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「どうしようかな、今回の歴史探求は、現代だな・・・現代と言っても、昨日今日の事ではない。今となってはすでに過去となったの1968年ころの事だから、もう五十年もまえのことだ。半世紀といえば沙也加さんなどには立派な歴史だよね。僕は全共闘の大学紛争のあおりをくらって大学を辞めてしまった男なんだ。だから僕の人生と大学紛争は大きな関係があるんだ。僕は入院の暇にまかせて、この「全共闘運動」を僕なりに定着して見たいと思うのだ。僕の人生だって、この先そんな長いものではない、僕は僕の頭の中に、学生時代の思い出が残っている。僕の学生時代と言えば、放送研究会のアナウンス部で学生自治会の会長だったから、僕の学生生活は全共闘と完全にリンクしているんだ。こうした体験を僕は残しておきたいと前から思っていたんだ」

「全共闘ですか!それに田沼さんが関係ある。これは売れそうですね。」

「売れる、売れないという視点ではないのだ。君たち出版社員はすぐそうい言う視点で物をみるが、大事だから僕は調べてみようと思うんだよ」

「売れるという事は大事ですよ!2013年の日本は一千兆円という負債を抱えて、それでいて税収と同じほどの借金をしなければ国家予算が組めない、国難の時代を迎えていますよね。税収がそんなに不足しているのに、日銀の政策の失敗で円高が収まらない。日銀はインフレターゲットなどと言ってるけれど、お金を刷って、お金の価値を落として、輸出が頑張れないから、製造業が海外に逃げてしまうのですよ」

「あの人たちは、言うならば公務員根性なんだよ。やっても、やらなくても業績が良くても悪くても給料がもらえるというのが公務員根性というものなんだ。公務員にはあてがわれた予算というものがあるからね。国はまあつぶれないから、むやみな賭けに出て席を追われないようにしなければ、生活は安泰なんだ。以前はサラリーマン根性などと言って、大会社の社員の公務員的根性を呼んでいたこともあるよ。会社もソニー・松下・トヨタ・ホンダ・三菱銀行などとなると、新しいチャレンジをしないで、今までのやり方を続けていれば一応は安泰だったからね。大会社は当面は動いてゆく。けれどチャレンジしないでいて、やがてライバルに抜かれてしまうのだね。かっては日産がダメになってカルロス・ゴーンのチャレンジ精神で救われたよね。2013年の時点では、この円安にかかわらず、もと松下電気であるパナソニックが経営不振にあえいでいるね。考えてみればだよ、パナソニックの社員などは、さぞかし偏差値の高い大学を出ているだろうけど、本当に電気製品が好きで、入社したのだろうか?入社の動機の最たるものは、入社すれば、大した苦労をせずに良い給料が貰えるという事なんではないだろうか?」

「あれ、先生、話が変な方向に進んでいません?」

「ああ、そうだね。日銀の公務員根性について話していて話に羽が生えてしまったね。僕がね、全共闘を論じながら、2013年時点の日本国の国難を思うのは、きっと関係のないことではないんだと思う。それはおいおい解ってくるとの予感が僕にはあるね」



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