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第三刀

もう八艘飛びだけでいいんじゃないかな……?

 街、と言うには町という、ド田舎の、強いていうならばRPGで序盤に訪れる村のような場所が、ローリーの案内した所だった。村から離れて数秒も歩けばすぐに森という、何とも自然豊かで文明力皆無な村で、鬼式は適当な民家のすぐ横で野宿をした。ローリーは既に適当な民家に話は通してあったらしく、そこに泊まった。

 まぁ、野宿というのも男のロマンの一つには入りそうなもので、特に不満は無かった。強いていうなら、食事の量が少なかった事が若干の不満だろうか。それでも、食事に関しては三日三晩不眠不休不食で神隠しの怪異相手に大立ち回りした事もあったので、本当に若干の不満しかない。

 朝、目が覚めたのは日が登る数分前。まだ空が暗く、若干青くなってきた頃合だった。日課のランニング二十キロがこの時間帯から始めていたので、最早、この時間に起きるのは習慣だ。だが、ここら辺の地理が無いため、筋トレだけで済ませておく。

 ただ無心で片腕腕立て伏せや腹筋をこなしていると、いつの間にか起きたらしいローリーがすぐ横で鬼式をジーッと見ていた。


「……なんだ?」

「す、ごい、体力だ……なって」

「そうでも無い」


 特に疲れた様子もなく腕立てを続け、今の状況の整理を再び始める。

 まず、ここは日本ではない何処か。外国という可能性も考えたが、日本語を話す国は他にはない。それに、ローリーや先日の男達も西洋風の顔立ちではなく、東洋風の顔立ちであり、文明力が中世……と、言うか俗に言うファンタジー作品の世界のようなレベルだ。

 ここが過去未来の日本だと言うのも考えたが、過去は確実に有り得ない。そして、ここが一度人類が滅んで再び新たな人類が産まれ、繁栄しだしている未来という可能性も無い。何故なら、『虚空』は鬼式が子孫を残さず死んだ時のための予備もいる。そんな天変地異を『虚空』は許すはずが無い。そのための力を、神すら殺す力を『虚空』は持っている。

 故に、ここは地球とは異なる世界だと改めて認識する。

 なら、どうする。異世界から地球へと帰るか?否。その方法は無いし必要も無い。今頃、地球では鬼式の行方不明と同時に予備……つまりは分家から新たな『虚空』が排出される。故に、今鬼式が戻っても混乱を起こすだけだ。ならば、この世界で一生を過ごす他がない。そして、この世界の『虚空』となる。世を導き、より正しき方向へと世界を影より導き消えていく、『虚空』に。


「キシキ……も、う一時……間近くやっ、てる……」

「ん?そうか。ならそろそろ止めるか」


 流石に陽が登ってから数時間もやっていると、疲れを感じるが、その疲れすら若干心地よい。


「ごは、ん……どう、する?」

「そうだな……ここら辺に食える動物っているか?」

「イノシ、シがた……まに、いる……よ」

「イノシシか……分かった。少し遠出して狩ってこよう」

「……一、人で?危け、ん」

「イノシシ程度なら一人で充分だ」


 鬼式は立てかけてあった三鈷剣を腰に吊るし、槍を手に持ち、行ってくるから待ってろと言うと、八艘飛びを使い木の枝から枝へ、超高速で音も無く飛び乗っていく。

 人間辞めてる動きで森の中を飛び回り、鬼式はイノシシを見つけ、脳天に蜻蛉切を叩き込み、貫通させ、絶命させる。そして、絶命したイノシシの血抜きを三鈷剣でササッと済ませ、槍に刺してから肩に背負って再び八艘飛びでローリーの元へと戻った。


