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兄と妹  作者: ゆなり
33/39

30 一生のお願い

「頼むよ。一生のお願い!」

 手を合わせて従姉妹は兄を拝む。

 兄は難しい顔でそれを見ていた。

「いい加減しつこい」

「だって、最後なんだ。もう後がないんだぜ」

「知るか」

「ささやかなお願いだろ? 何で駄目なんだよ。お前なんて部員全員の為に弁当作らせてたじゃないか」

「あれは不可抗力だ。元はといえば父さんが無理を引き受けてくるのが悪い」

 兄は憮然とした。

「お弁当もって応援に来てって、すっごくささやかなお願いじゃないか。高校最後の大会なんだから、ちょっとくらい我儘言ったっていいだろ?」

「俺に言うな」

「お前のせいで”全く”愛しのハニーに近づけないんだから、お前に頼むしかないじゃないか」

 ハアーッと兄はため息をついた。

「……条件を飲むなら、考えてもいい」

 従兄弟はパッと顔を輝かせた。

「飲む飲む! なんだって聞くよ!」

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