11話 え? そんなのも有りなの?
ヒャッホー! イェーイ!
ハイテンションにもなりますぜ!
吹っ飛んだけど、そのおかげで一気に山を下りれたよー。
着地の際に大きめの根が折れ曲がったけど、まぁ移動に支障はないさ。
特に痛みもないしねー。
何よりもあの恐ろしい魚から逃げーー、間違えた。戦略的撤退が成功したのが重要だよ。
教訓、迂闊に水辺には近寄るな!だね。
さてさて着地しましたのは適度に植物や木が生えてる林といった所ですな。
それほど離れてはいないけど、とりあえず新天地に到着だぜ!
とりあえず休憩兼ねて根を下ろそう。
ん? なんか地面の下が硬いな……?
ちょっと根を細かくして地面の下を探ってみるか!
あーこれ、あちこちにデカい岩が埋まってんのか……。
その隙間を奪い合うように木が生えてるんだね。
えーこれじゃ、俺が植わる余地がないじゃんかー。
ん? あ、なんかピーンと閃いた!
ここ、異世界だよね?
非常識な生物もいくつか見てきた。
認めたくないけれど、俺自身も大概非常識の塊になってきてる。
もう、いっそ自分から常識壊して行ってもいいんじゃね?
って事で、レッツチャレンジ!
本来なら吸うもんじゃないけども、岩を吸ったらどうなるか試してやろうじゃねぇの!
とはいえそのままハイとは吸えそうにはないね。
よし、表面削って粉になったのを吸い込んで行こう!
根っこを一番硬い植物の性質に変えてっと、ガリガリ削って行きましょ!
よし、削れてるね。
よっしゃ、吸い込んでいきますぜ!
あーなんかこれ、今までとは感じが違うな。
でも成長した感じはする。
どう成長したんだろ?
あ、わかった! 葉っぱが石の葉っぱに変化させられる!
これ、枝に葉っぱ増やせば鈍器に出来そうだね。
あー小鳥達が苦情っぽい鳴き方してるよ……。
わかったわかった、元に戻すからさ!
あーごめん、ごめんってば! そんなに怒らないでよ、小鳥達。
ふー機嫌直して貰うのに、結構な量の果物が必要になったぜ……。
石に変化は使えそうだけど、この苦情っぷりじゃ小鳥達が離れてる時のみの使用になるかな?
それにしても無機物まで取り込み可能とは流石なんでもありの異世界だな。
やるじゃん、俺!
どっかに金属でもないかなー?
こうなってくると金属も取り込みたい!
あとは薬草みたいな便利そうな植物系ないかな?
小鳥達が怪我した時用にさ。
なんだかんだで小鳥達に愛着湧いてきたんだよねー。
なんかお互いに利用してる感じはあるけどさ、それでも一緒にいるっていいよね!
言葉は通じないけど、簡単な意思疎通は出来てるんだ。
それに小鳥達でも危ない相手がいる事も分かったし、念には念を入れていこう。
そうと決まれば、とりあえず小休憩してから植物狩りじゃー!




