ー第零話ー
私が夢で見たお話を改善して書いていきます。なかなか更新出来ないと思いますが宜しくお願いします。
私はこの春高校一年生になる。
私の名前は小枝 恵那。本当に普通の人生を送ってきた。ただ少し、周りとは違う病気を持っているけれど…まぁ、それについては後々語るとして、私にはその病気以外にも人とは違うことがある。
それは、前世の記憶を持っていることで、特別凄い記憶がある訳では無い。私が知っている前世では、此処は乙女ゲームの世界だそうで、最近港で流行りの乙女ゲーム転生だとは思います。けれど、このゲームは日本が舞台になっているので今までと変わらず生きていけばいいですよね。それに、私自身がやった訳では無いのでどこまで役に立つか分かりませんけど…私の役割はクラスメイトB。名前すら出てこない脇役中の脇役だ。それにこれは私の人生。何したって自由!そう、何したって自由なのだ。だから攻略対象者の一人、草薙 悠人と恋人関係だろうが大丈夫なのだ。
私は中一の頃からの先輩、草薙 悠人先輩のことが好きだった。先輩は私の一つ年上で、剣道一筋のカッコイイ人だった。私が中二の頃、先輩は中三。私は先輩の卒業式の日に振られても構わないから、と自分の想いを先輩にぶつけた。振られると思って告白をしたのに先輩は、『実は俺も好きだったんだ』と言ってくれた。私は嬉しくて舞い上がりそうになりましたよ。いや、比喩じゃなくて本当に!そして、私にはもう一人紹介したい人がいる。それは、私の幼馴染みで今は一緒の寮で暮らしてる心友がいる。そのこの名前は艷堂 桜心。私は通称ももって呼んでいる。ももの方は、私のことをえなって呼んでくれる。中学の頃はまだ二人共孤児院にいた。えっと、このことについても後でちゃんと言うんだけど…私は中一の頃から、ももに先輩のことを相談してた。先輩は本当にイケメンで、優しくて、うちの学校だけじゃなく、他の学校からも狙ってる人がいたらしい。ももは、私に告白する為の一歩を押してくれた恩人でもあるのだ。
次に私の病気と孤児院について話したいと思う。まずは病気のことについて。私の病気の名前は、『ナルコレプシー』。ナルコレプシーとは、日中において場所や状況を選ばず起こる強い眠気の発作が主な症状。これを、脳疾患(睡眠障害)と言う。私がこの病気を診断されたのは中三のとき。中二の最後らへんからは、笑ったり泣いたりと感情を表に出すと体の力が抜けて、倒れることも多くなってきた。この症状のことを、脱力発作って言ってたはず。先生の話や、スマホで検索したところ、カタプレキシー、もしくはカタプレクシー(cataplexy)は、喜怒哀楽、恐れや羞恥といった過度の情動刺激(感情の高ぶり)により発生する発作症状のことらしい。別に、ナルコレプシーになったからって、必ずしもカタプレキシーになる訳では無い。他にもナルコレプシーには色々な症状があるが、後は調べてもらった方がはやい。病気のことはこれくらいにして、次は孤児院のことについて話したいと思う。
私が孤児院に入ったのは小学校三年生の頃。十二月二十四日、クリスマスイヴの日にその事故が起こった。私達家族は、私を含めて五人家族。母、父、私、弟。その日はクリスマスイヴで、私達家族は少し奮発してプチ旅行に行くことになってた。私は楽しみで楽しみで、前日は全然眠れない程だった。その日の午後。高速道路を降りて、目的地まで後少しというところで居眠り運転のトラックが突っ込んできて、交通事故が起きた。私はその事故のショックかなにかで、気絶をしていたらしい。それから一週間は起きてこなかったそうだ。私の家族は父と母は即死、弟はその場にはもう居なくなっていたと警察の人は言っていた。その事件、事故から六年は経っているのにまだ弟は見つかっていない。それに、六年も経っているのでもう亡くなったと受理されてしまった。そして、私はその時は小三。そのまま孤児院に預けられることになった。私が入った孤児院の名前は『あおぞらの家』という。その孤児院で私はももと出会った。私にはももの家族は教えてもらえてないけど、いつか聞けたらいいな…ま、話す気ないならそれはそれでいいんだけどね?私の話をしたから次は乙女ゲームのことについて言った方がいいかな?
この世界の乙女ゲームの名前は確か、『輪廻は回ってまた君を愛す』だったはず。この名前の割には全然前世のこととか書かれてないって友達が愚痴ってたなー…うーん、私の役割はクラスメイトBだから別にそこまで気にする事はないよね!よし、乙女ゲームのことは置いとこう。私には、私の事情はあるしね。それに、私は病気のせいで感情が表に出せない。何かあっても隠し通せる自信はあるし、大丈夫。絶対にあの時みたいに失敗はしない。私にはももと先輩がついてるんだ、私さえ我慢すれば大丈夫なんだもん。あー、ずっと同じ事言ってる。私って馬鹿だなー…よし、明日から始まる高校三年間頑張るぞ!