表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/14

CodeRed1:ロイズ・ゲートウェイ

久々の更新になってしまいました・・・。



三人目の主人公の登場です。彼はこの物語でどのような役割を果たすのでしょうか?


ヒールでしょうかヒーローでしょうか。



ご想像にお任せします!



・・・いえ、ちゃんと役割は決まってるのであしからず。



では、小説の方をどうぞ!

目を開けたら、灰色の空があった。



路地の真ん中に仰向けに倒れている自分がいる。






何故こんなところにいるのだろうか。






身体中(からだじゅう)が痛い。よくみると手は血で汚れている。



身体の横には、俺の物と思われる銃刀が落ちていた。使い方は覚えている。銃と刀とを切り替えて使う。使い勝手はあまりよくないが、使用者が使い慣れれば驚異的な万能兵器と化する。



しかし、何故俺はここにいるんだ?何故血だらけなんだ?



自分の名前だけは覚えている。



「ロイズ・ゲートウェイ・・・。」



自分の名前を呟いてみるが、他には何も思い出せない。



「・・・!」

「誰か倒れてるぞ!」


声が聞こえる。足音がこっちに向かってくる。



「おい、大丈夫か!?返事を!」



動き易そうな服を着た男二人が問いかけてくる。



「誰、だ?」



俺は、それくらいしかいえなかった。



「俺達は『コード・レッド』という自警集団に所属する者だ。突然で悪いが、怪我人であるアンタを俺達が保護する。ここに放っておく訳にもいかないしな。誰かに襲われたのか?」

「分からない。・・・思い出せない・・・。」

「本気か?」



最初に話しかけてきたヤツが驚いていると、もう一人の方が口を開けた。



「多分、記憶喪失だよ。この怪我だったら記憶障害が起きても不自然じゃない。」

「ならば、保護しやすいな。おい、名前は覚えてないのか?」

「・・・ロイズ、だ。ロイズ・ゲートウェイ。」

「そうか、ロイズ。立てるか?」



肩を持たれ、上体を起こされる。



すると、鋭い痛みが身体中を走った。



「ぐっ!ぅうぐ!」



男達はすぐに俺を離し、また話し始めた。



「この怪我じゃ、やっぱり無理か。・・・よし、眠らせよう。」

「そうだね、それが一番安全だ。」



少々口調の荒い方の男が、注射器を取り出した。



「大丈夫だ、痛くはない。少し眠ってもらうぜ。」



そして俺が何かを言い返す前に、打った。



すぐに薬が効き始め、意識が朦朧とし始める。



やがて、視界が真っ暗になった。




 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


「殺してやる!お前達全員!」


向こうの方から声が聞こえる。しかし、身動きがとれない。気付くと俺はカプセルの中で大量の液体に浸けられていた。


「ひ、ひぃ!脱走者だ!脱走―」



ビジュッ!



