Raghorn4:ダンジョン
長らくお待たせしました〜・・・。m(__)m
すみません、受験がかなりきつくて、ブログにも書き込めないくらいで・・・。
読者数もまだまだ少ないので、これからも頑張って増やしていきたいと思います。打倒友達!です。
それでは、小説の方をどうぞ〜。
「この人だれ?」
まあ、確かに友達が知らない人連れてきたら、こう言うよな?
よう、皆〜。ネロだ。
俺はフィオナを連れて(まあフィオナが勝手についてきたんだが)、実践講義が行われる教室についた。
「えーっと、こいつは―」
「私、フィオナ!よろしく!」
俺の紹介を遮り、フィオナは勝手に自己紹介をした。
「フィオナ、さんか。僕はエルロイ。よろしくね。」
「エルロイか〜。言いづらいから『エル』でいい?」
え〜。またまたいきなり〜。勝手に人にあだ名つけたりして〜。
「いいよ〜。じゃあフィオナさんもなんかニックネーム決めるか〜。」
「なんでだよっ!ちょっと待て、なに仲良くなってんだ!」
俺は二人の会話を遮った。
「え、だって〜。ネロ君が連れてきたんだよ?仲良くなる以外にどうしろと?」
「そうよそうよ〜。」
いや、フィオナてめ〜。お前が勝手についてきたんだろ・・・。
「ってことはエルロイ。フィオナを受け入れるのか?」
「うん。悪い人じゃないみたいだし・・・。」
そうか・・・。
「じゃあいいや!フィオナのニックネーム決めよう!・・・エルロイなんかアイデアある?」
「うわっ、ネロって性格はっきりしないわね・・・。」
ま、待ってくれよ。どうゆうことだよ、それ・・・。
「な、なんでだよ?!」
俺は思い切ってフィオナに聞いてみた!
「だって・・・。真面目だったり明るかったり・・・。」
・・・俺って性格分裂してんのか?
「ま、まあ、それはおいといて、エルロイ。なんか思いついたか?」
人任せとか言うでない。戦術のこと以外考えるの苦手なだけだ。
「僕のニックネームは『エル』だから、無難に『フィー』とかでいいんじゃない?」
「じゃあそれでいいわ〜。」
若干がっかりな様子。何故?
「なんだよ、どんなのが良かったんだよ?『フィー』。」
早速新しいニックネームを使った俺にフィーはムッとしたが、すぐに質問に答えてくれた。
「『主人』。」
・・・アホか!
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そんなこんなしてる内に、結構マッチョで男前な先生が教室に入ってきて、実践講義が始まった。
「実践講義、という訳だが、あまりなにをやるかは皆ピンとこないだろう。これから説明するからちゃんと聞いとけよ。」
先生の注意のあと、実践講義の内容が説明された。
「実践講義では、この学院近くにある『ダンジョン』に潜入して奥の敵を倒してもらいたい。もちろん、時間はたっぷりあるが、時間制限に戻ってこれそうに無かったら、こちらからテラストーンを使用して呼び戻す。ラグホルンの主なステータスアップはこの講義で行われるので、心してかかるように。前の講義で覚えたことを実践するのに最適な講義だ。出来る限りの努力をしてもらいたい。それでは、グループを組んで待っていてくれ。」
あまりの内容にちょっとびっくりしたが、やる気も起きた。さて、グループを組む訳だが・・・
「ネロ!組むわよ!エルも早く!」
やっぱりそうなるのか・・・。
「ネロ君、フィーと仲良くしよ?これからもお世話になりそうだし。」
「・・・そうだな、今のうちに仲良くなっとくか。それとよ、『エル』。君はつけないでくれよ。慣れない。」
「分かったよ、ネロ。」
「んで、どうするのよ。待機だっけ?」
「そうだ。とりあえず待っ―」
「そこの三人、グループはもう出来たのか?」
話してたのが目立ってたのか分からないが、先生が突然話しかけてきた。
