ハーレム考
入院してコロナ騒動で「病室から出るな」と言われ、面会も禁止で「コイツらテレビカードで儲けようとしてるんじゃねーか?」という被害妄想すら浮かんできてしまうほど暇な状況で、あるのは考える時間だけ・・・。
考える必要はない、が考えないと気が狂いそうだ。
今回は『ハーレム』について考える。
「何で!?」って言うのは禁止。
考えちゃったんだからしょうがない。
昔、自動車部品の会社の偉いさんと知り合いになった。
彼はブラジルに単身赴任していた。
彼は日本に奥さんと子供がいる。
しかし、ブラジルには複数愛人がいた。
「愛人同士は『愛人が自分だけじゃない』って知ってるの?」私は彼に聞いた。
「知っているに決まっているだろう。
彼女達は姉妹だったんだから」彼は悪びれずに答えた。
「というか、家族公認だったよ?
彼女達のお母さんに小切手を渡すんだ。
その小切手っていうのは、その家族の生活費だな。
俺は彼女達と会う時、彼女達の家に行ってたんだ。
そこには彼女達の一族、四世帯が同居していたよ。
そこに住んでいる人達は俺の事、認識していたな。
当たり前だな。
ソイツらの生活費出してるの俺だったんだから」
貧困にあえぐ国で弱者の権利が羽のように軽い国では「ハーレムは当たり前」にあると知った。
他にもイスラム圏で『一夫多妻』は認められている。
『一妻多夫』はないのか?
私の性癖で『一妻多夫』はストライクゾーンだ。
私はワクワクしながら大学の一般教養の『文化人類学』の教授に聞いた。
「ありますよ。
ただ、貴方が考えているようなものではありません。
『一妻多夫』は山岳民族に見られます。
山で羊飼いをしている兄弟の元に一人の少女が嫁ぐのです。
山の複数の小屋には一人ずつ兄弟が住んでいます。
嫁いだ少女は山を登ったり降りたりして、小屋の兄弟のもとを巡るのです。
人権的にも問題はありますし、ハーレムとも言い難い物です」教授は言った。
ハーレムは私の妄想とはかけ離れ「そんな良いもんじゃない」らしい。
それにハーレムを作るには理由が必要らしい。
何故『一夫多妻』が多いのか。
教授は「種は沢山あっても畑がなければしょうがないから」と言った。
逆に「種は沢山ない方が良い。
人間界でも、動物界でも、優れた種が近親交配にならない程度に少数残れば良い」と言う。
サラブレッドでも大した成績を残していなくても牝馬は繁殖牝馬になれると言う。
しかし、牡馬は重賞を勝った程度では『研究馬』になる馬が多いと言う。
『研究馬』とは獣医の卵が解剖する馬の事を言う。
つまりハーレムが作られるのにも理由があるのだ。
だったらこのご時世『一妻多夫』は認められて然るべきではないか?
「男が余り気味で結婚出来ない男が増えているから一妻多夫を認める」
素晴らしい。
ハーレム万歳。