「今戻った」

「キヒッ!?」


 音も立てずに戻ってきた鬼式にローリーは変な悲鳴を上げる。そして、肩に槍と共に担がれているのはイノシシ。


「こいつの調理は任せる。もう少し逆さで放置しとけば血抜きは完了するからな」

「わ、わかっ、た……」


 そう言うと、鬼式は三鈷剣の手入れに入った。とは言っても、血を拭いて錆びないようにする簡単な手入れだが。

 ローリーから貰った適当な布で血を拭き、感触を確かめてから鞘に入れる。先日は手抜きを怠ってしまったが、やはり名刀。その程度では輝きも切れ味も全く落ちていない。


「……おい、ローリー」

「なに?」

「そういえばお前、普段は何やってんだ?」


 よく考えれば、同行している、形式上仲間のローリーの事を全く把握していなかった。ついでに、この世界の職業や一日の過ごし方等も知らない。

 なので、この機にローリーに質問をする事にした。


「わた、し?私、は、冒険、者……やってるよ」

「……冒険家か?無職なのか?」

「違う、よ。冒険者ってい、う立派な職、業だよ……魔物の討、伐だった、り街の雑、用だったりを、するんだよ。言っちゃ……うと何、でも屋か、な」


 ああ、そんな感じの物を昔悪友から聞いた気がする。こういう異世界に来た主人公はバトル物なら殆どが冒険者になって無双するとか。


「と、なるとローリーは強いのか?」


 そうなると、ローリーもテロリストだが、徒手空拳等も嗜んでいるのかと思えた。とてもそんな体付きをしてるとは思えないが。


「私は強くな、いよ。爆だ、んが好きで、魔物をば、く殺出来……るから冒け、ん者やって、るだけで……キヒヒヒッ」


 どうやら、ただのテロリストで合っていた。その矛先が無差別になっていないだけのテロリストだ。

 目はラリって言葉は途切れ途切れで聞き取りにくく、趣味はテロのテロリスト。人として終わっている気がする。


「……お前はマジで危ない薬でもやってんのか」


 思わず呟いてしまう。趣味人斬りの世界と人の守護者という矛盾を抱えた鬼式よりは大分マシかとは思われるが。


「……むか、し、やらされ、ていた、かな」

「……やらされていた?」


 一瞬で目の前のテロリストの抱えている事情がきな臭くなってきた。やっていた、のなら分かるが、やらされた、ではよく分からなくなる。


「……どういう事だ?」


 もしや、昔何かしらの細菌テロか何かでこんな目と言動が可笑しくなったのでは、と思い、鬼式は聞くが、ローリーは顔を俯かせた。


「……思い、出したく……ない、かな」

「……そうだよな。スマン、デリカシーの欠片もなかった」


 そうだ。もしかしたら監禁されて薬の実験台にでもされていたり、拷問されていたりしたかもしれないのだ。そこを掘り下げるのは人としてどうかしているだろう。なので、鬼式は謝り、話を切った。


「うう、んいい……の。私の目、と言葉を聞……いた人って、みん、な気味悪、がって逃げちゃ……うから、聞い、てくれる、だけでも嬉しい……な」


 そりゃあそうだ。鬼式だってあんな状況でも無ければ気味悪がって距離を取るだろう。

 だが、こうして話してみると、彼女はテロリスト思考だが、人としての出来は悪くは無いのでは、と思える。

 山賊のアジトに単身突っ込んで爆破して逃げてくる外見も行動もマジキチの女だが、そこを除けば人としては出来ている気がする。のだが、その言葉や表情の裏にある事情が、重く苦しい物なのだと鬼式はすぐに理解した。


「……ローリー。お前さえよければこれから暫く俺と行動を共にしてくれないか?」

「え……?」

「情けない事だが、俺は地理も常識も無い男なんでな。だから、現地人のお前が居てくれると助かるんだ」

「そ、の……」

「勿論、手を出すつもりは無い。そこら辺の欲求は昔に切り捨てたんでな。だから、俺の仲間になってくれると助かる」


 主に、道案内や詐欺に引っかからないための、完全な案内役だが、命と身の安全だけは絶対に保証ができる。八艘飛びだけでも、ローリーを含め、四人ほどの人間なら共に飛ぶことが出来る。さらに、三段突きや雲耀を使えばどんな敵であろうと殺すことが出来よう。例え、それが鬼であっても。