「あ、はい!出来ました!」
「そうか。じゃあ君達はこのダンジョンに向かってくれ。」
先生はそう言って俺達に地図を渡した。
「お前達はA班だ。分かったな?それでは、行ってこい。」
俺達は半ば追い出されるように、教室を出た。
「これってさ、普通にこの・・・。おい、このダンジョンって洞窟じゃん。」
俺は地図を見て、A班の印を発見した。そこには、洞窟の場所が印されていた。
「・・・もしかしてハズレクジ?」
「ネロの馬鹿ぁ。なーにやってんのよ〜。」
いや、しかし根本的な問題は・・・。
「フィー、お前のせいだろ。手っ取り早く仲間組んじゃったからA班に・・・。」
「ち、違うわよ!ネロが・・・」
「ネロが?」「俺が?」
二人でフィーを攻める。
しばらく考えていたが、いい言い訳がうかばなかったらしく、
「すみません、私の責任ですね。」
と言って折れてくれた。
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「着いた。ここか。」
くだらない会話の後、地図の通りに歩いた結果、立派な洞窟に着いた。ラグホルンの近く山のふもと辺りに入口があった。
「立て札があるよ。・・・『闇の洞窟』だって。なんて捻りの無いネーミング・・・。」
洞窟なんてどこだって闇じゃん・・・。
そんなことを考えながら、洞窟に入ろうとした。
「いや、でも私洞窟とか無理ぃ〜。助けてぇ〜。」
「今更なに言ってんだ・・・。行くぞ、フィー。」
俺は強引にフィーを連れて洞窟の中に入った。
「いゃーん・・・。くらいの恐〜い・・・。帰りたーい・・・」
いゃーんって・・・古。
「うるさいな〜。男二人ついてんだから大丈夫だろ?!なあ、エル。」
「まあ、まだ初日だし。なんとかなるでしょ。洞窟なんて恐くない。」
「こ、恐いもんは恐いの!」
「で、なにすんだっけ?」
俺はすっかり目的を忘れ、エルに聞いた。
「ネロは何も聞いてないの?まったくぅ〜。奥にいる敵のボス的なヤツを倒すんだよ。」
あ〜。そういえば先生はそう言ってたな。
そして、しばらく歩いていたその時!
突然暗闇から人並みにデかいネズミが二匹、飛び出した!
「ィヤァァァア!!」
フィーが叫び声を上げる。
「うるせぇ!ただのネズミだ!」
「嘘だ!デかいもん!デかいもん!」
もうパニックになってるフィー。ダメだ、こいつ使えねー。
「エル、やるぞ!」
「うん。僕は左、ネロは右ね。」
フィーに比べてエルは冷静。頼りになるね〜。
襲いかかってきたネズミを剣で払い退け、壁に叩き付けて斬った。
血が流れ、ネズミの動きも止まった。
「うぇ、気持ち悪〜。」
ネズミを見て出てきた一言。ネズミの顔の気持ち悪さを語った。
エルもネズミを速攻で片付けた。
「まあ、この程度だろうね。」
「ねぇ!ネズミ死んだ?!死んだ?!」
そしていつまでもうるさいフィー。
「倒したよ。早く奥に行くぞ。」
俺達は、途中なんどか飛び出してきたネズミを片付け、奥へ向かった。すると今度はネズミじゃないものが飛び出した。
「うわっ、なんだよこいつ・・・。」
紫色の身体に滅茶苦茶不細工な顔、そして驚異的な身長。手には鈍器が握られていた。
「多分オーガだ。図鑑で見たことある。短気の上攻撃的。最悪の性格だよ。」
そのオーガはこちらに気付き、叫び始めた。
[ぐおぉぉおおおおおぉぉおおお!!!]
「叫ぶとことかフィーにそっくり・・・。」
「わ、私をあんな化け物と一緒にしないで!」
「とにかく、コイツをどうにかしなきゃな。」
俺は『ネクロソード』を構え直し、一歩踏み出した。
「え?ネロもしかして戦うき?」
フィーが驚いたように言う。
「当たり前だ。逃げたらこの講義の意味が無いからな!」
俺は地を蹴り、オーガに向かっていった!
