第48話 [裏ストーリー]
クッションがあったとはいえ、だいぶ長い間落下していたから体力があと40程度だ。
上がんのめっちゃめんどそう……。
「…………どこ、ここ」
天井にポッカリと穴が開いており、そこから光が差し込むこの場所には、たった一本だけ生えている木があった。
銀色の幹に、黄金の葉をつけている木だった。
『き、貴様は何者じゃ!』
「ん?」
声がする方を見るとそこには、デッサン人形に葉っぱの髪が生えたような者がいた。杖を持っていて猫背なため、年老いているのか。
……猫背は俺も同じか。というか杖……俺も現実世界で欲しい。
「えー……どーも、怪しい者だ」
『それを自分で言うのか!?』
「いやぁ……言い訳とか考えんのめんどいし……」
『そ、そうか……。だがここへ何をしに来たのだっ』
「何も。落ちたから助けてほしい……」
さっさと脱出して合流したい。そんでハンモックで寝続けるんだ……。俺はそのためにここにきた。
『ふむそうだったか……。まぁ、ここへ入ることができるのはレベルが50以上で器を持つ者だけだしのう。
ここへ来た何かの縁じゃ、一つ引き受けて欲しいものがある!』
「えぇぇぇ…………」
『すっごい嫌そうじゃな』
よくわからない不気味な爺さん(?)の頼みはちょっと聞けないな〜というのを建前にして断らせてもらおう。
面倒ごとの匂いがプンプンする……。
《ワールドアナウンス:第2ステージ・樹々王国のもう一つの物語がクレハにアンロックされました!》
《特殊クエスト:「世界樹を解放せよ」が発生・強制的に受諾しました》
《称号:【世界樹の加護】を手に入れました》
「…………どう、して…………」
まだ引き受けるって言ってないのに……勝手に受諾させられた。このアナウンスの人は俺のことが嫌いなのか?
うん、そうに違いない。何か悪いことしたのなら謝るから許して……。
《……このイベントは強制イベントなので》
「まじか……じゃあ仕方ないのか……。って、ん? 今会話できてた?」
《…………》
「気のせいか。はぁ……」
どーせこの以来とやらをこなさないと安心しただらけができないんだろうなぁ。ちゃちゃっと終わらせて、極上のハンモックを用意してもらおう。
《ワールドアナウンス:アケディアが第2ステージ・樹々王国の道をアンロックしました!》
「……お、正規ルートの方も誰か辿り着いたのか。アケディア……知らない人だな。俺より目立ってくれぇ……」
これ以上は面倒ごとに巻き込まれたくないんだ……!