「……わ、たし、はついてき、て、ほし……いな。キシキ、は強い、から。い、まは爆だ……ん、切らしてい、るか、ら」


 どうやら、ローリーもついてきて欲しかったらしい。爆弾が切れていると言ったので、換えの武器は無いのかと聞いたら、爆弾と食料その他少々だけで盗賊を爆殺しに来たらしい。

 旅をナメてるのか、爆弾を余計に使ってしまった結果なのかは分からないが、まぁ仲間になってくれるのならありがたい。


「そうか、ありがとう。その分、俺はローリーの身の安全を保証しよう。悪鬼羅刹が襲おうと、俺はローリーを守ってみせる。我が刀と槍に賭けて、この誓は果たして見せよう」


 今は槍はイノシシに刺しているため、刀だけを差し出し、宣言する。少々重いかと思ったが、ローリーは「じゃ、あ……よろし、く」と言って頷いた。

 これで暫くは案内等には困らないだろう。一つの懸念が消えた。


「……じゃあ、イノシシある程度食ったら行くか。干し肉にして持っていきたいところだが、そんな時間もないし民家に寄付だな」

「そ、うなる……ね」

「それで、大きな街はどこら辺にあるんだ?」

「今か、ら出たら……夕が、たには着……くか、な?」 


 遠いな、と思ったが、まぁ徒歩であればそんな物だろう。自動車は勿論、馬車も無いようなので、移動に時間がかかるのはご愛嬌だ。


「そうか。一応、八艘飛びと縮地を使えば時間は短縮できるが……」

「ハッソ、ウト……ビ?さっきの跳、躍?」

「ああ。人を一人抱えてなら問題なく出来る」


 八艘飛びを行った源義経は鎧を着てそれを行ったのだ。人を背負って出来ない通りは無い。


「な、らお願……いでき、る?」

「ああ、任せろ」


 多分、地面スレスレの超低空跳躍を何度も繰り返す事になるが、まぁローリーの負担は考えないようにする。多分平気だ。衝撃も全部殺す。


「た、だ……ここらへ、んに……最き、んオーガがせ、い息して……いるって聞い、たか……ら、気をつ、けよ?」

「オーガ?もしかして、鬼か?」


 野生の鬼なんてどんなハードモードだと舌打ちをする。鬼は個々が強大な力を持ち、強靭な肉体を持つ、妖怪変化魑魅魍魎の中でもトップクラスの種族だ。

 現代にも時々現れ暴れる鬼を鬼式は片手の指で数える程度狩った事はあるが、その全てで苦戦し、三段突きや雲耀で急所を刈り取ることでなんとか勝利できた。それも、一体でだ。

 五体までなら勝てるが、それ以上となると流石に切り札を切らざるを得ない。

 それがウヨウヨしているのなら、流石に骨が折れる。それほど、鬼というのは強い。


「う、ん……ただ、討ば、つランクBだ……から、キシキな、ら頑張、れば倒せな、くもない……かな?」

「討伐ランク?B?それって何なんだ?」


 ローリーから詳しく聞いてみると、討伐ランクとはその魔物の強さを大雑把に表したものらしい。新人冒険者でも倒せる最低ランクのFから始まり、軍が動いても倒せるか分からないレベルの最高ランク、SSまでがあるらしい。

 過去数度、SSランクの魔物であるエンシェント・ドラゴン・ロードと呼ばれるドラゴンが現れ、現れる度に街や王国を滅ぼすか、復興が不可能に近いレベルの被害を与えたらしい。

