野生のオカンスライムが現れた!J( 'ー`)し
あけましておめでとうございます。
「タカシ、勇者は大変かい?」
「カ、カーチャン……!?」
「タカシが心配でね。カーチャン神様にお願いしてスライムにしてもらったんだよ」
「何でスライムなの!?」
「ゴメンよ、神様にスライムかドラゴンしか枠が空いてないって言われたから……。ほら、ドラゴンだと大きくてタカシの邪魔になると思ってさ」
「スライムでも邪魔だよ!!」
「ゴメンよ、カーチャンスライム初めてだから……」
「分かったらどっか行けよ!!」
「頑張るんだよタカシ…………」
オカンスライムはヌルヌルと高原を進んでいった。時折振り返り寂しそうな顔をするオカンスライム。
「おっ、スライムじゃん!」
その時通り掛かったヤンキー崩れは、オカンスライムを見るなり火炎魔法を放った!
「タ、タカシ……!!」
「カ、カーチャン!!!!」
勇者はなりふり構わずオカンスライムに駆け寄り回復呪文を掛けた!!
「カーチャン!! カーチャン!!」
「…………」
だがオカンスライムは消し炭と化しており勇者の声に応えることが出来ない……。
「なんだコイツ? スライムをカーチャンとか言ってるぜぇ?」
「カーチャン!! 返事してくれよカーチャン!!」
勇者は泣き崩れ、一晩オカンスライムの亡骸を抱きしめた。
――次の日――
「タカシ。今度はドラゴンにしてもらったよ。どうだい?J( 'ー`)し」
「カーチャン……!!」
そこにはいつもの顔のカーチャンドラゴンが居た。
「これならいつでもタカシと一緒にいれるね」
「う、うっせーな……! 俺の邪魔するなよ?」
「ゴメンね。カーチャン灼熱しか吐けなくてゴメンね……」
勇者の目には嬉し涙がうっすらと浮かんでいた。
読んで頂きましてありがとうございました!
良いお正月を!!