トリセツ
僕は昔からテレビゲームが好きで、小学校低学年のころくらいには、ちょうど【任天堂64】が出て、それの発売以降、毎年の誕生日プレゼントと、クリスマスプレゼントは全て、ゲーム関係のものになった。
友達と集まって、ほとんどずっとテレビゲームをしていた。
テレビゲーム以外となると、当時流行っていた【遊戯王】や【ベイブレード】で遊ぶことになった。
そろそろ僕の歳もバレそうなものだが、まぁ、とにかく僕はそうしたゲームが好きだったわけである。
いい年をしたオッサンになってもそれは変わらず、結果として自分の職として【ゲームクリエイター】を選ぶこととなった。
辛いこともあるが、楽しいことも、嬉しいことも多く、やりがいも感じている。
天職、かどうかは分からないが、ほどほどには合っていると思っている。
さて、前置きと僕についての説明はこれくらいにしておいて。
ゲーム会社というのは、いろんな人がいるし、いろんなものも作るし、仕事もハードだし徹夜も泊まり込みもよくあることで、精神的、肉体的に追い詰められることもザラだ。
極限状態になることも、まぁまぁある。
(無意味に机の上にエナジードリンクの空瓶を並べたりもする)
だからか、どうかは分からないが、時折奇妙な事件が起こることがある。
ここから先のお話は、そんなゲーム業界の中で起こった奇妙な話である。