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13 それは禁句です2
「妹ちゃん、意外にスタイルいいのね」
学校のジャージを借りた彼女はそんな感想を言った。
兄の拾ってきた彼女は、どうやら学校が同じらしく、妹は自分のジャージを貸したのだ。
最初制服を貸したがサイズが合わなくて入らなかったためだ。
「ところで、なんでそんなダサメガネなんてかけてるの?」
家にいる間はメガネをかけていなかった妹が、学校に行くためにわざわざ黒縁メガネを取り出して装着したからの言葉だ。
妹はムッスリと不機嫌そうに顔を顰めた。
「あのクソ兄貴の身内だとばれないため」
彼女は成程~と、頷き禁断の言葉を紡いだ。
「そっくりだもんね」