そこまで言ったところで、『脱走者』と叫んでいた研究員の首が地面に落ちた。


「ロイズ、逃げよう。」



先ほど研究員を殺した男が近づいてくる。

そして、俺が入れられていた研究用カプセルをかち割った。



大量の液体と共に、俺は押し出された。上半身裸の半裸の状態で。



「さぁ、武器だ。お前なら使い方、わかるだろ?」



そう言って男に渡されたのは銃刀だった。



「感謝する、レオン。」

俺はそう答えた。



俺達はその部屋を出て、出口へ向かった。



「ぎゃぁああぁあぁあ!」


途中に何人も研究員を殺していく。見れば辺りは血の海だ。



「強化兵はまだか!」



研究員達が叫ぶ。



直後、前と後ろから、重装備の兵士が出てきた。



俺達は銃刀を構え直す。



「ここは俺に任せろ、ロイズ。先に逃げろ。」

「俺もここで戦う。」

「いいから逃げろ。ほら、さっさと行け!」


レオンは俺を部屋から押し出すと、ドアを閉めてロックした。



一瞬もたたない内に銃声が連続でドアの向こうから聞こえた。



「レオン・・・!」



だが、間もなく、強化兵達が襲ってきた。



「レオンの想いを無駄にする訳にはいかない・・・!」



襲ってきた一体目の兵士の胴の辺りを銃刀で斬り、抹殺した。



すると、他にいた兵士達も、攻撃を行なってきた。



「消えろ。」



俺は素早く銃に切り替えて、向かってくる兵士達に銃弾を頭に叩き込んで、殲滅した。



しかし、俺の優勢も長くは続かず、囲まれてしまった。出口はまだ遠い。ここで死ぬ訳にはいかない・・・。



逃げ切るために多少のダメージは仕方がない。



出口への通路を塞いでいる兵士だけを斬り、俺は走りだした。



「追うんだ!」



後ろから銃声が鳴りまくる。



ビシュッ



予想通り、銃弾が身体に当たる。右肩付近に激痛が走る。



「ぐっ。」



傷を負いながらも走っていると、前からも更に兵士達が向かってきた。



「止ま―」

「邪魔だぁぁあぁああ!」


兵士の声を遮り、俺は一気に銃刀を振り、敵を順に斬って倒した。


血で施設の床を汚しながらも俺は走り続ける。


出口はもうすぐだ。もうすぐそこだ。

外の暗い闇がもう見える。

しかし施設を出ようとした瞬間、







目の前に剣を持った兵士が現れ、斬りかかってきた。


一振り目は受け止めることが出来たが、次の突きを止めることが出来なかった。


グチュ・・・

「ぐぅあ!」



腹の辺りを刺された・・・。



身体が重くなる。



フラフラしながらも、とりあえず、武器を失ったコイツを銃刀で片付ける。だが、後ろからもまだ追ってくる。



「くっ。」



ロングソードが体に刺さったまま戦うことはほぼ不可能だ・・・。これは体から抜かなければならない・・・。



施設の通路の角に兵士の姿が見えた。



もう時間はない!



「ぁぁぁ。」


一気に引き抜くしかない・・・。



「ぐぁぁぁぁああああ!」


ブシュゥゥウ!



抜いたのと同時に大量の血が飛び出す。激痛さえを通り越し、もう何が何だか分からなくなる。

もう長くは持たないかもしれない。



「でもやるしかないか・・・。」



そう決意した瞬間、痛みがひいていき、力がみなぎってくる。



「全員、ぶっ倒す!」



俺は敵が来るのを待った。


施設の外に大量の兵士達が集まる。



「コイツは手負いだ、直に死ぬ。だが油断するな!確実に仕留めるぞ!」



面倒なことを・・・。



「うぉおりゃあ!」



剣を持った兵士一人目が攻撃を仕掛ける。



キーン!



俺は攻撃を受け止め、振り払い、その隙に相手の腹を斬った。


「ぐぁぁ・・・。」



「さぁ、次だ!かかってこい!」



バギュン!



銃声がしたその瞬間、右胸を何かが突き抜ける。



「がぁっ!」



そして次々と剣を持った兵士達が攻撃を仕掛ける。



全方位から敵が迫る。



たが兵士達が俺に到達するまでの時間には違いがある。冷静に対処しなければ。


「うぉぉお!」



まず、目の前の兵士の攻撃を受け流し、胴体を斬る。


後ろの兵士が近づく。



俺はそいつの剣を弾き、銃刀を突き刺す。そのまま、別の兵士に向けて吹っ飛ばす。



「ぐはぁ!」


まだまだ兵士はたくさんいる。



「ハァァア!」



俺はかかってくる兵士一人ずつ、一人ずつ倒していく。



「コイツ、手負いじゃないのか!?化物か!?」

「恐らく、これが研究の成果・・・。」



キーン!バキィィッ!


ダダダダダダダダダ!


ズシャァァア


ズダダダダダダダダダダ!


キーン!キーン!バキィィン!


╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋



「ハァ、ハァ、ハァ・・・。い、いい加減に、しろ・・・!」



もうどれだけ戦ったのだろう。



傷の方も再び痛み出し、もう持ちそうにない。



しかし、身構えていると、遠くから射撃を行なってきた。



その内の一発当たり、頭にもの凄い衝撃が走る。



視界が歪み、何が何だか分からなくなる。



俺は目をつむった。



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


「はっ!」


目が覚める。・・・ここは?



薬品の匂いがする。そして白い壁に天井・・・。医療関係の部屋であることは分かった。



しかし、今までのは?



