入り口で暴れ過ぎたからだと思う。なんであんな大声で『消えろ!』とか言うかなぁ。」
「う・・・。ま、まぁ、今まで通り強攻突破だ!」
「今まで通りって、アンタが全部暴れてこうなるんでしょうが!アンタが暴れさえしなければ、ただの潜入任務だったのに!」
「んなコソコソやってられっかってんだ。ほら、ここで口喧嘩しててもしゃあねぇ。行くぞ、アレン。」
今彼が言ったように、僕の名前はアレン。アレン・フェイン。フェイト社戦闘員部門に所属する戦闘員。特徴としては・・・紅い目に、黒い髪。身長も至って普通で、180cm位。特に身体が大きいという訳でもなく、小さいという訳でもない。紅い目以外は結構普通な外見だ。
そして。隣にいる彼。彼の名前はソウル・ブリガンタイン。僕と同じくフェイト社戦闘員部門の戦闘員だ。僕よりソウルの方が特徴があるかな。ぶっとんだ銀色の髪の毛。決まっているんだ、とソウルは言い張るが、実際のところ本当に寝癖じゃないのかは分からない。そして緑の目。整った顔立ち。外見は本当に美少年と言える。少年じゃないが。まぁ、性格が性格だから、面倒な人だが。
戦闘員としてのレベルとしてはソウルの方が上。
そんな二人で始めた潜入任務のはずだったが。
施設入り口でいきなり無人兵器とネメシスの戦闘兵に見つかったソウルが、やってくれました。
そのまま、『消えろ!』だの『邪魔だ!』等の暴言を思いっきり叫びながら敵を薙ぎ倒した結果が、研究所へと続く通路の無人兵器と兵士達による封鎖。
まったく面倒な事態になったものだ。
「これを突破する気か?アンタは。」
「ああ、そうだ。この状況を打破してやるぜ!」
アホだなこの人は。
僕達はフェイト社戦闘員の制服を来ている。動きやすい防弾生地の上に肩当てや小手、胴や厚いレギングなどがついていて、防御力はそこそこある(防弾と言えどもずっと相手の攻撃を喰らっていれば機能が低下するが)。
おまけに、僕の武器は剣だ。決して満足は出来ない防弾機能に接近しないと加害出来ない武器じゃあ無傷での突破は無理だろう。しかし、その点でソウルの武器は拳銃だ。遠距離だから、自信があるのだろうか?
しかし、ここでこうして考えてるのも時間の無駄なので、仕方がなく僕はソウルの強攻突破作戦にのることにした。これといった作戦では無いけど。
とりあえず、通路の物陰から身を乗り出した。その瞬間、銃弾が顔の横を霞める。
「わ!あぶな!」
すぐそこまで、四脚型のネメシス製砲台型無人歩行兵器が迫っていた。
「よし!もう逃げられねーし、行くぞ、アレン!」
ソウルが無人兵器を拳銃で撃ち抜き、通路の奥へ走り始めてしまった。
「あーもう!」
僕もソウルの後に付き、奥へ進んだ。
ネメシスの兵士達が一斉に向かってくる。
「ちっ!」
僕は主に近接武器を持った兵士達を引き受けた。
「数が多いな。テラストーンを使うんだ、アレン!」
「了解!」
近くにいた兵士を倒してから、目の前にいた数人の兵士を飛び越え、後ろへ攻撃を放った。
「『エレキストーン』!」
僕の剣から電撃が流れ、後ろに集まっていた兵士全体に飛来した。
「ぐおぉお!」
その場で兵士達は倒れ、静止した。
「いいぞ、アレン!だがまだ来るぞ!」
ソウルがそう言った矢先、研究所へ続く入り口が開き、四脚無人砲台型メカが大量にこっちに向かってきた。
「行けるか?アレン。」
「あぁ、エレキストーンがあれば十分だ。」
「なら、頼んだ。」
「了解〜。」
「ただし、今回はエレキストーンを使わずにな!」
「な!ちょっと待てソウル!さっきは使わせてくれたじゃないか!」
「俺は待っても敵さんは待ってはくれないぞ?つべこべ言わずに行ってこい。」
あぁもう、言うこと聞かないと面倒なんだよねぇこの人拗ねるし・・・。それに、一応ソウルの方が立場としては上だし・・・。
「やればいいんだろ!」
「そうだ、行ってこい。」
僕は敵の方へ走りだし、剣を構えた。
ものすごく納得はいかないが。
メカ達の方も、砲台を僕の方に向けてくる。
「侵入者!排除!排除!」
いちいちうるさい兵器だ・・・。
まずは相手の無力化。
僕は入り口の方へ一気にダッシュし、敵の間を通過した。そして通過する間に、敵の四脚の内の二脚程を素早く斬った。
ガタン、ガタンと機械が崩れる音が聞こえる。
「ソウル、後は頼んだよ?」
「よくやったぞ、アレン。また強くなったね〜。」
「どんだけ戦ってきたと思ってるんだ。僕は子供じゃない!」
「そうだなぁ、ま、先へ進むか。」
ソウルはそう言うと、脚が壊れて動けない兵器を一台ずつ拳銃で破壊していった。
そして、たどり着いた入り口。
「いい?ソウル。もうここで兵器破壊しちゃったから相手が警戒してないはずが無いから。でもなるべく見つからないようにしてくれないと。」
さすがにこれくらいは注意しなくては。
「ネメシスの兵士が入り口のすぐ近くで待ち伏せしてるとしたらどうする?」
・・・確かに。
「もしそうだったら、アンタの好きにしてくれ・・・。」
そうなったらソウルは手に負えないから・・・。
僕はため息混じりでそういった。
「よーし、分かった!好きにしていいんだな!?」
これだからこの人は怖い。
「よし、じゃあ扉開くぞ?」
ソウルはそう言って扉に銃を向ける。
・・・え?銃を?