剣を振り上げ、オーガの腹の辺りを狙って、一気に剣を振り下げた。
ブシュッ!
剣が肉を斬る感触は腕に伝わった。しかしオーガは倒れない。
「何故!!?」
「ネロなに言ってんの・・・。」
その直後、オーガがまた叫び、腕を俺に向かって振り下ろした。
間一髪俺は横に側転することで避けた。
腕が当たった地面は凹み、土・石が飛び散った。
「なんて威力・・・。」
「やっぱ無理!帰るわよ!」
しかし、俺に帰る気なんてさらさら無かった。
俺はコイツをぶっ倒す!そして奥の敵もぶっ倒す!
「フィー。俺は帰らない!俺はコイツを倒す!」
「な、なんで〜!?・・・うう・・・ホント帰りたいけどネロ意志が堅そうだから・・・・私も最後まで付き合う。」
「サンキュー!」
「ネロ、フィーだって心配してるんだ。危うくなったら逃げるからね!」
エルの声が聞こえたが、俺はそれを半ば無視した。
目の前にいる敵を倒す。
俺は地を蹴り飛び上がり、オーガの頭を狙って剣を突いた。
軌道は完璧だ。
しかし、オーガもそれに反応して、デかい鈍器を振り回してきた。
しまった。この大勢じゃ逃げられない・・・。
俺は空中で、痛みを覚悟した。
ゴッ!!
骨は大丈夫だ。だが、俺は横に吹っ飛ばされた。
洞窟の壁にぶちあたり、気を失いかけた。
「「ネロ!!!」」
「いってー・・・。二人とも、俺に構わずあのオーガを攻撃するんだ・・・!」
二人共攻撃を仕掛けるが、オーガは動じない。
「ネロ!フィー!魔法使ってみて!」
エルがオーガを引き付けながら言う。
「フィー・・・頼んだ!」
俺はまだ起き上がれずにいた。女に頼むのもよくないが、緊急事態だ。
「わ、分かったわ!やってみる!」
フィーは、剣の窪みに、講義で貰ったテラストーンを填めて、念じた。
「フィー、早く!」
エルももう、限界に近づいていた。エルも、テラストーンを填めることが出来る武器を持っていたが、テラストーンを持っていなかったので、魔法を使えないでいた。
「よし、いっけー!」
フィーは念じ終え、剣をオーガに向けた。
剣の先端に氷が発生し、オーガに向かって飛んでった。
〈ぐおおぉおぉおおぉゎ〉
氷は着弾地点から広がり始め、オーガの下半身を覆った。
「や、やった!」
フィーが歓喜の声を上げる。
しばらく休み、再び立てるようになった俺は、ネクロソードを持った。
「止め、さすから。」
「分かった。ネロいっちゃって♪」
俺は炎属性のテラストーンをネクロソードに填め、念じた。
そして俺は地面を強く蹴り飛び上がり、剣を振り上げた。
「今だ、テラストーン!」
俺がそういうと、剣の刃の部分が赤くなり、熱をおびはじめた。
「喰らえ!!」
頭から下まで上から斬った。
オーガはまっぷたつになり、倒れた。
「す、すごい・・・。」
フィーがかなり驚いてる様子だ。
「フィー、本当の敵はこの奥だよ。」
「そうだ、まだ気は抜いていられないぞ?」
俺達は洞窟の更に奥を目指し、また歩き始めた。
「オーガってこんなに手強いのか?」
「大抵RPGだと雑魚よね?」
こらこら。オーガは強いんだって。だって不細工な巨人だぞ?
「それは貴方のオーガに対するイメージであって、僕らのとは違うんだよ。」
いいんだよ、それで。オーガはオーガだ!
「まあ、また今度に期待だな。」
それでは皆さん、また次回お会いしましょう。
「「「さよーならー」」」