表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/44

第43話 リサイクルスタート

 場所はマール領地のダンジョンを通り、テレポゾーンを使った後にくる大地奥深くに繋がってるとされる亀裂の下。

 

 地下帝国のダンジョンから脱出し、暗闇に閉ざされた大地に人々は集まってきている。

 総勢10万人。


「これだけの人数が生き残ったのはある種の奇跡ですねガルフ様」


「そうですね、問題はこれからどうするかなんですが」


 リンデンバルク執事長の問いかけに、ガルフはただただ頷く。

 彼の腰には現在剣が帯剣されているが。

 抜いていないので豹変する事はなかった。


「そろそろ、ゼーニャが目覚める時か」


 世界魔王ヤマガルドの暴走で沢山の領民と建物が無くなり、リサイクルされてガチャ券になっていた。

 現在3000枚のガチャ券がアイテムボックスに収納されている。


「ゼーニャ!」


 ゼーニャの目がこちらを見ている。

 彼女の背中には剣が突き立ち、致命傷となったが、賢者ナタリーと聖女ジーラのおかげで一命を取り留める事が出来た。


「申し訳ありません、ガルフ様」


「良いんだよ、それより林檎食べないか」


 ガルフが林檎を配ると、ゼーニャは狂戦士らしく丸かじりしていた。

 ガルフも同じように林檎を齧っていた。


「また1からですか?」


「かもしれない、しかも朽ちかけたライクド領地の復興よりなお悪い、なぜなら、なーんもないからな、あるのはガチャ券と領民とモンスターを永続的に狩れるダンジョンがあるだけだ」

「何もかも破壊されてしまわれたのですね」


「そうだな」

「方法はあるのではないでしょうか、世界魔王ヤマガルドを倒す方法が」


「きっとあるはずなんだけどなーそもそもヤマガルドさんはこんな事望んでいなかったと思うんだけどな」

「魔王の原理ですね」


「そうだな、だけど、ヤマガルドさんは俺が領地を発展させていくことも魔王の原理と同じだと言う風に説いてくれたんだよ」

「そう言われてみれば確かに同じかもしれませんね」


「そうだ。ガチャ券があるじゃないですか!」

「そりゃそうだけどさ、何出るか分からんじゃん」


「らしくありませんよ、あなたの運はぴか一ですから」

「そうかなーギーヴだって戻って来たじゃないですか、やはり神の墓場から出ていたアダムイヴが蘇らせてくれたんですね」


「やはりって、分かってたみたいだね」

「墓場の名前、アダムイヴ、あの神様は主の大事な人を蘇らせてくれるから」


「まぁ、そりゃ死体だけどもね」

「それはまぁしょうがないです」


「そんじゃ、ガチャ券でも回してくるよ」

「そうだ。私も見させください」


「良いけど、傷痛まないかい?」

「そりゃーもう痛いですから、肩でも貸してくださいよ」


 ゼーニャがガルフの肩に寄りかかりながら。

 ガルフはゆっくりと歩き出した。

 向かう先は大きな広場。

 そこには無数のテントが並び、10万人の民が暮らしていた。


 8大魔王のメンバーは領民の救出と移動で力を使い果たしてテントで休憩している。

 賢者ナタリーと聖女ジーラは怪我人の治療に当たり始めている。

 

「ナタリーとジーラには申し訳ない事をしたよ、ゼーニャの治療の後に皆の治療だからね」

「そんな事はないでしょう」


 ガチャ券3000枚。

 これを引く時何が起こるのかとてつもなく興味があった。


【申告、ガチャ券3000枚を同時に破る事が出来ます、やりますか?】


「そうしてくれ神声」


【承知しました】


 アイテムボックスからガチャ券3000枚が飛び出てくる。

 同時にガチャ券が破られると。


 箱が3000個上空に出現した。

 全ての箱を視認できないが、頭の中に何が出てきたかは理解できるようになっていた。


【D==保存食1日分×2800】

【C==武器×100】

【B==建物×90】

【A==再現の書×1】

【S==異世界橋×9】

 まず、保存食はかなり助かるけど、Dが2800個出たのは少しだけ落ち込んだ。

 Cの武器は戦える領民に支給するとして、Bの建物は自動で亀裂の地下大地に設置されていた。

 まるであらかじめ設置が決まってるようだった。

 