夢だろうか?それとも・・・。



考えていると、部屋に誰かが入ってきた。



「お前ががロイズ・ゲートウェイか。」



「あ、あぁ。」


歳が同じくらいの俺が入ってきた。大体16くらいだろうか?俺と同じくらい若い。・・・いや、待て。何故俺は自分の歳を覚えているんだ?さっきまで覚えていなかったのに・・・。さっきの夢だってそうだ。レオンなんて奴のことなんか、覚えてな―



「考え中のところ悪いが、名前以外で思い出したことはあるか?」



しまった、この人がいることを忘れて考え込んでしまった・・・。



「歳がアンタと同じこと、そして、銃刀の使い方くらいだ・・・。それ以外はさっぱりだ。」



「なるほど。まぁお前が誰であろうと、回復したらここで働いてもらうがな。」


・・・なんだって?



「どういうことだ?」

「簡単なことだ。おそらくお前は何かしらの理由があってどこかしらから逃げてきた。そして、お前の傷を見れば一目瞭然だ。相手はお前を抹殺しようとしていた。だからお前を保護し、この団体で働かせる。」


つまり・・・。



「俺を保護した上に安全であることも保証してくれるというのか?」

「あぁそうだ。」

「何故だ?」

「まず、お前の記憶だ。お前の記憶が戻ればこっちとしても有利だ。」

「・・・。」




「そして、先ほどお前の傷を治療したところ、俺達に共通の敵がいることがわかった。」

「・・・?」



・・・意味が分からない。治療と敵にどんな関係があるというんだ?



「なんのことかさっぱり、って顔してるな。・・・実はお前の傷を治療した時に血液のサンプルをとった。その血液からある遺伝子が検出されたんだ。大量にな。」

「ん・・・続けてくれ。」


まだよく理解出来ていなかったので、話を続けるよう促した。



「その遺伝子は人工的に作られた物だ。つまり―」

「自然に発生することがないのか。・・・ということはあの場所で注入された・・・?」

「なにか心当たりがあるのか?」

「実は寝ている間に・・・」



別に隠していた訳でわないが俺は今まで見ていた夢を彼に話した。詳細な部分まで。



「・・・。なるほど、強化兵か。・・・協力に感謝するぞ、ロイズ。」



「今のでなんか分かったか?」



そう聞いたら、少し考えた後に顔を上げて、


「あぁ。確信が持てた。間違いなく同じ敵だ。・・・ロイズ、共に戦ってくれ。」


俺にはここを追い出されたら行くあてが無い。むしろ、やられた相手に復讐できる。好都合だ。



「戦うさ。奴らを一人残らず殺してやる。」



今までに感じたことのない怒り。・・・何故だろう。体が本能的にその時のことを覚えているのだろうか?


「感謝する。お前のことは、今まで通りロイズと呼ぶことにしよう。・・・自分の名前を言うのを忘れてたな。俺のことはガルドと呼んでくれ。よろしく頼む。」



「わかった。ちなみに、俺達の敵の名前は・・・?」


ガルドは立ち上がった。



「我々『コード・レッド』の目標とすることは、武装集団『ネメシス・フォース』の殲滅だ。お前には、体調が全快した直後、任務に出てもらう。腕もこの目で確かめたいしな。では、よろしく頼んだ。」



そう言ってガルドはこの部屋を出た。



沈黙が訪れる。



色々なことがこの短時間に起きた。



記憶喪失、集中治療、コード・レッドへの入隊。



・・・そして、ネメシス・フォース。



俺の敵。


コード・レッドの敵。



彼等が俺の大事な物を奪ったと考えられる。



ぶっ倒してやる



・・・いや、殺してやる・・・。



だがそれまでは治癒に専念しなくては、任務も始まらない・・・。



俺は脱力してベッドに寝転がった。



そして瞼を閉じる。






暗い闇が広まり、俺は深い眠りについた・・・。

はてさてロイズ君の記憶喪失は回復するのでしょうか?



次回はまたネロ編に戻そうと思います!


基本的にはロイズ&アレン編は不定期更新なんで・・・。



では、まだまだ文章も未熟ですが、次回もお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