表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/21

2話 いきなり死にかけ!?


 さてと、いつまでも起きた事を嘆いてたってしょうもねぇ。

 とりあえず、今出来る事を考えよう!


 あー良い天気だなぁ……。これは光合成が捗るわ。

 いや、言ってみただけだよ? 声出てないけどね!


 わかんねぇって、光合成の実感なんてさ。

 人間の時だって、意識して呼吸してたり心臓動かしてたりした訳じゃないんだしさ。

 誰に言い訳してんだろ、俺は……。


 色々考えたけどさ、何を考えても無駄だということに気付いた。

 少し考えてみたら当然だよ、木なんだから何をするとかその前の段階の問題で、根本的に動けないんじゃ行動に移せねぇ!


 多分、おそらく、確信は無いけれど、長期的に見れば多少は意思で変化させれるとは思う。

 枝の向きとか、ちょっと曲がりながら育ってみるとかなら出来そう。


 で、だからなんだ? そんなもんでどうしろと!?

 ともかく暇なんだよ、ひーまー!

 やる事が無いんじゃないんだ、出来る事がないんだよー。


 だから日向ぼっこするしかない。あー良い天気だなぁ……。




 あ、またモンスターが争ってるな?

 やる事ないからこいつらの戦いは結構な娯楽かもしれん。


 今度は角のある兎とまた熊か。

 お、おぉ! 兎、速いな!?

 熊の爪をあっさりと避けまくってるわ。

 お、角で突撃したぞ! 熊はバランス崩してるなー


 って、おい! ちょっと待て、そこで兎避けるんじゃねぇ! 俺に当たるじゃねぇか!


 ギャー!? 熊の野郎の爪が俺の幹に直撃したー!! 


 うげぇ!? やべぇ、ちょっと傷が深い!? 折れかけてねぇか!?


 ……その割には、かるーい痛みはあるけど、案外痛みは平気だな?

 ……よし、どうにか出来る訳でもないし、なるようにしかならん! 痛みが殆どないから多分大丈夫!


 ともかく今はだ、熊の野郎が気に入らん!

 おう、兎よ、そんな熊殺っちまえ! 俺はお前を応援するぞー!

 あ、兎の角が熊の額に直撃したよ! 熊は側枝っぽいな?

 よし、良くやった、兎よ。褒めてやろう!


 ……ん? 兎さんや、口を大きく開けてどうする気ですかな?

 えっ、何、この世界の兎ってこんな事出来るの? 


 すっげぇ光景を見た。

 熊の頭くらいしかない小さな兎が熊を丸ごと喰いやがったよ。

 それも一口で。どういう身体の構造してんの?

 熊を飲み込んで膨れた身体でノッシノッシと歩いて行った兎にはびっくりしたよ。


 いやー凄いもん見たわー。異世界ってすげぇのな。

 一切の常識が通じねぇわー。

 にしても熊は二連敗か。熊はこっちじゃ弱いのかね?


 さて、面白いもんは見れたけど、熊に傷付けられたのは大丈夫なのかね? よく分からんが。





 一週間程経ちました……。

 異世界だけど、一週間で良いのだろうか? まぁいいや。


 ともかく、現状すごくやっばいんですけど!?


 痛みねぇから大丈夫かと思ってたけど、すっげぇ大ピンチじゃん!?


 現状を簡潔に言います。


 萎れて、力が入らなくて、多分枯れかけてます……。


 こんなんで死にたくねぇよ!


 気付けば木になってて、身動きとれなくて、モンスター同士の流れ弾で、一週間足らずで死亡とかいくらなんでも勘弁してー!!


 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