「この再現の書なんだが」


【告知 元の領地を大地の亀裂にて再現出来ます】


 その言葉を受けた時。 


「う、そだろ」


 感激のあまりそれしか出てこなかった。


「じゃあ、すぐに頼む」


【御意】


 空気が痺れた。

 次の瞬間。

 大地の亀裂の下に存在する地下空間。

 そこにガルフ王国にあった全ての建物が再現された。

 

 その場が騒然となりつつも。

 民衆は大きな声で叫ぶ。


「ガルフ様ー」

「ガルフ様のおかげでー」

「この領地をおおおお」


 領民が叫び。

 

 次に異世界橋×9本。


【告知 異世界橋は1本に着き異世界と繋げる事が可能です】


「それは物凄い!」


【告知 世界魔王ヤマガルドは大地の亀裂に侵入する事が出来ません】


「なぜ?」


【なぜなら、世界とは地下が含まれないからです】


「意味が分からないんだが」


【世界とは地下ではなく地上より上の事です。地上より下は地獄世界と呼ばれています。死神ジニアの領域です】


「と言う事はここが安全だと言う事だな」


【その通りです。力を蓄えて、世界魔王ヤマガルドの討伐をお勧めします、そして世界そのものをリサイクルガチャしてください】


「それがよくわかってないんだがな」


【のちのち分かってきますよ、異世界交易、それが可能になりました】


「それは面白そうだけど」


「さっきから神声と会話してるのね」


 ゼーニャが尋ねてくる。


「ああ、そうだが9個の異世界と交易が出来るみたいだ】


「そうだとしたら、なんと素敵な事なのでしょう」


 ゼーニャが目を輝かせている。


「ちょっと9個はありすぎな気がするんだけどね、あとこの大地の亀裂は地獄世界の領域だから、世界魔王ヤマガルドはやってこないらしい」


「そうだとしたら、とても嬉しい事ですね」


 ゼーニャがうつらうつらとして答えると。


「8大魔王を集めてくれ、リンデンバルク執事長」


「御意」


 物陰から現れた執事は即座に動き出した。

 8大魔王が集まると。

 ガルフは告げる。


「今から9個の世界に橋を架ける。1人1個担当して渡って欲しい、相手世界の世界王と対話し、交易を始める!」


「俺も1つの世界を担当する。皆で9人、この大地の亀裂はとても安全な所になりつつある。だから、みんなも安心して旅立って欲しい」


 ガルフが朗々と語ると。


 ミヤモト、アキレスドン、パトロシア、アーザー、クウゴロウ、ババス、ロイガルド、ウィンダム


 亀裂の大地にて、8本の橋が出現する。

 それは岩壁に向かっており、岩壁にオーロラみたいなものが出現する。

 そこから入るらしい。


「食料は結構あるが、限りある資源だ。準備出来次第頼む」


 全員が頷いてくれる。

 ガルフも旅立とうとするのだが。

 ふと振り返って。


「リンデンバルク、ゼーニャ達を頼むぞ」

「御意でございます」


「ガルフ様、やっぱり私も行きます」

「そうか、無理にでもついてくるのなら、来ると良い」


「はい!」


「リンデンバルク、賢者ナタリーと聖女ジーラを」

「承知仕りました」


 リンデンバルク執事長がにこやかに告げる。

 この領地の事をリンデンバルクに全て任せ、その他の異世界の事も8大魔王に任せ。

 ガルフは旅立つ。

 時間が無かった。

 いくら建造物があろうと、いくら地下世界ダンジョンがあろうと。


 食料には限りがあったのだから。


「おいおい、俺様を忘れてないか?」


 それはギーヴであった。

 ギーヴは勇者の剣を担ぎながら。


「じゃあ、いくとっすか」


 ガルフ、ギーヴ、ゼーニャ。

 3人は【爆滅の異世界】へと渡った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