 それを聞き、自然と鬼式の口角は釣り上がっていた。そんな敵と戦えたら、さぞ血が沸き踊り、地図を変えるレベルの全力の戦いが出来るだろうと。

 鬼式が持てる力の全てを引き出した事は、今までで一度しかない。その時は、本当に地図が書き変わるのではないか、というレベルの戦いをしたが、それでも鬼式はある程度力を抑えていた。本当に全力を出していたら、恐らく地図が書き変わっていた事だろう。


「なるほど……ありがとう、ローリー」

「……エン、シェント・ド……ラゴン・ロー、ドのはな、しは子ど、もでも知ってるのに……」


 どうやら、エンシェント・ドラゴン・ロードの話は子供でも知ってるような常識的な話だったらしい。そんな災害のような物が現れて何度も暴れたのなら、確かにそれは子供にまで話は受け継がれるだろう。

 適当にローリーからの言葉を受け流し、鬼式は蜻蛉切でイノシシをパパッと解体してローリーに肉を渡した。

 火はどうするのかと聞いたら、魔石と呼ばれる、魔力と呼ばれる力に属性を持たさた物を特別な鉱石に封じ込めた物を使うらしい。


「魔力?っていうことは魔法があるのか?」

「う、ん。貴ぞ、くしか使え……ない、けど」

「魔法に貴族……よっぽどテンプ……テンなんとかみたいな世界だな……」


 事前知識があって少し得をしたかもしれない。鬼式は悪友に感謝し、ローリーが持っていた鞄の中から取り出した容器に入っていた魔石を取り出したのでそちらに注目する。

 適当に薪を集めて組んだ物に向かって手に持った魔石をローリーは向ける。


「開ほ、う」


 開放。そう唱えると、魔石が赤く光りだし、魔石の前に炎の玉が現れる。


「着、火」


 そして、再び唱えられた言葉に炎は反応し、一人でに薪の中へと入っていき、薪に火を灯し、十分な火力となった所で消えた。


「ほぉ……なぁ、少し触ってみてもいいか?」


 そんな摩訶不思議な現象を起こした石が気になり、鬼式は魔石に手を伸ばすが、魔石はローリーの手によって遠ざけられる。


「そ、の……魔せ、きは凄く高、いから……あま、り触って欲……しく、ないかな……ごめん、ね」


 どうやら、魔石はかなり高い上に保存方法もシッカリとしないと、消費した魔力が回復するどころか、魔力が一人でに抜け落ちてしまう代物らしく、しかも凄く脆いと、かなりデリケートなので扱いが分からない者には出来る限り触って欲しい代物じゃない、とローリーは魔石を保存しながら説明した。

 魔石は慎重に専用の容器に入れ、完全にロックしてからその容器を手にして魔石保護モード起動、魔力吸収モード起動とローリーが呟くと、一度だけ淡い光を発した。


「こ、れで……絶対、に安ぜ、ん」

「なるほど……魔法ってのはよく分からないのが分かった」


 もう科学じゃ説明がつかない。説明がつくのなら音声認識機能のある無から有を生み出す超科学としか言えない。


「じゃあ、肉食ったら行くか」

「そうだ、ね」


 サササッと槍でイノシシの食べれる部分を切り分け、食べれる量を切り分け、残りは適当な民家に引き渡し、二人でイノシシの肉を食べた。

 日本にいた頃に狩ったイノシシと、体の作りなどは同じで捌くのにも苦戦することはなく、血抜きもシッカリとしたので美味しく食べることが出来た。下ごしらえも塩コショウも無かったが。


「うっし、準備できたしそろそろ出るか」


 槍の手入れも終わり、槍を背中に背負った所で、イノシシを民家に手渡しに行ってきたローリーが戻ってきた。


「キシ、キ。きょ、うはここでもう一、泊」


 ローリーの言った言葉はさっきまで出発する気満々だった言葉とは真逆の言葉だった。


「何でだ?」

「オー、ガ・キングがきの……う、目撃さ、れてたみた、い」

「オーガ・キング?」

「討ば、つランクA。BとAに、は越えら……れないか、べがあるか、ら……」


 どうやら、それほどBランクとAランクには差があるらしい。ドラゴン等の強敵達はSランクなのでそれよりは弱いが、その劣等種と呼ばれるワイバーンがAランクに当たり、オーガ十匹がまとめて掛かっても勝てないほどだと言う。

