第39話 上からガルフ、下からギーヴ
ギーヴは走り続ける。
ぼろぼろの衣服、それがかたっぱしから千切れて行こうとも、勇者の剣を振り乱す。
巨大なゴブリン。巨人だと勘違いしてしまうだろう。
ゴブリンの大軍1000体を、ギーヴは笑いながら殺害していく。
「あっはっはは、楽しいなーあの傭兵達を見つけ出して殺してやるよー何が冒険者になってみないか? パーティーに入れてやるだぁ? いきなり追放してダンジョンの最奥に落としやがってええええ」
ゴブリンの首が吹き飛ぶ、頭が落下する。体が勇者の剣魔法で吹き飛ぶ。
「この勇者の剣にスキルが付与されている。すげーわこれ、誰が作ったんだかなぁ」
「ガルフ様がこの世界に召喚してくださった」
「あいつも良い事すんねーぎゃはははっはあ」
ゴブリン1000体の山に腰かけるギーヴ。
茶色の髪の毛が今では白くなり銀色に変色している。
肌は白くアルビノのようになっている。
「あっはっは、次ぃいいいい」
アダムイヴが告げる。
「今君はレベル100になってる。このダンジョンのモンスターレベルは200だ。これをレベリングと言う。勇者の剣がなければ出来なかった芸当だね」
「そりゃーありがてえええええ」
★
ガルフは剣を抜く。
そこに広がっていたのは修羅。
ドラゴンの大軍がこちらをぎょろりと見た。
そして、全ての口からファイアブレスを吐き出す。
赤黒い炎の塊がガルフの目の前に飛来する。
「ふ、雑魚がぁああああああああああああああ」
その剣筋で次から次へとファイアブレスを縦や斜めに両断していく。
ガルフの体の周りでファイアブレスの欠片が遅れて爆発する。
ドラゴンの両足が両断されて、空がゆっくりと落下する。
ガルフは壁を走りながら、跳躍し、ドラゴンの頭上に到達。
「しねええええ」
ドラゴンの頭が破裂し、目と下と頭蓋が辺りに散らばる。
ガルフは地面に着地すると、そこへドラゴンの顎が一斉にやってくる。
「なめんじゃねええええ」
ガルフが回転しながら、1頭ずつドラゴンの頭蓋を串刺しにしていく。
ガルフの体に赤黒い血の染みを作り出す。
気づいた時にはドラゴンの死体の山の上で胡坐をかいていた。
「さぁてと行きますか」
【申告 下からとてつもない力を持ったものが上がってきています】
「そりゃー楽しみだね」
★
「うらぁあああああああああああ」
ギーヴが勇者の券で100頭の蛇の首を次から次へと両断していく。
体を毒牙がかする。
毒が全身に1秒で回るが。
即座に自己再生を図る。
「勇者の剣にはS級の回復魔法スキルが付与さている。リカバリーか」
リカバリーを発動させて、体を回復させる。
後ろからアダムイヴが蛇の攻撃を避けながら呟く。
「君にはスキルがあるだろう、この世界の人間には1つのスキルが与えられる。そして今の君はゾンビで不死だしレベルだってアップし続ける。さてと君のスキルを思い出すんだよ、まぁ、この世界以外の世界の人にはそのルールは適用されないがな」
全身に蛇の牙が突き刺さる。
ギーヴの体はぐちゃぐちゃになっていく。
勇者の剣を握っていた手からリカバリーを発動させて、肉体が繋がれていく。
「俺様のスキルか、ああ、そうだなあるぜ」
「それを思い出せ」
「俺のスキルは破壊衝動!」
「ほう、スキル:破壊衝動か、君にはぴったりだな」
スキル発動。
破壊衝動。
全身から血の気が失せて良き、一瞬のタイムラグが生まれた時。
体の全身から血が溢れるように真っ赤になっていく。
「うがああ」
ギーヴの身体能力の莫大な底上げ。
だがそこには理性を失い破壊衝動のまま破壊しつくすというデメリットがあった。
勇者の剣を振り落とす。
津波のように斬撃が蛇に向かい1撃で全てを殺しつくす。
そのまま、ギーヴは全身から炎のようなオーラを放ちながら。
壁を破壊し、天井を破壊して。 そのまま地上へと昇り続ける。
モンスターを片端から殺しつくす。
【レベル200になりました】
【レベル300になりました】
【レベル4000になりました】
【レベル5000になりました】
【レベル9999になりました】
【レベルが上がりません】
アダムイヴが体を浮かしてギーヴを追いかける。
ギーヴが破壊衝動のまま殺しつくしていると。
ギーヴの勇者の剣が何かの剣とぶつかる。
「う、そだろ、お前ギーヴか」
「うがあああああああああああ」
「ちょっと待てよ」
「うがああああああ」
「すみません、ガルフ様、スキル効果が切れるまで暴れているので、逃げてください」
「え、君は?」
「ガルフ様がリサイクルガチャで当てた神の墓場から出てきたアダムイヴでございます」
「あの墓場か! 1つだけ条件満たしたそうだけど」
「うがああああああああああ」
「ちょっと逃げようか」
「そうですね」
そん時のガルフは剣をしまっていたのが功を奏した。




