資料集め
「僕は例によってアマゾンや図書館で関連の資料を探したんだけど、体系的に記録したものが多くないことが解ったのだ。僕にはだいぶ以前に手に入れた本が一冊ある。これは、学生自治会の時、会っている同じ学部の演劇学科の橋本克彦君の「バリケードを吹き抜けた風・日大全共闘芸闘委の軌跡」という本だ。これは朝日ジャーナルに1985年4月19日号から12月20日号に連載された氏の文章をまとめたものだ。数日前に手に入れた本は産経新聞大阪の朝刊に掲載された取材班の記事を集めた「総括せよ!さらば革命的世代 40年前、キャンパスで何があったか」という本と「叛逆のバリケード 日大闘争の記録」日本大学文理学部闘争委員会編 三一書房刊だね。
今、手元にある本はこの三冊だけど、「美と共同体と東大闘争」角川文庫刊・・・これは東大全共闘と三島由紀夫の討論会をまとめたものだよ・・・これは注文したけどまだ手元に届いていない。ここで気づく事は、テレビの画面では東大安田講堂での機動隊との攻防で目立った東大全共闘についてマスコミとか全共闘とのしっかりした記録がないことなんだ。それは何故なんだろうね?そうした面は当時の新聞記事で追おうと思うのだ。
でね、紗耶香君、ご覧のとおり僕はこの病院から一歩も出られないから、当時の新聞記事を集めてもらいたいのだ。図書館にさっき電話で問い合わせたら、朝日新聞縮尺版・・・一月分が一冊にまとめられていて6千円もするものなんだけど・・・図書館は本当にありがたいねー。1968年当時の版があるそうだ。しかし、持ち出しはできないで、コピーだけ可能なんだな。僕のあらかじめ持っている知識によれば全共闘の発端となった日大の二十五億円の脱税が発覚したのが1968年4月の事だったと思うから、とりあえず1968年4月版1968年5月版から日大の問題をコピーしてきて欲しいんだ。」
「解りました。それではちょっと行って来ますね」