 それに等しい力を持つオーガ・キングとそれが率いるオーガ集団。そんな物とかち合ったら絶望的だろう。


「……じゃあ、そいつらを狩ったらどうなる?」

「臨、時報酬……と、してじゅ、う万ゴールドを払っ、てくれるって」

「……まぁ、なんだ。それは高いのか?」

「ふつ、う?A、ランクとBラン、クのしゅ、う団を倒せたら、これく……らいはも、らわな、いと」


 どうやら、普通らしいが、まぁ大体十万円を鬼を倒すだけで貰えるのなら全然いい方だろう。日本にいた頃はただ働きだったのだから。


「……ま、さか戦、う気じゃ」

「そのまさかだ。ちょっくら探して喧嘩売ってくる」

「無ぼ、う」

「んな事知るか。俺は鬼程度なら何十匹も狩って来たんだ」


 そう言うと、鬼式はその場でしゃがむ。


「空から見てくる」

「そ、ら?」

「上から見て発見したら即八艘飛びで喧嘩売りに行く。じゃ、しばらく待ってな」


―――鮭飛びの術―――


 その瞬間、鬼式は土煙を撒き散らしながら上空へと飛び去った。ローリーはその土煙を吸わないように袖で顔を覆ったが、目の前に鬼式が居ないのに気が付き、まさかと上を見たらドンドン小さくなっていく鬼式を見て唖然とした。

 鮭飛びの術。それはアイルランドの大英雄、クー・フーリン。ク・ホリン等、様々な呼び方が存在するが、彼が影の国の女王、スカサハから教わった技だ。それを鬼式は数年の時間をかけて会得した。

 空から見る村はまさにド田舎、というか森に囲まれており、数本の道が広がるのみ。そこを長い滞空時間で見ていると、道の上を我が物顔で歩く青色の人型集団を発見した。数は十三。内、一体がデカイ。しかも、そいつらはこの村へと向かっている。


「あれがオーガか……」


 そうだ。何の目的もなくこんな森に蔓延る訳がない。ここの付近に生息し始めたのは、この村を襲って備蓄してあるであろう食料や若い女を攫って苗床にでもするつもりなのだろう。

 だが、見つけたからにはそうさはさせない。叩き切り、この世から成仏させる。

 数十秒の滞空時間が終わり、物凄い速さで地面に足から激突するが、その衝撃を完全に逃がして無傷で着地する。


「キヒッ……最は、や人外だ、ね」

「何とでも言え。だが、オーガは見つかった。あっちからこっちに近付いてくる。数は十三だ」

「フヒッ!?」


 ローリーが腰を抜かしそうになるが、すぐにローリーは荷物を纏めて鬼式が指さした方から逆の方へと走ろうとする。

 それを肩をつかんで引き止める。


「おう、行く方向逆だぞ」

「帰る!おう、ち帰る!!」

「ははは、何を馬鹿なことを言っているんだ?仲間だろ?」

「死にたくな、い!!死に、たくない!!」

「大丈夫だ。そこら辺だけの安全は保証してやるから」

「フヒィィィィィィッ!!」


 鬼式がそのままローリーを引きずり、オーガの襲来するであろうポイントまで移動する。その顔をこの先来る愉悦を想像し、笑わせながら。

汚い星輝子ことローリーさん。鬼式に目をつけられたのが運の尽きです


鮭飛びの術

クーフーリンが師匠、スカサハより教わった技の一つ。簡単に言えば人では考えれない程の跳躍が出来ます

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