「待てソウル!僕は敵に見つかってからなら好きにしていいって―」
バギュン!ドギュン!
ドゴォォォオ・・・
「なんか言ったか?アレン。」
最悪だ・・・どこまで人の話を聞かないんだこの人は・・・。
「敵だ!攻め込んできたぞー!」
上へと続く階段から兵士がぞろぞろ降りてくる。
「アンタのせいで見つかったじゃないか!」
「だって好きにしろって言ったじゃないか。」
「それは見つかってからの話だろ!」
「撃ち殺せ!」
「大体ねぇ、なんでアンタは人の話を聞かないんだ!前々からずっとそうじゃないか!」
「いやぁ、まぁ聞いてないつまりはないんだけどねぇ。」
「そんなっ、そんなはずがないだろう!アンタに何回無視された―」
「アレン、撃ってくるぞ。」
「え?」
どうやら、会話の途中に聞こえた『撃ち殺せ!』は空耳じゃなかったみたいだな・・・。
直後、相手は発砲してきた。
「面白くなってきたぁ!」
アホかこの人は!
「ちっとも面白く無い!」
飛んでくる銃弾をギリギリ避けながら、叫ぶ。
大体僕達は何故こんなにハイテンションなのだろう・・・?
でも、そんなことは今はどうでもいい。現在は地下だ。研究所は地上階にある。つまり、この状況を解消しながら上に向かわなきゃいけない。
「ソウル、上に研究所がある、向かうよ!空のデータディスク、持ってる?」
「持ってるさ。上に何人いるか見えるか?」
「多分20人くらいむかってくるよ。」
「むぅ、結構多いなぁ。時間かかるか。」
「だから言ったのに!」
「コソコソしても時間はかかる。うーん・・・。よし、アレをやろう。」
・・・アレ?アレってなんだ?
「剣を構えろ、アレン。」
「おう。」
言われた通り、剣を構える。・・・銃弾を避けながら。
「よし!」
ソウルがそう言うと、僕の剣の上に乗った。
「重い!な、なにするつもりだよ!」
「このまま上に向かって剣を振れ!」
訳が分からないが、やってみるしかない。
「うぉぉおぉおおぉりゃ!」
あ、今やっとソウルがやりたいことが分かった。
この人もたまには頭使うんだなぁ。
「飛んでけぇぇえ!!!」
ソウルは、剣が高さの限界まで達したところで、剣を思い切り蹴った。
僕の推進力を得たソウルは高く跳んだ。階と階の間に開いたスペースを上まで通っていく。
そして途中で、回転しながら銃を放つ。僕に向かって銃を撃っていた兵士達が倒れていく。
「先に行ってるぞ!下の兵士は頼んだ!」
そう言ってソウルはこの場所の最上階に着地して研究所に入っていった。
・・・さて、後片付けだな。
僕の得意分野だ。
見たところ後6人くらいだろうか?
「相手は一人だ、勝てるぞ!」
勝てるぞ、だと?
「フェイト社戦闘員をナメるなぁ!」
僕は剣を構え、階段に向かって走り出す。
「撃てー!!」
合図と共に一斉に射撃が始まる。
僕はそんな射撃を安々と避けて、反撃を行なった。
「とうっ。」
高くジャンプし、一人の肩の上に着地した。
「ぐわ。」
体勢が崩れ始めたそいつを台にしてまたジャンプし、一気に連携に繋げた。
次の相手は斬り、そのすぐ後ろに立っていた兵士も斬った。
そのまま、僕は階段をかけあがった。
「お、追うんだー!」
後ろから生き残りが上がってくる。
面倒だからこれで終わらせる。
僕は下に向けてグレネードを数個投げる。
「ぐ、グレネード!回避・・・!」
爆発音と共に階段が崩れ落ちる。ちょっとずるい気がするがまあよしとしよう。
「よし、終了〜!」
僕は敵が追ってこないことを確認してからソウルの後を追った。
研究所への扉を開く。
・・・。
敵兵が何人も倒れている。傷痕からしてソウルの仕業だろう。また派手にやってくれましたあの人は。
次の部屋も同じ感じだった。
倒された敵兵がごろごろ転がっている。
しばらく先にある次の部屋にソウルがいた。
「ソウル!後片付けは終わった・・・ぞ?」
なんか様子がいつもと違うんですけど・・・。
「アレン、敵だ。多分この場所の親玉だ。」
良く見ると(別に気づいてなかったわけじゃないけど表現的に)、この部屋の奥に何かがいた。二本足で立っているが、シルエットからして人間には見えない・・・。まるで異星人のような・・・。
「あれ、人間に見えるか?アレン。」
「見えない。なに、やっぱり人間じゃないの?」
「多分何らかの研究で生まれた生物兵器だろうよ。だが、コイツを倒さない限りデータは貰えそうにないな。」
「人間以外と戦うのは気がひけるなぁ・・・。」
そう言いながらも僕は剣を構えた。
「さぁ、行くぞアレン!」
僕達はデータ端末を遮るように立っているよく分からない何かに向かって、走りだした。
次回はまた別の物語の一話目を書くつもりです。
結末も(かなり先の話ですが)それぞれの主人公に対して別々のエンディングを書こうかな、と思っています。最後だけ、ですが。
とりあえず、3つの物語を並立させて書き進めていきたいな、と思います!
とにかく、これからもよろしくお願いします〜!